出立
話も終わり、俺たちは地下室をでる。
ようやっととんでもない臭いのお香とおさらばだ。
フロースが支度をする間、外でレインたちとぼんやり待つ。
さっきの母さんの話は俺通じてレインたちにも聞いてもらっていた。
〔クロエのお母さんも大変だったんだね……もしかして、ドラゴン族全体な責任なんじゃないかな?〕
レインがこう言うのは自身が竜王の娘だからだろうか?
そうだとしたら——
「そんなこと言ったら俺は半竜であって、竜帝の子だからな。 よっぽど責任塗れだ」
〔種族の長である竜王のほうが責任だらけだよ。 今はどこにいるかわからないけど……〕
そういえばレインには竜王のことを話していなかった。
いずれ話さなければ。
そのまま話していると、支度を終えたフロースとローザさんが来た。
支度と言ってもほとんどが鞍に詰め込んであるので、ちょっとした小物だけだ。
「母さんはどうやって、家まで行くの? まさか、走って行くの?」
俺の問いに母さんは笑いながら答えた。
「一人で走って行ってしまったら、迎えに来た意味がないだろ? 第一に、お前は家の行き方を知らないだろう」
言われてみれば確かに、家の感じはわかるけどそこに辿り着く方法を知らないな。
「私もドラゴンの背に乗せて貰うつもりだ」
そういうことなら、
「アティア、すまないが母さんを乗せてやってくれないか? 俺はレインに乗るから」
レインの側に控えていた? アティアにお願いする。
〔わかりました。 最高の空の旅を提供しましょう〕
思った以上に乗り気でよかった。
竜鬼はダメ! とか言われたらどうしようかと思ったわ。
「たぶん、上空で振り落としても大丈夫だぞ」
〔その後が怖いのでやめておきます〕
そりゃそうだ。
「クロエ! 準備できたわよ!」
いつの間にかフロースはミセリアの背に乗って、準備が終わっていた。
「おう!」
返事をしてレインの鞍に飛び乗り、留め金を締める。
側では母さんがアティアに乗っていたが、留め金を締める気は無いようだ。
「それじゃーな、サクラナ。 次はいつ会えそうだぁ?」
「以外とすぐだと思うぞ。 奴は確実に復活するからな。 最悪、奴の子は放置でも構わない。 元凶を殺せば全て終わるからな」
「そうかい。 そんじゃあ、孫をよろしくな」
「まかせておけ。 行くよ、アティアちゃん」
〔案内よろしくお願いします〕
ドラゴン達が力強く大地を蹴って、空へと舞い上がる。
やっとドラゴンがわんさか出せそうです




