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学生竜騎士  作者: 雨後吹雪
一学期
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47/284

作りし道

 空中で六騎の竜騎が激しい空中戦を繰り広げていた。

 アティアは黒の斑のある黄色のドラゴンと組み合い、激しい乱闘になっていた。 時折繰り出される騎士(ライダー)の剣を爪で器用に弾いている。

 レインはその小さな——あくまで他のドラゴンと比べて——身体を活かし、スルスルと相手の攻撃を避けていた。 小さな傷をいくつも抱えた茶のドラゴンは相当苛立っているのか、攻撃が雑になっている。

 そして、特に凄いのがフロースとミセリアだった。

 フロースの魔法は全て相手に当たっているのに相手の攻撃は全て外れるという一方的な、もはや戦いとすら呼べない状態だった。

 〔何をどうしたらそんな結果になるよ?〕

 堪らず聞いてしまった。

 〔あなたのお母さんに教えて貰ったことよ。 光の屈折? を使って本体の場所を偽っているの。 クズイムは空間に魔法が作用していると思っているみたいだけどね。 あいつの目に直接魔法をかけているのに〕

 〔ザマァミロ、クズイムめが〕

 魔法の多重魔法使用(デュアル)に特化したフロースだからできることってわけか。

 〔ところであんたの準備はできたの? 〕

 〔バッチリだぜ。 あいつが動き出したらすぐに行く。 残りの押さえ込み頼むぞ〕

 〔任せて!〕

 フロースとの会話を終わらせると俺は激しい空中戦から少し離れた場所を見上げた。

 そこではまるで戦闘を眺めるかのように留まる真っ赤なドラゴンがいた。

 ——あいつがコロナねぇ。 いかにも余裕たっぷりって感じだなぁ。

 まぁ、今の俺には関係無いけど。

 あっ、ちなみに俺がいるのは地上だ。 昔の感覚を取り戻すために背に乗らずひたすら魔法を使いまくっていた。なんの魔法かはすぐ分かる。 魔力操作が下手な俺でも使える数少ない魔法だ。

 〔やりましたよ〕

 アティアの声が突然した。

 そちらを見てみれば黒斑黄ドラゴンが力なくヒュルヒュルと墜ちていた。

 どうやらアティアが倒したようだ。

 黒斑黄ドラゴンが轟音と共に地面にぶつかった瞬間、コロナが動き出した。

 コロナはもうスピードで飛び、満身創痍なアティアの首に噛み付いた。

 〔アティア!〕

 大した抵抗もできずにアティアは客席に張られた謎バリアに叩きつけられる。

「オォォォ……!」

 衝撃でアティアの翼は変に曲がっていた。

 コロナが首を離すと、アティアは地面へと向かって行った。

 〔姫様……すみません……〕

 〔お姉ちゃん!〕

 それを最後にアティアは気を失ってしまった。

 〔後は任せろ!〕

錬成コール竜装りゅうそう!」

 俺はシルバードを呼び出すと思いっきり地面を蹴った。

 軽く5メートルほど飛び上がると無詠唱で魔法を使う。 瞬間、空中に2メートルほどの無色透明な空気の板が現れた。 その上に乗ってシルバードを構える。 無色透明と言っても俺の目には若干オレンジ色に見える。 あくまで他の人にはということだ。

 〔ちょっ!? クロエ! なんで空中に立ってるの!〕

 まぁ、こうなるわけだ。

 しかし、今説明する時間は無い。

 〔後で全部話すから、押さえ込みを頼む! あの野郎は俺が墜とす〕

 それだけ言うと俺は次々に空気板(エアボード)を作り全力でその上走った。

 上に行くほど風が強くなったが、些細なことだ。

 瞬く間にコロナの目の前に辿り着く。

「ゴオオアァァァー!!」

 俺に気付いたコロナが咆哮した。

「うるさいな炎王の子が」

 足に思い切り力を込める。

炎王の子(コロナ)竜帝の子(オレ)がお前に裁きをくれてやる」

 俺はコロナの首めがけて真っ直ぐにシルバードを振った。







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