21/30
第十話 みちが あい わかれる ところ 二
それから、少し日がたったころ。
あたたかな日差しの中、
彼女はまた、橋の真ん中に立っていた。
三つに分かれる道。
その目は、
もう迷っていなかった。
手に持った小さな鳥かご。
扉を開けると、
小鳥は外へ出て、
欄干に止まる。
「いきなさい」
その言葉に、
背後から風が舞う。
小鳥は、
それに乗るように
空へと飛び立った。
「ありがとう」
それは
誰に言ったのか
彼女にもわからなかった
短くなった髪を
橋の風が
水面の光が
やさしく撫でていった




