特訓開始
授業後、クロエ達は第三闘技場に集まっていた。
フロース、ミセリア、アティア、レインの四人は目の前にいる眠たそうなマグニフィカトに対して、射殺さんばかりに睨みつけている。
〔なんだお前たち……そんなに睨みおって〕
マグニフィカトはびくりと後ろに後ずさる。
「べ、べつに睨んでないし」
「私も睨んでないよ?」
「そんなことはどうでもいいので早く初めてください」
「え? なに? よくわかんないけどやろっか!」
〔…………〕
何を言ってるのかわからかったマグニフィカトだが、四人の目が何かを期待していることに気づいてたため息をつく。
そんな四人と一匹を見つめるクロエがいた。
クロエの顔は所々紅葉型に腫れている。
なぜこんなことになったのかは語るまでも無い。
「イダィ……アティア治しで……」
たまらずアティアに治療を頼むが、
「はっ、自業自得ですね。 うじうじしてないでしゃんとしなさいしゃんと」
「うはぁっ……」
バッサリと切り捨てられる。
「あはは、私が治してあげよっか?」
乾いた笑いをしつつ、レインがクロエの額に触れる。
「おおぉ、女神やぁ、女神おるんやぁ」
ややオーバーリアクションを取りつつレインの治療で復活するクロエ。
「よっしゃ! 早速やろうぜマグニフィカト!」
〔ハイハイ。 ほれ、説明するから並べ〕
適当に流しつつもマグニフィカトは並ぶように指示を出す。
言われた通りに五人が並ぶとマグニフィカトは説明を始めた。
〔まず、お前たちの目標である優勝だが、現状ではほぼ無理。 特訓すると言ってもそこまで時間はない。 なので、新しいことを教えるよりも今の能力を伸ばすのを中心に進めていくぞ〕
マグニフィカトの説明に各々納得の表情や苦い顔をする。
その顔に満足気味に喉からゴロゴロと音を鳴らす。
「それで? 具体的にはなにするんだ?」
もっともな質問をクロエがする。
〔フロース、お前は魔力操作の極意を教えてやる。 ミセリアは謎の体術の応用だな。 アミキティアは空中での戦闘法を。 クロエは剣に加えて鎌の練習をするぞ〕
「なんでぇ!? 俺、鎌はほとんど使ってないぞ!」
〔だからこそだ。 相手知られていないのならば隠し球になりえような〕
クロエの抗議の声にもっともな意見で対処するマグニフィカト。
「あの〜私は?」
そこにレインの声がかかる。
〔レインちゃんは、おじさんと特別訓練ね。 もう、最強にしちゃうから。 おじさん頑張っちゃう〕
マグニフィカトがそう言った瞬間、場の空気が凍りついた。
レインは腕で身体を抱くようにしている。
クロエとフロースは間髪いれずに竜装を呼び出すとマグニフィカトに突き立てる。
アティアに限っては人化を解いてドラゴンになると、いつでも炎を吐ける態勢になる。
「あはははは! おじさんって誰だよ!? マグニフィカトキッモい!」
ミセリアは爆笑していた。
そこまでされてマグニフィカトはようやく自分の失言に気づいた。
〔忘れろ! 忘れるんだぁ!〕
「助けて、クロエぇ、お姉ちゃん……」
「鳥の餌にしてやる、マグニフィカトぉ!」
「レインちゃんになんてことを! 変態ジジイィ!」
「焼き滅ぼす……」
「あはははは!」
恐ろしい勢いで殺気立つクロエ達にマグニフィカトは奥の手を使うことにした。
〔こうなったら忘却の魔法で全ての記憶を消し飛ばして……〕
「あの話ガロウ校長に話す……ぞ?」
すかさずクロエの口止め策が行使される。
〔このやろぉ! ウニャー! さっさと始めるぞ馬鹿ども!〕
こうして特訓が始まるのでした。
マグニフィカトの以外な性格判明
次はそれぞれの特訓風景ですかねぇ




