第29話
爆発音がした方向に向かうとゴブリンが向かってきていた。
だか、どこか逃げ惑っているように見えた。
「カルマ!ここで食い止めるぞ!」
「父様!何か変です。ゴブリン共は何かから逃げてきたように感じます!」
「わかっている!だが、この軍勢だ!余計な事を考えていたら怪我するぞ!シリウス団長殿!助太刀を頼む!王女様は家族を頼む!」
「私も戦います!」
「だからこそ頼むといっている!」
「ファナ!お願い!村のみんなを…」
「…わかりました。…ご武運を」
先行してきたゴブリンを相手にしながらファナに村のみんなを任せボクら三人はゴブリン共の方にかけた。
「…ルナ、ファナについて行って!何かあったら知らせて」
「クルゥ!」
父様とシリウス団長とゴブリン共を斬り伏せていたがあまりにも大量、広範囲に魔物がいた為にはぐれてしまった。
「さて、この辺のゴブリン共は倒せたかな?……ここどこだろ?周りは木だらけ、森の中にいるって事は……魔の森に入っちゃた?…痛!!」
………………主…………主、どうして……
頭の中に声が聞こえた。
少しの間その声に吸い込まれていく感覚がしてボーとしていた。
近くにゴブリンの生き残りがいる事に気付けない程に…襲われそうになった瞬間に気付き反撃が間にあわない!やられる!その時空から父様の召喚獣のクゥ(鷹)が助けてくれた。
「クゥ?ごめん、油断した。どうしてここに?」
「ピィー!ピィ!」
まるで急かすように鳴くクゥを観て父様に何かあったのかとクゥが導くままに走った。
グオオォォォ〜!
クゥに連れられた場所には父様とシリウス団長がコモンオオトカゲをでっかくした様な魔物と戦っていた。
「きたかカルマ!ここ一番の大物だ!全員で倒すぞ!」
「早く助けろ!魔物斬り!…マジキツイ!」
死闘は長く続き、流石のお父様も無傷ではなかった。
「ぐっ!…この蜥蜴がぁ〜!」
魔物の攻撃、上からの前足攻撃を避けきれず受け止め、父様の身体からは今までに受けた傷から血を流していた。
シリウス団長は尻尾攻撃で気絶していた。
「カルマァ〜!やれぇ〜!」
「はあぁぁぁぁぁ!」
父様が魔物を引き留めている間、ボクは武器に魔力を最大限込めて魔物の上をとった
「くぅぅらえぇぇ〜!飛斬!風乱斬りぃぃ!」
風属性を使って同じ場所に何度も放つ斬撃は魔物を真っ二つに切った。
真っ二つに切れたことにより地震が起きたかのように地面が揺れた。
「……勝った。父様!大丈夫!」
血だらけの父様の元に駆けつけた。
「俺は平気だ。カルマ、動けるなら村に戻れ。倒しそびれた奴がいるかもしれん。俺はシリウスを起こしてすぐ向かう!」
「わかりました。父様!また会いましょう」
急ぎ村に向かうとそこには踏み荒らされた村と頭から血を流して倒れてるファナとルナ、ミナに一生懸命治療している母様がいた。
「ファナ!母様!ミナ!ルナ?」
近くに倒れてるファナを起こし何が起きたのかをきいた。
「ファナ!ファナ!起きて!何があった?」
「……う!…カルマ…君?…」
「何があった。教えてくれ」
「凄く大きな魔物が…あ!ミナちゃんは!」
「ミナならあそこに……ミナ?」
もう一度ミナを見るとミナの顔に生気が感じられなかった。
「ミナ?…ミナ!」
ミナの元に駆けつけると下半身が踏み潰されていた。
「……嘘だ…どうして…うそだぁぁぁ!」




