第23話
王様の真似をしているシリウス団長を見て、似てねぇ〜と思いつつ
「そうですね。それもいいかもしれません」
とちょっと棒読み気味で返した。
「なんだよ。その棒読み感は。ま、いいや。王には話を通しとくよ。またな」
「へ?あ!シリウス団長!まって!」
シリウス団長はボクが停めるのも聞かず王城へと走っていった。
「………、なんかやな予感が…」
ボクはこれから起こりそうな出来事を想像しつつ寮に戻った。
翌日ボクは王城に再び呼ばれた。
「えぇ〜とぉ?ここどこですか?」
通された場所は騎士の訓練場だった。
騎士の訓練場で剣を振るっている人をよく見ると王様とシリウス団長だった。
二人はボクに気づくと勝負を止め声をかけてくれた。
「やぁ、カルマ君!シリウスから聞いたよ。新しい剣が欲しいそうだね。良かったら私から剣を贈らせてくれないか?もちろんカルマ君の希望する剣をだよ」
王様から剣を賜わる?無理!そんな大層なもの受け取れないし使えないよ〜!
と考えていると、顔に出ていたのかシリウス団長が柔かな顔をしていった。
「大丈夫だ。カルマ、別に変なものをやろうってわけじゃないし剣を賜わるんだ。剣は使ってこその剣だから、折れるまで使え」
「し、しかしボクは王様から剣を賜わるほどの偉業をなしとげたわけではないですし…」
「カルマ君、君は……馬鹿か?グラスウルフの大群を倒した。それも1人で、偉業としては十分だ」
「そうそう。カルマがいなかったら学園の結界が持たず喰われてたかもしれないんだぜ?なんせあんな大群に押し寄せられたことないからな結界が持つ保証なかったし」
「で、でも…」
「うむぅ〜。そんなに俺から剣をもらうの嫌か?何なら強制的に貰ってもらうか…」
「ふぇ?」
ボクは王様の言葉の変化に驚き変な声が出た。宴の時とさっきまでの言葉と全然違っていて、なんだかタスク先生やシリウス団長みたいなちょっとがさつな大人の雰囲気の言葉使いだった。
「で?カルマ君はどんな剣がいいんだ?何なら王城の宝物庫にあるの選ばせてやろうか?」
「お!それもいいかもな!こいつ二刀使いだから一本は選ばせてもう一本はおかかえの鍛冶師に作らせようぜ」
「そうだな。そうしよう!じゃ早速観に行くか!まぁ気に入ったのがなくても二本とも作らせればいい」
「俺も一緒にいいか?カルマがどんな剣を選ぶか観てえ」
「じゃあそっち側持て」
「あいよ」
どんどん進められていく話についていけず王様とシリウス団長に左右から捕らえられて宝物庫に連れてかれた。
だ、誰か説明とこの状況なんとかしてぇ〜
心の中で叫びボクはただ二人に引きずられていった。




