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掃除屋さんは心も綺麗?  作者: 黒米 紅子
貧乏神VS貧乏神
16/35

小さなミス?

「アレ??」


「ユキさんどうしたの?」


今日からは休み明け日勤勤務が始まった。


夜間の清掃とは違い


お客様のいる中での清掃は夜間と全く違う。


もちろん綺麗にする事は一緒だが、


お客様を待たせたり動線を遮ってはいけない…


「持ってたはずのタオルが一枚ないのよ。」


「使ったやつ?」


「うん…置いてきちゃったかな…。」


不衛生な物をお客様に前に置いてきてしまう。


このついウッカリも…やってはいけない案件だ。


「入れる時には数あったはずなんだど

数え間違えたかな…」


二人で数えても持って行った数に一枚足りない…


「あーやばい」


愚痴愚痴言っても仕方ない。


亮子は手分けして探す事にした。


巡回経路と清掃場所はわかっている。


一人一人で逆方向から探して出す事にした。


「ないわね」


2巡しても見つからなかった。


数え間違えたのかと思い洗ったタオルも数え直したが

どこにもなかった。


「山川さんに伝えておこう。」


二人は社員で責任者である山川に伝えに行った。


「お前らもか…。」


「他にも何か無くなったんですか?」


「あぁ 昨日の夜間でスポンジが行方不明になり

朝の清掃では、洗剤のボトルが破裂したそうだ。」


「スポンジ流しちゃったとかないんですか?」


「それも考えたんだが…どうやら

最初の清掃で使おうとしたらバケツになかったらしい。」


気にはなったが、

あとは山川に任せ

亮子は自分の巡回時間が迫っていたため

事務所を後にした。


巡回の清掃は、お客様が不自由な思いをしないよう

尚且つ 清潔さをアピールしなくてはいけない。


「失礼します。清掃させて頂きます。」


そう一礼してからトイレに入って行く。


左手にはトイレットペーパーの袋を持つ。

巡回用には使い捨て手袋。

ペーパーに触れるのは素手では不潔感を

感じるお客様もいるからだ。


各個室を回りながら、少ないペーパーを交換して行く。


「…」


三つ目の個室でペーパーが一個もなかった。


予備ホルダーにも入っていない…


棚にも予備がない。


…お客様が持って行ってしまったかな。


悪質なお客様は個室の中の

全てのペーパーを持って行ってしまう。


良心的なお客様は次の人が困らないように

1つだけちゃんと残してある。


一回り補充をしたあと

再度確認すると…また三つ目の個室の棚の予備が消えている。


お客様は誰も居ない…。


亮子は気づいた。


「どなたか知りませんが、ちゃんと返して置いて下さいね。」


「ごめんなさい…ちょっと構ってほしくて。」


ペーパーホルダーの上には


親指姫のような小さな子が座っていた。


手をパンと叩くと棚の上にペーパーが戻って行った。


「昨夜から何も食べてなくって…」


「つい構ってほしくて隠しました。ごめんなさい…。」



それがなんで物の紛失になってしまうのか

亮子にはまだわからなかった。







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