代表決定戦当日
代表決定戦当日、俺は日の出とともに起床した。
「朝か……よしっ!」
眠気を飛ばすために頬を叩き、気合を入れる。
ベッドから跳び起きると顔を洗い、寝癖を直し、制服に着替える。
最後に胸ポケットに魔力時計を入れたらいつもの格好だ。
片付けをしてから一階の食堂に向かう。
明らかな早起きなので廊下には誰もいない。
——なんか寂しい。
他の人の安眠を邪魔するつもりは無いので足音を立てないように廊下を歩く。
食堂に入ると既にクワナが肉を頬張っていた。
か、勝てねぇ。
まあ、いいわ。 諦めたし。
ガツガツ食べるクワナを尻目にいつも通りに、角の席に座る。
えー今日の朝食は……こ、これは!
カツ丼!!
俺は感極まって調理場を見た。
そこでせっせと料理をするシェフが俺の視線に気づいて、親指をグッとしてきた。
これだけ応援されたら全力でやるしかねぇ。
その後、一人でカツ丼を味わっているとフロースが起きてきた。
「おはよう」
「おはよ。 今日は……カツ丼!?」
目をこすっていたフロースがカツ丼に驚いている。
「シェフの気持ちに応えてやろうぜ」
「そうね。 さ、早く食べて闘技場に行きましょ」
「おっけ。 俺たちはどこの闘技場だっけ?」
確か三だったような……
「第二闘技場でしょ? しっかりしなさいよ」
「うっす」
しばらくして俺たちが食べ終わる頃には食堂の席も埋まってきた。
いつもは班など関係なく騒いでいる奴らも今日はおとなしく身内だけで話をしている。
きっと作戦会議だろう。
「行くぞ、フロース。 俺たちも作戦会議しないと」
「そうね。 ミセリア達も呼ばないといけないし」
「あぁ、三人ならさっき呼んでおいた。 もうすぐでつくってよ」
「あらそう。 いつの間に……」
「お前が肉を美味しそうに食べて——ゴォッ!?」
突然腹パンされたぞ、おい。
食ったばかりの物が出かけたわ。
俺を殴ったフロースは一人で歩き出すと振り向きざま、
「馬鹿ね、クロエは」
ええぇ。 理不尽〜俺なにもしてないじゃーん。
フロースを追いかけて食堂を出ようとすると、他の女子に白い目で見られていた。
…………泣きそう。
外に出ると既にドラゴン三人組は到着していた。
〔なんで涙目なの、クロエ?〕
レインが声をかけてくる。
「泣いてないし。 目にゴミが入っただけだし」
〔つまり、大丈夫ってことだよね?〕
「イエス! マイ、ゴッド!」
ヤケクソ気味に叫んでみた。
アティアに白い目で見られた。
あ、ダメだ。 開戦前から心にダメージがぁっ。
俺がダメージを受けている間にフロースはミセリアに鞍をつけて乗っていた。
「早く行こうよ、クロエ」
あぁ、もう!
「絶対勝ってやらぁ!」
俺もレインに鞍を高速でつけると飛び乗った。
「いざ、第二闘技場へ!」
「〔〔おおー!〕〕」
〔やれやれ……〕
アティアだけは頭が痛そうにしていた。
別に迷惑かけてなくね?
そう思いつつ俺は心の中で、対戦相手にストレスをぶつけることを誓った。
土曜日にも更新予定
今度は戦闘に入るはず




