第37話
山を登り気づいた。
麓ではあんなにいた魔獣か一匹も出てこない。
それだけ頂上にいる奴は強いのか…
後少しで山頂に着くと歩いていると洞窟を見つけた。
「……こんなところに洞窟か……行ってみるかな…」
中を進むとまた歩いてあの声が聞こえた
……主…どうして…
「う!…また…」
声と同時に感じる頭痛に悩まされながら奥へ進むと光が見えてきた。
光の先へ行くとそこのは大きな龍が横たわっていた。
「…何故、こんなところに龍が」
恐る恐る龍に触れると心臓がドクン!ドクンと大きく鼓動が動いた。
「ぐ!…う、なっ、何だ。心臓が…」
気持ちを落ち着かせる為に深呼吸していると
「クルゥ…」
ルナの声が聞こえ、横たわっていた龍が顔を起こしていた。
……主、来てくれたのですか…
頭に響く声は今までみたいな痛みはなく澄んでいた。
「…主ってボクのことか?」
…主、ずっと待っていた…どうして私を置いていった…
「ごめん、ボクは君の主じゃないよ。君は魔獣なのかい?」
……私は主の物……その小さい龍は主の新しい獣か?私はもういらないのか?…
声と一緒に悲しみが流れてきた。
「……君は召喚獣なのか……」
「…クルゥ…」
「?、どうした。ルナ」
悲し顔をした龍にルナが額をあわせ一瞬の光が射した。
…………そうか、この方は私の主ではないのか…やはり私は捨てられたのか……
ほろほろと涙を流し、今にもきえてしまいそうだった。
「……君はどうしてここに?」
……主に捨てられた……もう私の生きる意味はない……
「クルゥ〜」
ルナがボクに何か伝えようと眼で訴えてきた。
「………」
ルナとボクはしばらく見つめ合い、なんとなくルナの想いが伝わった気がした。
「…ねぇ、行くところがないならボクらと共に行かないか?もうボクに家族はいないから旅をする事にしたんだ。どこかで君の主に会えるかもしれない」
…………本当に主に会えるのか?
「確証は出来ないけどここに止まるよりいいと思う」
……私はここから出ることが出来ない……出る方法はあるが…
「君がここを出たいなら協力するよ」
……では、額を……
ボクと龍は額をあわせると龍の身体が光となってルナの身体に入った。
すると白だったルナの羽が龍の黒色に変わった。




