ウインドウォーター王国リゾート施設? 2
カトレア先生は、クレマチスちゃんと繋がっているロープを放して海に突っ込んだようだ。
海に沈んだカトレア先生が、なかなか浮上して来ないので、クレマチスが空中で旋回しながら心配をしていた。
だけど、あの水着を着いる状態で強化魔法もかかっているので怪我をする事も溺れる事も流石に無いだろう。
あの水着はシュノーケリングやダイビング、それに水中歩行や魔動潜水スクーター等でもアクティビティに遊べるように考えて創っている。
なので、水中でも呼吸できるよう目には見えない魔道具が水着に備え付けられているのだ。
「ウアッププ! もぉー! 水着が半分、脱げたじゃない!」
カトレア先生、遂にポロリしちゃったんだ。
でも、しっかり手で押さえているから無問題。
と言うか、なぜ海中で脱げた水着を戻さないの?
その水着は前が繋がっているので、下が脱げなかったら無くなることは無いよ?
……そういう事か。
カトレア先生が、手ブラで海から上がってきたことで分かった。
着方が、分からないらしい。
ロベリアさんが少しやり過ぎたと思ったのかは不明だけれど、カトレア先生に付き添って別荘に戻っていった。
「ブッ……」
それを見たバレリアン君が、鼻血を出して後ろにひっくり返った。
だけどカトレア先生の大事なところは、手で隠していたから見えていなかったよ?
手の上と下からは、大きくはみ出ていたけどね。
だけど、あれはいつもの事なんだけどな?
恐らく、思春期の妄想力だろう。
思春期の妄想力、恐るべし。
「フッ! ここは美女と美少女達の、楽園かい?」
エレモフィラ君は、こんな時も気障に振る舞うんだね。
正座したまま、ひっくり返ってはいるけど。
まあ、鼻血が出なかっただけバレリアン君よりは増しか。
だけど、リカステさんの指導中なのに大丈夫かな?
「お前ら、あと一時間な!」
あらら、やっぱりリカステさんの指導で正座の時間が伸びたよ。
だけどリカステさん、それは流石に酷いと思うよ。
それに、今のは不可抗力だしね。
ちょっとした神様の、悪戯だと思うよ……うっ、俺じゃ無いよ。
「仕方がない、後でエレモフィラ君達を助けてあげようかな」
「リリーも、大変ね」
シルクはアイビーの上で、お菓子を食べながら側にいてくれている。
側にいてくれるのは嬉しいけれど、アイビーの背中がお菓子塗れなのが気になるよ。
だけど、アイビーは怒らないんだよね。
……いやまあ、たまに鬱憤は晴らしているようだけどね。
「シルク? そう思うなら、お菓子ばかり食べていないで手伝ってよ」
そういう俺は、今お昼ご飯の為にバーベキューの準備をしているのだ。
王妃の二人はというと、肌を焼きたくないということで、別荘の中で俺が創ったアニマルモチーフビキニを着て寛いで日本酒を飲んでいる。
朝から日本酒って、どれだけ若返りたいんだ。
ホワイト王妃は、スミレちゃんのお姉さんと間違われる位に若返ったのだから、それ以上若返らなくても良いと思うのだけれど?
それに、若返った事で肌を見せたい気持ちは分からなくはないが、なぜ部屋の中で水着なの?
見ている人達って、メイドと執事と少数の近衛騎士達だよね?
王妃達の裸も、見慣れていると思うのだけど……。
まあ、寛げるのならそれでいいけどね。
ホワイトバイオレット王女はというと、レモンちゃんに頼んでケットちゃんと一緒に
「みゃーみゃー」
言って別荘の中で猫の様にゴロゴロしている。
ホワイトバイオレット王女は、ケットちゃんが大のお気に入りのようだ。
それに、ケットちゃんも一緒に遊んでくれるホワイトバイオレット王女の事を気に入っているようだ。
「ミィ、ミィー」
と言って、王女と一緒に寝転がってお腹を出していた。
勿論、ホワイトバイオレット王女はバンドゥビキニと清楚系な透け感があるドレスがセットになったセット水着を着ているのは言うまでもない。
あんのー、王女様? 王妃様方? 海で泳いだり遊んだりしないと、水着を着た意味が無いと思うのですが……。
はぁー、仕方がない。
光は通すが、紫外線を遮断する事が出来る屋内プールでも近くに創るか。
物思いに耽っていると、スノーと葵が別荘から砂浜にやって来た。
「スノー、葵? 貴女達も、皆みたいに遊びに行っても良いのよ?」
実は、先ほどシルクと二人きりだったのは、スノーと葵とアイビーに頼んでホワイトバイオレット王女と王妃様達やメイド達に飲み物を届けてもらっていたからだ。
「スノーは、リリー様と一緒が良いですぅにゃん」
「葵も、それは同感ですの。ですが、スノー様はリリー様に少々尻尾を絡めすぎではありませんの?」
実は澱みの蜘蛛を倒してから、スノーに頼み事をしたとき以外は、ずっと俺にべったりなのだ。
今は、俺がお昼の用意をしているので尻尾だけだ。
しかし、用事をしていない時は尻尾だけで無く腕も絡ませて来る。
恐らく、澱みの魔物との戦いで心境の変化が有ったのだろう。
それに、抱きついてこられてもスノーのモフフワしている尻尾が気持ち良いので苦にならないしね。
因みにスノーの水着はフレアがクロシェになっているバンドゥビキニで、スミレちゃんと杏ちゃんの色違いである。
それとスノーの胸の大きさが魔力を貯めているせいで、DからFに巨大化した。
なので、目立たないようユグドラシルに創ってあげたサマーカーディガンの色違いを着させている。
そうしないと、シルクが
「スノー様、何を入れているんですか?」
と言って妬ましそうにスノーの胸を突くのだ。
ユグドラシルは現在、ドラシルシステムと絶叫型魔動巨大ウォータースライダーを連動させる準備をしてくれている。
ユグドラシルを初め、召喚精霊達にも色違いのサマーカーディガンを創ってあげたので、皆喜んで着てくれている。
そして、ウンディーネとシルフはと言うと現在ユグドラシルを手伝ってくれている。
そうそう、今スノーの尻尾を俺の腰から引き剥がそうとしている、葵の水着も一応伝えておかないとね。
葵はと言うと、黒のビキニをハイレグビキニにするよう俺に注文を出してきた。
なので仕方なく創ったのだが、今葵はそれを着ている。
一体誰に見せたいのかは、不明である。
俺に合わせて容姿を十五歳にし、ツインテールで幼さを合わせ以ているので、ストライクゾーンが広いバレリアン君が葵の一挙手一投足に注目をしてはいるけどね。
そんな葵に、スノーが表情を変えずに下から見上げる。
「――ぅにゃん?」
「そんな可愛い顔をしても、駄目ですの。リリー様の妨げになる、尻尾を早くどけて頂けます? って、何で今度は葵にまで腕を絡ませて来ますの?」
葵は、スノーのちょっとした表情の変化を見逃さなかったようだ。
俺はその様子を見ても、分からなかったが……。
こうして、家族皆で楽しく過ごせる今が俺は一番幸せだ。
スノー達と仲睦まじくしていると、シルクが空を指さした。
「リリー、スノー様達とイチャイチャするのは良いけれど、東の空に何か飛んでない?」
ここは浜辺だし、東には海の町もある。
なので、海鳥が飛んでいるのではないだろうか?
それよりも、いい加減にしないとアイビーから怒られるよ。
アイビーの、頭の上にまでお菓子の残骸が落ちているから……。
そう考えていると、シルクが指をさす逆方向にアイビーが歩き出した。
「アイビー、どこに行くのよ。東は、そっちじゃ無いわよ?」
アイビーが、遂に怒ったのかもしれない。
まあ、あれだけ背中や頭の上をお菓子塗れにされて、ここまで怒らなかったのが不思議な位だけれどね。
シルクがアイビーの顔を覗き込んでいるが、アイビーは無表情で砂浜から海に突き進む。
「――――」
「アイビー、なんで無言で海に来たのよ。えっ? キャー!」
バシャン!
「冷た! えっ? キャー、イヤー、溺れるー!」
バシャ バシャ バシャ バシャ バシャ!
怒っていても、アイビーは優しいな。
シルクが泳げないのを知っているから、尻もちをついても足が下に届く場所をあえて選んだのだ。
「シルク、よく見て。足が、砂浜についているよ。それに、僕の頭の上に食べこぼしすぎだよ!」
それに今のアイビーの姿は馬のような大きさで、シルクは人の大きさなので、もう少し奥に行っても足が砂浜につくのだ。
因みにシルクが着ている水着は、可愛いフリルが沢山付いているティアードバンドゥビキニである。
俺もシルクに合わせて、可愛いフリルがたっぷり付いた色違いのティアードバンドゥビキニにした。
しかし他の子と違って俺が水着を着た瞬間から、なぜか第三王子の視線が痛い。
スミレちゃんに知られないよう気を張ってはいるけれど、バレているからね。
なので、俺は清楚系で透け感がある前開きドレスを上に羽織っている。
ともあれ、バーベキューの準備が終わったので、シルクが言っていた東の空を見てみる事にした。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
誤字脱字をご報告下さる皆様方も、本当に感謝致します。
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第二王女「みゃー。ケットちゃん? 私、リリーちゃんが作ってくれた水着を
着てみましたが、似合っているでしょうか?」
ケット「ミィミィ」
第二王女「似合っていますって。ありがとみゃー」
ケット「ミィ! ……ミィーミィー」
第二王女「ケットちゃん、モニュモニュと肉球で私の水着を触っていますが、
水着の肉球触りが気になるのですか?」
ケット「ミィミィー」
第二王女「ですが、クスクス! そこは、擽ったいみゃー」
ケット「ミィー?」
第二王女「私もお返しに、ケットちゃんのお腹と胸を擽るみゃー」
ケット「ミィミィー!」
第二王女「みゃー」
いつもとは違って、可愛らしい少女のような第二王女の姿を、微笑ましく
見つめるメイドと近衛騎士達であった。




