ケモミミ尻尾1
スノーと葵とクレマチスとユグドラシル、それにシルクとアイビーには、俺がさっと作った夕食と明日の分の朝食をバスケットに入れて自宅に帰ってもらう事にした。
この分だと、夕食を城で頂き説明をすることになりそうだからだ。
「リリーちゃん、レモンちゃんが来たみたいよ?」
「スミレちゃん、どこ? あっ! いた」
スノー達と入れ替わるようにレモンちゃんがやって来た。
「リリーちゃん、大丈夫ー?」
どうやら、レモンちゃんも心配で来てくれたようだ。
俺の顔を見た後、何故か目線が上になった。
あっ! このアイビーと同じ狼のケモミミが気になったのかな?
「うん、もう大丈夫よ」
「よかったー」
「あれ? でも、カフェバー&レストランのお手伝いは?」
「ディーネちゃん達に、まかせてきたのー」
「えっ?」
いや、シルクみたいに注文係は出来ると思うけれど……給仕は無理でしょ?
ん? ……聞き間違えか? ディーネちゃん達?
「リリーちゃんに教えてもらった方法で召喚したら、ディーネちゃんも大きくなったのー」
分かるけれど、大精霊に給仕のお手伝いって……いや、俺も人のこと言えないけれどね。
「それにねー、ディーネちゃんに給仕服着せたら可愛いかったのー。でねでねー、聞いてーりりーちゃん」
「うんうん」
「他にも精霊ちゃん達が手伝いに来てくれてー、レモン手が空いたから来たのー」
また、目線が上になった。どうしても、気になるみたいだな。
「ふーん」
って、おい! それダメでしょ。
俺がそう勘考していると葵から『眷属間テレパシー』が入る。
『「リリー様、今よろしいです?」』
『「葵?」』
『「キノットさんのカフェバー&レストランが、精霊とお客様の楽園になっていますわよ。お客様には迷惑をかけておりませんが、精霊が給仕するレストランという噂になると困りますので、今ユグちゃんが精霊達に帰るように伝えておりますの。ですので、精霊達に帰って貰い代わりに今から私とスノー様、それに研修生としてクレマチスちゃんが給仕致しますの。クレマチスちゃんにはユグちゃんをつけるので問題はありませんわ。なので、こちらは心配いりませんの。ですがもう夜も遅いので、シルク様とアイビー様にレモンちゃんを迎えに行かせましたので、そろそろ着く頃かと」』
『「葵、助かるわ。ありがと」』
『「ですので、後で私と……うふ」』
葵が何か変なことを言い出しそうだったので、俺は眷属間テレパシーを終了させた。
すると、シルクがアイビーに乗って走って来るのが見えた。
「レモンちゃん、迎えに来たわよ」
「シルクちゃん、アイビーちゃん、迎えに来てくれたのねー。ありがとー」
「リリー、レモンちゃんのことは私とアイビーに任せなさい。それより、馬車が待っているわよ?」
「シルク、アイビー、ありがと」
俺はレモンちゃんにも、ローズカットを施したトルマリンのプチエクリチュールネックレスと、同じカットを施したラピスラズリのプチエクリチュールブレスレットを渡した。
渡した瞬間、喜ぶように抱きついてきた。
いつもは、もっと幼く見えるのに付けると少し大人っぽく見えた。
でも、そこが気に入ってくれたようだ。
アクセサリーをレモンちゃんに渡したからには、ライムお姉さんの分も創らないとね。
何かと色々お世話になっているし。今度、誕生日を聞かなくちゃ。
どちらのアクセサリーも、レモンちゃんの名が入っているので、ライムお姉さんの物と間違えたりはしないだろう。
シルクとアイビーに使用方法を教えるように伝え、レモンちゃんのことを任せて俺は馬車まで走ってきた。
「遅くなりました」
馬車に入ると、王妃が笑顔を向けてきた。
「いいのよ。入ってね、リリーちゃん」
「はい」
馬車の中では王と王妃が王族専用座椅子に座り、離れた椅子に宰相が座って、王の前にスミレちゃんが座り、離れた椅子にカトレア先生と側付きメイドが座っていた。
俺はと言うと、何故か王妃の膝の上に座らされ王妃が俺の狼のケモミミ尻尾を頻りに触っていた。
「王妃様? もしかして、ケモミミと尻尾をお気に召されたのですか?」
「そうなの。普通の獣人の子達や動物の耳と尻尾は何とも思わないのだけれど、リリーちゃんが付けているケモミミ尻尾を触っていると、心が癒やされて自然と笑顔になるの。それに、触り心地も凄く良いのよ。スミレも、リリーちゃんのケモミミ尻尾を触ってみる?」
「はい、お母様。うわー! 気持ちが良い。フワフワだわ。リリーちゃん? 凄く気持ちが良いよ。昨日も凄く気になっていたけれど、葵ちゃんと同じ服のケモミミと尻尾だけじゃなかったのね。でも、これはどうしたの?」
そう言って、スミレちゃんが王妃から俺の抱っこの権利を奪い取り椅子に座りなおした。
確か南の森の氷眼のサイクロプスを見つけた時も、ケモミミが反応してスミレちゃんが耳がひょこひょこ動いているって言っていたな。
「カトレア先生も、触ってみて」
「スミレちゃん、私も良いの?」
そう言って、カトレア先生は王妃を見ると王妃が頷いていた。
「では、お言葉に甘えて……って、えっ? 凄く気持ちが良いわ」
「ですよね、先生」
スミレちゃんとカトレア先生が、顔を見合わせて笑顔になっていた。
スミレちゃんの膝の上にいる俺の顔を、カトレア先生がのぞき込み
「ねえ、リリーちゃん? 私の縫いぐるみ人形にも、ケモミミ尻尾付けれないかな?」
と言ってきた。
昨日まで葵と同じ狐のケモミミ尻尾が付いた服を着ていたのに、明らかにカトレア先生の反応が可笑しい。
今日は、狼のケモミミ尻尾だけど何か違いが有るのかな?
「付けられますけど、カトレア先生欲しいの?」
「欲しい!」
カトレア先生の、即答の勢いが激しい。
カトレア先生の返事に、王妃までもが俺の顔を見て
「私も、欲しいですわ」
と言って同調した。
その王妃の同調に、
「リリーちゃん、私も欲しいよぉー」
と言って、スミレちゃんまでもが同調した。
「王妃様とスミレちゃんまで? アハ、分かりました。城に着いて、落ち着いたら作りますね」
ケモミミ尻尾の種類は、俺のモノ作りスキルを駆使すれば同じような物を作る事が出来る。
ただ見本として俺がすぐに装備できるのは、虎のケモミミ尻尾、狐のケモミミ尻尾、狼のケモミミ尻尾、それに龍の角と尻尾だけである。
「リリーちゃん、お願い。お耳と尻尾を、色々と付けてみて頂けるかしら?」
王妃はわざわざ席を立って、俺の手を取りケモミミ尻尾を色々と変更するように頼んできた。
「はい良いですよ」
「お母様、リリーちゃんに装いも変えて貰うと良いかも知れませんよ?」
「リリーちゃん、お願いしても良いかしら?」
「はい、王妃様」
俺は装いも色々と変更させられては、王妃、スミレちゃん、そしてカトレア先生までもが参加して順に抱っこされ、どの服に一番似合うかを順番に確認されては感触を確かめられた。
ほぼ、着せ替えリリーちゃん人形状態である。
しかし、着せ替え人形にされた事で分かったことがあった。
どうやら天狐八尾狐のロリ服セット(多彩色)に初期設定で付いてくる狐のケモミミ尻尾は眷属・使徒・従者にしか見えないようだ。
だから、昨日まで葵と同じ服を着ていたのに一番俺を抱っこしていたカトレア先生が気がつかなかったのだ。
そう言えば昨日の深夜、カトレア先生に縫いぐるみ人形を届けて直ぐだったので、装いを天狐八尾狐のロリ服セット(多彩色)に着替えたままだった。
いつもの着ぐるみセットに着替えずにいると、寝ぼけてトイレに起きてきたレモンちゃんがトイレから帰って来ると初期設定で付いている狐の尻尾を、思わずといった感じで抱いて眠った。
その手をそっと葵の尻尾に置き換えたら、葵が悶えた。
しかも、葵が俺の名前を言い出したので仕方なくクレマチスのフワフワな尻尾に変更した。
すると、クレマチスも自身の尻尾を抱いて寝ているので、レモンちゃんと二人で一緒に尻尾を抱えて寝ている姿は見ていてとても可愛かった。
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限界突破LV2追加機能
【オプション】
天狐の耳と八尾狐の尻尾
天狐八尾狐のロリ服セット使用時に自動装着。
専用装備のため脱着不能
⇖
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天狐八尾狐のロリ服セット(多彩色)に、初期設定で付いてくる狐のケモミミ尻尾を外したり付けたりするには、マウスLV2の上に示されている使用時に自動装着と専用装備のため脱着不能の部分を【全モノ作り創造】のツールを使い変更すれば装着や脱着が自由に変更可能だと思うが、この部分に関しては限界突破の一部であるため変更するのは避けようと思う。
俺が何度も着せ替えと抱っこで移動させられ、少し疲れてきた頃ようやく城に着いた。
「城に着いたぞ。……もう、その辺でリリーちゃんを、解放してやらぬか」
王の一声で、やっと俺は解放された。
「国王陛下、感謝致します」
俺は王にお礼を言って、馬車を降りようとすると王が手を差し伸べて抱っこして馬車から降ろしてくれた。
「リリーよ、ホワイト達に着せ替え人形にされて嘸かし疲れたであろう。どれ、私が大広間まで連れて行ってやろう」
お礼を王に伝えると、王はニッコリと微笑んだ。
どうやら、王もケモミミ尻尾が気になっていたのだろう……頻りに触ってきた。
顔をフサフサしているケモミミに寄せてきたり、抱っこして尻尾を触ってきたりと。
まあ、気になるのは分かるけれど……王様? あまり頻繁に触ると直ぐ後ろにいる王妃様に叱られちゃうよ?
そして何時ものように騎士達に代わり、メイド長率いるメイド親衛隊に守られて大広間に着いた。
俺はメイド親衛隊が用意してくれた子供用の椅子に座ると、料理長と料理人達がやってきた。
「リリー様、お久しぶりで御座います。キノット夫妻を師として、やっとここまで味を出せる様になりました。是非ご賞味下さい」
料理長を筆頭に料理人達が一斉に固唾をのんで見守る中、俺は料理長が作った力作の料理やデザートを一口ずつ食べていき感想を述べる。
「料理長さん、凄く美味しいです。ありがとうございます」
俺が満面の笑みで感想を述べると、料理長と料理人達は歓喜のあまり涙ぐみ礼を言って大厨房へ下がった。
隣に座っているカトレア先生が、静かに顔を寄せる。
「ねえ、リリーちゃん? 貴女、何者なの? 普通王国料理長達が、素人の感想であそこまで感激して涙ぐむかな?」
「カトレア先生、私はただの幼女ですって」
カトレア先生は俺に怪訝な目を向けてくるが、幼女なのは事実なので嘘は言ってない。
一通り料理を楽しみ、王が今日の出来事について本題に入った。
「して、リリーよ……あの騒ぎの真相は、如何なものであるか?」
「国王陛下ご説明致しますので、私とカトレア先生の発言をお許し頂けますか?」
「うむ」
俺とカトレア先生は今までの事実と事情を王に説明した。
「ふむ、なるほど。国の周りの警戒レベルを上げて、巡回騎士の数を今の倍に増やし警戒にあたる事にする。カトレア、リリーよ、大儀であった。カトレアとリリーには後日、正式に褒美を送ろう。今日は夜も遅い、客室に泊まる事を許可する」
王の気遣いに、カトレア先生がお礼を述べる。
「国王陛下、有難う御座います」
俺もカトレア先生に続きお礼を述べ、気になること確認する。
「国王陛下、ありがとうございます。そう言えば、第一王子様が食事の席にいらっしゃいませんがどうされたのです?」
「おお、言って無かったなリリーよ。南の大洞窟で騎士達を鍛える為に、遠征しておる。明朝帰還予定であるが、昼には北に有るアースセントラウス帝国の遥か東に位置する小国のリーフリュウシン国の王女を迎えに行く予定だ」
詳しい話を聞いていると、どうやら王子は婚姻しているリーフリュウシン国の王女様が、病を患った王妃の為に里帰りしていたのを迎えに行くようだ。
俺は念の為に、以前作っていたポーションを取り出そうとアイテムボックスに手を突っ込むとシステムの説明が起動。
【システム 神級全モノ作り師に神級薬剤師を統合する事で、作成及び作成済みのアイテムも効果が上昇します】
【システム 統合されますか? 【はい】【いいえ】】
俺は勿論【はい】を選択した。
【システム 神級薬剤師が神級全モノ作り師に統合されました】
【システム 全モノ作り魔力薬剤完全精製で作成及び、統合前の聖薬剤師及で作成済みの薬剤効果が急激に上昇しました】
【システム 自身で創り出していない通常薬も自信で使用、又は人に神級全モノ作り師が使用する事で効果が急激に上昇します】
アイテムボックスに以前作って、入っていた十本のポーションの説明を見ると、一本使用するとパーティーメンバー全員にエクストラポーション並みの効果を与える事が分かった。
つまり、騎士団の場合はその騎士団全てという訳だ。
ただ、効果範囲が有るようで使用した者の半径約三十メートルのようだ。
まあ、それだけ効果範囲があれば南西の大洞窟のような事が起きたとしてもこの前のようにはならないだろう。
その薬の説明を王にして、王子に持たせるように伝えた。
王との話が終わると、第二王女が居ても立っても居られない様子で俺の元にやってきた。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
誤字脱字をご報告下さる皆様方も、本当に感謝致します。
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リリー「カトレア先生、鏡の前で何しているんですか?」
カトレア「どの角度からがリリーちゃん人形を持ったとき可愛いかなと思って」
リリー まるで、インスタに自身の姿を写す女性のように鏡に映る角度を
見ているカトレア先生に伝える。
リリー「カトレア先生? 鏡で角度見るのは良いのですが、下着姿でするのは
止めてください」
カトレア「だって、リリーちゃんの家だし男の人居ないから良いでしょ?」
最近遠慮がなくなってよく泊まりに来るのは良いのだが、どこかの
おじさんみたいに下着姿でウロウロするのは止してほしいと思う
リリーであった。




