#33 俄かの名推理
用意された昼食を食べしばらくの間眠りにつき、3人でチュウサのもとへ向かった。
「それでジン様、どのくらいの調子でしたか?」
「臭かった、凄い臭かった」
ミミィが鼻をつまみながらそう呟く。
そして俺は「そういう意味じゃねぇよ」とミミィの後頭部に突っ込む。
「えっと、ゾンビが増えてました。かなり強力になって、そしてゾンビに噛まれるとゾンビになってしまうことがわかりました」
「噛まれたらゾンビになるだって!? そんなこと本には載っていなかったぞ」
チュウサは驚きながらページをペラペラとめくった。
あるページを見て、ハッとしたようにジンを見た。
「あ、いや。載っていました、すいませんでした」
「そうですよね。ですからそこへの対策も必要です」
「……難しい」
「そういえば今日、ジェルナさんはいないのですね?」
「ああ、はい。ジェルナは病弱でしてねよく寝込んでいるのですよ」
病弱な娘を執事として選ぶ、なんで寛大な人なんだ。
「ああ、それと。あくまで俺の考えなのですが、このゾンビ発生の要因は誰かがゾンビを召喚しているのだとと思います」
「ほほう、それはなぜですかな?」
「まずこいつ、ミリエルが神聖結界を破っているんですよ。つまりミリエルクラスにもなると神聖結界も破ることが可能なのですよ」
そう言うとミリエルは誇らしげに鼻を高くした。
「しかし、それだけじゃ理由として足りないのではないでしょうか?」
「そしてもう一つ、これを見てください」
鉄塊に刻まれた紋章をチュウサに見せた。
これは昨夜、ゾンビから剥ぎ取った戦利品だ。
「ここには各国の印が刻まれるはずなのですが、明らかにマークが違います。なのでここで発生したとは考えずらいのです」
「確かに、それならゾンビが日に日に増えていることに納得してが行きますな」
チュウサはスッキリとした表情でそう呟いた。
「そしてその犯人はこの国にいるということです」
我ながら名推理だと思う。
「では、何か心当たりが!!」
「残念ながら、まだ……」
怪しいといえばダントツで骨董品屋の老人だが、彼がどこにいるかわからない。
「案外、ジェルナさんだったりして」
ジンは冗談でそう言った。
足がぱんぱん。




