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カフェバー&レストランで催し? 2

 俺は、ライムお姉さんにも段取りを伝えた。

 すると、ライムお姉さんは頬を赤らめた。

 予め使徒・眷属・従者テレパシーで段取りを伝えていたので、俺は皆に指示を出しドレスを着させた。

 勿論、アイビーにも可愛い正装に見える服を着させたよ。

 ペット用品店の洋服コーナーに行くと、見ていても楽しいし可愛い服が沢山あって丸一日いても飽きが来ないよね。

 男の子にもスカートを着せてみたりも出来るので、普通に自信が着る服より種類が豊富で目移りしてしまうのだ。


 おっと、俺の妄想が長くなってしまったら主役のキノットさん夫妻には悪いのでこのへんにしておくね。

 では、話を戻そう。

 ユグドラシルには花の薫りと様々な美しい花の演出、そしてウンディーネには美しい水の演出を行ってもらい豪奢な結婚式の演出を行う。

 その準備が全て整えられたら、今度はアクセサリーの機能を起動させ、キノットさんの服を白いタキシードに、ライムお姉さんの服を純白のウエディングドレスに変化させた。


 ウエディングドレスはAの形に見えるAライン、良く知られているプリンセスライン、細く直線的な姿に見えるスレンダーライン、細身の姿でありながらお腹を締め付けないエンパイアライン、大人で豪奢な姿に見えるマーメードライン、柔らかな丸みが可愛いベルラインなどがあり、丈をロングにするのかミニにするのか、フリルやリボン、レースなどを沢山あしらったりする事で様々なスタイルに変化する。


 ライムお姉さんは痩せているのだが、二つの膨らみが大きすぎるので体型を気にしなくて良いプリンセスラインのロングトレーンにした。

 ロングトレーンは長く広い場所を歩いたりすると豪奢さが際立つのだが、俺の場合魔法を使用できるのでロングトレーンの美しさを見せる事が出来るので問題はない。

 それに、ライムお姉さんは幼さと可愛らしさが有るので、フリルや小さなリボン、それにレースを沢山付けてエレガンドでかつゴージャスな、まるでロイヤルウエディングのようなイメージにしたのだ。



「キャッ」



 すると、ライムお姉さんはあまりの自身の装いの変わりように可愛い声をあげた。

 この世界の平民は貴族と違い、結婚式をすることは稀だ。

 だけど、アクセサリーを渡した事も含めてお世話になったキノットさん夫妻には是非とも俺達の前だけでも結婚式をあげてもらいたかったのだ。

 そして、スノー達とレモンちゃんとシトロンちゃんが見守る中、俺が簡易的な文を読み神父の役をする。



「キノットさん、貴方はライムさんを、健康な時も、病の時も、富める時も、貧しい時も、愛し合い、敬い合い、なぐさめ合い、助け合い、変わることなく愛することを女神リリー・ヴァリーに誓いますか?」



 キノットさんは、俺の眼を見て応える。



「はい、誓います」

「ライムさん、貴女はキノットさんを、健康な時も、病の時も、富める時も、貧しい時も、愛し合い、敬い合い、なぐさめ合い、助け合い、変わることなく愛することを女神リリー・ヴァリーに誓いますか?」



 ライムお姉さんも、俺の眼を見て応える。



「はい、誓います」



 二人が誓いを立てた事で、キノットさんとライムお姉さんが薄い光りを帯びている。

 そして、システムが唐突に起動したが今は大切な言葉を伝えている最中だ。

 なので、後で相手してあげるからシステムさんそのまま待っててね。

 と心情でシステムに伝えて、続きの言葉を伝える。



「キノットさん、貴方はこの指輪をライムさんに対する貴方の愛のしるしとして彼女に与えますか?」



 キノットさんは、ライムお姉さんを見つめ頷き応える。



「はい、与えます」

「ライムさん、貴女はこの指輪をキノットさんの貴女に対する愛のしるしとして受け取りますか?」



 ライムお姉さんは、キノットさんを見つめ頬を赤らめ頷き応える。



「はい、受け取ります」

「ライムさん、貴女はこの指輪をキノットさんに対する貴女の愛のしるしとして彼に与えますか?」



 ライムお姉さんは、再びキノットさんを見つめ頬を赤らめたまま頷き応える。



「はい、与えます」

「キノットさん、貴方はこの指輪をライムさんの貴方に対する愛のしるしとして受け取りますか?」



 キノットさんは、ライムお姉さんを見つめ力強く頷き応える。



「はい、受け取ります」



 やはり、式は良い物だ。

 式を行う二人だけではなく、周りにも良い影響を及ぼす。

 幸せの感情が周りにも伝染し、祝福が暖かな光りとなって全てを癒やしてくれる。

 まるでそれは、暖かな光りを纏う幸せの回復魔法のようだった。

 俺は二人に頷き、言葉を発する。



「では、指輪を交換して下さい」



 キノットさんとライムお姉さんが、指輪をそれぞれ嵌め合う。

 そして、俺が最後に言葉を述べる。



「では花嫁のベールをあげ、誓いの口づけを」



 キノットさんとライムお姉さんは、俺達とレモンちゃんとレモンちゃんに抱っこされているシトロンちゃんに見守られながら口づけをした。

 俺達が拍手をすると、カフェバー&レストランに来ていた貴族達からも大拍手が起こった。

 そう言えば、ここがカフェバー&レストランだった事をすっかり忘れていたのだ。

 沢山の貴族や、給仕人達から祝福の拍手を貰っている中、



「パパ、ママ、これはレモンからの贈り物です」



 そう言ってレモンちゃんは、ユグドラシルから受け取った美しい花束をキノットさんとライムお姉さんに渡していた。

 愛する娘からの、花束……これほど、嬉しい物はないよね。

 俺、まだ結婚もしていないし娘もいないけれど何となく分かるよ。ホントだよ? 

 すっかり忘れていたカフェバー&レストランのお客様方が、キノットさんとライムお姉さんの為に拍手をしてくれたので、俺は特別に巨大なウエディングケーキを創り振る舞うことにした。

 大きな四角い五メートルのテーブルを全て埋め尽くすように使用し、まるで雪の城の様なウエディングケーキを創り出すとまた拍手が起こった。


 形式は違うかも知れないけれど、折角なのでキノットさんとライムお姉さんとレモンちゃん、そしてシトロンちゃんにも手伝ってもらうことにした。

 俺がケーキ入刀までの簡単な言葉を伝え、魔法の演出とユグドラシルの花の演出、それにウンディーネの水の演出を行い、キノットさん達家族がケーキ入刀をすると今度は貴族達が立ち上がって大拍手をした。

 先ほどまでの演出と、巨大な城の様なケーキにキノットさん達が行ったケーキ入刀も、貴族達は大いに衝撃を受けたようで、何か式典をする際は是非お願いしたいと申し出があった。

 カフェバー&レストランの貴族達や他のお客様達にケーキを振る舞ったので今日のカフェバー&レストランはいつもより大盛況だった。

 これで、俺からのキノットさん達夫妻へのサプライズプレゼントは終了した。



「リリーちゃん、本当に俺とライムの為にありがとう」



 キノットさんは、少し涙ぐみ喜んでくれていた。



「リリーちゃん、私達の為にこんな素敵な贈り物をありがとう……」



 ライムお姉さんも涙ぐみ、凄く喜んでくれた。



「良いですよ。私がしたかったので。それに、これでレモンちゃんも隠さなくなりますよ。私の使徒となったことで、私が与えたアクセサリーをね」

「「あっ! ああー!」」



 どうやら、キノットさんとライムお姉さんも理解してくれたようだ。

 なぜ、レモンちゃんが隠していたのかを。

 レモンちゃんも安心したようで、隠していた誕生石が付いたローズカットを施したトルマリンのプチエクリチュールネックレスと同じカットを施したラピスラズリのプチエクリチュールブレスレットをキノットさんとライムお姉さんに見せていた。

 ライムお姉さんは、自身のウエディングドレス姿にウットリしてカフェバー&レストランにある全身が映る大鏡で自身の姿を見ていたが、カフェバー&レストランのお客様達の前だったことを思い出し急に



「リリーちゃん、えっと……私恥ずかしいから、元の服装に戻してもらえないかしら?」



 と言って全身を薄紅色に染めていた。

 その服装のまま給仕をしても、アクセサリーの機能で下ろし立てのように綺麗に戻るのだがライムお姉さんが恥ずかしさのあまりソワソワしだしたので、元の服装に戻してあげた。

 キノットさんは元々真っ白なコックコートだったので、ライムお姉さんよりは気にしてはいなかったがライムお姉さんが



「パパも、恥ずかしいから着替えて」



 と言ったので、自身もコックコートに戻すように俺に言ってきた。

 なので、コックコートに戻してあげた。



「でも、リリーちゃん良いのかい? 俺達夫婦に、こんなにも素晴らしい催しと結婚指輪。それに、こんなにも高価な宝石が付いたアクセサリーを……ライムやレモン、それに俺にまで?」



 キノットさんは、まだ俺に遠慮しているようだ。

 だけど、この世界で家族だと心から思えるのは――



「勿論! だって、私の使徒・眷属・従者は皆付けているでしょ。だから、私の新たな使徒となったキノットさんとライムさんに与えるのは当然なの」



 俺に深く携わってくれた人達なのだから。



「リリーちゃん、ありがとう。俺達家族は、心からリリーちゃんに感謝している」



 キノットさんが感きわまった声でそう言うと、ライムお姉さんも声を震わせキノットさんの手を握り



「ええ、そうよリリーちゃん。私はリリーちゃん達の事も大切な家族だと思っているわ」



 と言った。

 その様子を見ていたレモンちゃんが、感きわまった涙を隠すように俺の元に来ると



「レモンもー! リリーちゃん達は大切な家族だよ。でも、レモンはリリーちゃんが一番大好きー!」



 と言ってレモンちゃんが抱きついて来たので、俺もレモンちゃんの耳元で



「レモンちゃん、私も大好きよ」



 と言うとレモンちゃんは頬を染めて笑顔になった。

 その様子を微笑ましく見ていたキノットさんが、俺の手を両手で握って



「これからも、俺達家族をよろしくな」



 と言った。俺もキノットさんに応えるように手を握り返した。



「はい、キノットさん」



 実は、俺が神父のように誓いをキノットさんとライムお姉さんに誓わせたことで新たな使徒となったのだ。

 それに、この機会にユグドラシルとウンディーネにもアクセサリを事前に創って付けさせておいたのだ。

 ユグドラシルにはラウンド・ブリリアント・カットを施したエメラルドと、同じカットのカイヤナイト。

 ウンディーネにはステップ・カットを施したエメラルドと、同じカットのカイヤナイト。

 二人はネックレスやイアリングなどの装飾品では無く、胸元に直に埋め込まれているエメラルドと、両耳に直に埋め込まれているカイヤナイトだ。

 召喚聖霊であるユグドラシルや召喚精霊であるウンディーネは、自身の肉体や服を魔力で形成しているのでどうしようかと悩んでいると、それぞれのカットにした物を台座無しで渡したら二人とも宝石を自身の中に取り込んだのだ。

 なので、召喚すると埋め込まれた形で肉体を形成するようだ。


 それにカトレア先生がウインドウォーター王国の件を俺に伝えた後、ロベリアさんに頼まれたと泣きついてきた。

 事情を聞くと、有る出来事でロベリアさんに俺の縫いぐるみ人形の事を知られた。

 カトレア先生曰く、リカステさんの顔が怖いのがいけないらしい。

 いやでも、それを言ったらリカステさんが可愛そうだよ。……分かるけどさ。

 そしてロベリアさんに縫いぐるみ人形の事を頼まれたが、その日に俺に会ったにも拘わらず頼んでいない事を知られた。

 なぜ知られたのかと言うと、うっかりリカステさんが口を滑らせたらしい。


 まあそういう訳で、カトレア先生はロベリアさんに催促されるたび何度も服を脱がされそうになり困っているとのことだ。

 それは、カトレア先生の服にも問題があるからだよね? まあ、良いけれどさ。

 なので、序でにロベリアさんのアクセサリーも創っておいたが、今度有った時にでも渡そうと思っている。

 まあでも、これで何か有ってもキノットさんとライムお姉さんは俺が行くまでは縫いぐるみ人形が守護してくれるだろう。

 勿論、ホテルを守護するモフモフゴーレム達もいるので尚更安心なんだけれどね。


 俺が一番守りたい人達は、これでもう安心。

 後はウインドウォーター王国に、スノー達とレモンちゃんと一緒に向かうだけだ。

 おっと、その前に……ウインドウォーター王国は暖かくて海や砂浜があるらしい。

 それに、北側には自然豊かな山と川があって飲み水も美味しいく、山から心地よい風が吹いてくるらしい。

 と言うことは、まだ俺が創らないといけないものが有る。

 感が良いお兄様方お姉様方は、分かるよね。



「うふふ」



 海辺で遊ぶ、可愛いモフモフな子と戯れる少女達。

 夏ではないけれど、温暖な気候の楽園。

 つまり、ウインドウォーター王国ならではの風物詩だと俺は思う。

 そして俺が創った服を纏うモフモフ天使と少女天使達が、俺の創った遊具でキャッキャウフフと遊ぶ天国の様な場所で俺は遊び尽くすのだ。



 クックックックッ フッフッフッフッ ニャーハッハッハッ! 



「リリー様、ユグのは派手でない物をお願いします」

「ユグちゃん、こういう時は私の心読まないでよ。だって、恥ずかしいでしょ。でも、皆には秘密ね」

「はい、リリー様」



 こうして俺は、笑みを浮かべ新たなモノを創り出すのだった。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

誤字脱字をご報告下さる皆様方も、本当に感謝致します。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

シルク「ウエディングドレス姿のライムさん、凄く綺麗」

リリー「だね。シルクも結婚式する時は創ってあげるね」

シルク「う、うん。ありがとう」

    シルクは恋する乙女のような双眸で、ライムお姉さんのウエディング

    ドレス姿を見ていた。

リリー 何も食べていないシルクは、綺麗な妖精なんだけれど……

シルク「あっ! アイビー丁度良いところに来たわ。お菓子箱のお菓子頂戴」

アイビー『良いけれど、シルク食べ過ぎると太るよ』

シルク「美少女は、太らないのよ! アイビー、知らなかったでしょ」

   シルクのウエディングドレス姿は、当分先だと感じたリリーであった。

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