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昭利の閃き
肩を叩いたのは椿だったか。
その驚きが冷めるのも束の間、僕は更なる驚きに茫然とした。
僕はどうしたら良いんだ。
鹿尾菜は墨色の目をしていなかった。
あれこそが「金銀妖瞳」というものか。
とても神秘的であるが、誰もが気味悪がって絶対に引き取らないだろう。
ずっと考えていたのだが。
やはり一番先にこの家から離すべきなのは柚子だ。
僕への執着が強くならないうちに。
とりあえず椿と一緒に居間へ行って、赤子をあやす。
赤子は笑っている。
何も知らないで笑っている。
そういえば。
僕は自室の本棚の書物の中から、一番古いものを引っ張り出した。
その中に一枚、ぼろぼろの紙を挟んであるはずだ。
あった。
「母、シズ。
娘、ユズコ。
初めての子。ごめんなさい。」
このシズという、母親を探そう。
何か道が開ける気がする。
金銀妖瞳:右目と左目の色が違うこと。




