第32話
父様も母様も妹も死んだ…。
村に現れた魔物の所為で亡くなった人は母様とミナを除き、10人ほどいた。
生き残った人達で合同葬儀をすることになった。
葬儀が終わり村人はこれからの事を相談し、……村を捨てることになった。
この場所に村があったのも父様が護ってくれていたからだ。
一人又一人と村を離れていった。
でもボクは絶望の中で村を離れるなんてことはできない。
夏休みも終わり新学期が始まっても何もせずだた生きていた。
暫くしてファナが騎士団といろんな資材を運んできた。
ここに砦を作るのだそうだ。
アンナとアルドも来ていて話しかけてくるけどボクにとってはどうでもいいことだった。
父様達の葬儀があった日からいつもいたルナの姿は無い。気がついたらいなかった。
ボクは毎日毎日父様達のお墓にいき1日を過ごしている。
夜には家に戻り眠る。
眠るとあの時聞こえた声が聞こえる。
…主…どうして、って。
声はどこか寂しそうでとても悲しくてボクに父様達が死にボクだけが生きていることを実感させる。
声にうなされて起き父様達のお墓に行く。ろくにご飯を食べてないからボクの身体はどんどん痩せ細りファナ達が心配してくれてご飯を一緒に食べるようになった。
ふといつまでいるのか?と聞いたら砦を作る為に運ばれてくる資材がある程度揃うまでいると最初に話したよ?と返されてしまった。
ご飯を一緒に食べ父様達のお墓に行き、帰ったら又一緒にご飯を食べる。そんな日が数週間続いた。
「カルマ。そろそろ学園に帰ろう!こんなとこいたって何もないだろ」
アルドのその一言がボクにとっては我慢できなかった。
「何もない?……ここはボクにとって大切な場所だ!もう父様も母様もミナもいないんだ!この家が!この場所が!唯一家族で過ごした場所なんだ!何もないなんて言うな!」
「ご、ごめん。謝るよ。そんなに怒るなって」
「カルマ君。落ち着いて。それより早くご飯食べよ。冷めちゃうし、ね。」
「……君達なんかにボクの気持ちはわからない。…でてってくれ」
「カルマ…」
「早くでてけよ!!」
テーブルの上の食事を手でなぎ落としながら叫んだ。
三人は出て行き一人になった。
「父様……母様……ミナ………」
ポツリポツリと呟き静かに涙を流し膝を抱えていつしか夢の中にいた。
そこには父様達がいて三人とも笑顔でボクの名前を呼んでいた。
「「カルマ」」
「お兄ちゃん」
ボクは三人のところに行こうと駆け出した。でもいくら走っても三人との距離は縮まらなかった。
「待って、父様!母様!ボクもそこに行くよ!待って。ミナ!ボクを置いてかないで!待ってよぉぉぉぉぉ〜」
夢から覚めもう朝になっていた。
「夢か……ボクも死ねば父様達のところに行けるかな……普通に死んだら父様に怒られそうだなぁ」
ボクは旅支度をしファナ達にメモを残し魔の森へ
「戦って死ねばきっと父様達のところにいけるよね…」
ファナへ
ボクは父様達のところに行きます。
できればこの家はこのままにしてください。 カルマ
次回から魔の森編に入ろうと思います。
獣人とかだそうかと……




