第34話
「……おき…起きろ!」
「んが!」
毛布を剥ぎ取られ転がり目を覚ますと昨日助けた女の子(よく見ると猫耳がついてる。黒の)と厳ついおっさんがのぞきのんでいた。
「どわ!…だ、誰ですか!あんた!」
「クロアを助けてくれたそうだな。礼を言う。人族の少年よ」
「はぁ、どうも…ところで…」
「なんだ?」
「クロアって誰ですか?」
ボクの質問に目の前の2人は驚いた後、女の子の方が顔に手をおき答えた。
「…そういえば自己紹介してなかった。あたしがクロア、でこっちがあたしの父親で…」
「ノアールと言う。改めて礼を言う。ありがとう、人族の少年」
女の子と同じ黒の猫耳のおっさんが日本でいう土下座をしてきた。
「あ、頭をあげてください。ボクはただ通り過ぎただけです。クロア?さんを助けたつもりはないんで」
「む?そうなのか?しかし助けられたことには変わりない!ほらお前も礼を言え」
「…助けてくれてありがとう。なんにせよあんたがこなかったら死んでいたわ。だから礼ぐらい受け取って」
2人して土下座で礼を言ってきた。…………本当礼を言われる覚えがないのに……ただ自分の死に場所を求めていただけ……
「…わかりました。礼を受けます。だから顔をあげてください」
「そうか!心の広い人族は好きだぞ!」
おっさんに言われても……ん?
「あのぉ〜」
「なんだ?」
「さっきから人族って言ってますけど…それってボクの事ですか?」
「そうだ。君の名を聞いていないからな。それにこの辺では人族なんて滅多にいないからな」
……滅多にいないのか…今の所好都合かな
「…ボクはカルマと言います。…質問してもいいですか」
「おう!なんでも聞いてくれ!」
「まずは一つ、此処から半径1メートルほどに魔法をはっておいたのですが…」
「……ビィービィーなく変な奴は壊してしまった!」
……
…壊したのかよ…
「父さんそれより村に戻ろうよ。ほら!必要な物はそろったの」
「…!お前それは!!」
クロアは服とお腹の間から取り出したのは……草だった。父親のリアクションが大きいからなんかすごいやつなのだろう。
「これで村のみんな助かるよね!」
草を大事に抱きしめ満面の笑みを浮かべた、クロア…………家族か…
「そうだな、これだけあれば助かるかもしれん。よくやったな」
「えへへ」
頭を撫でられ嬉しいのか照れたのか頬がうっすらと染まった。
……これ以上見てるとなんかだめになりそうだ…
今までの楽しかった家族との想い出がよぎり、涙が出そうだ。
「……それじゃあ、ボクは失礼します」
毛布をしまい森の奥に向かって歩き出そうとするとおっさんがひきとめてきた。
「あ、待ってくれ!…良かったら私の村に来てくれないか?ちゃんとした礼をしたい。それとこの森を1人で歩くなんて危険だ」
「そうだよ!この森は危険なんだから!父さんの言う通りにしたほうがいいよ」
「いえ、ボクは行くところがあるので」
「なら、村から案内を出そう。1度村に来てくれ」
……どうしても村に来て欲しいみたいだ。早くみんな(家族)のとこに行きたいが…まぁいいか
「わかりました。お邪魔でなければ…」
「恩人を邪魔だなんて思わないよ。では、ついてきてくれ」
……ひょんな事で寄り道をすることに……魔王の場所も知らないし、情報収集と行きますか…




