#28 結局、どんなに見苦しくとも勝ちゃいい
そういえば今日寝ていないな。と思いるながら準備体操を行う。
もっともゾンビが湧き出てくるという北門に待ち構える。
ゾンビの退治には俺だけでなく、国の兵士、そして街の志願兵が参加し総勢600人と大規模なことになっている。もちろんミミィとミリエルも参加する。
「おっ、にいちゃんも参加するのかい?」
「あ、あなたは!」
あの八百屋の店主だった。
「はい、俺も参加します」
「ありがたいねぇ。ところでゾンビを捕獲するキャッチロープは持ったのかい?」
キャッチロープとは主にモンスターを捕獲する用の魔道具のことであり、今回のゾンビ退治に使われる道具であり、キャッチロープでゾンビを拘束してそれを日光に浴びせゾンビを倒すってわけだ。
しかし、ジンは聖剣があるのでキャッチロープは必要なかった。
「いや、持っていません」
「それじゃあ、死んじまうぞ? ほら一応持っとけ」
八百屋の店主はロープ十本くらいを一つに束ね、ジンに渡した。
今の件といい果物の件といい店主は少し優しすぎるような気がする。
「ありがとうございます。しかし俺にはこのゾンビを殺せる剣がありますので」
「そうか、それは心強いな。あ、でも返さなくて良いからな? 持っておくに越したことはねぇよ」
「え、そんなありがとうございます!」
「いいってことよ!」
いい人の鏡のような親切な人だ。
お言葉に甘えて使わないとは思うが、一応ポケットに詰め込んだ。
「ミミィ、ミリエル、こっち来い!」
「「はい!」」
「もうすぐ日が落ちる、お前たちは強いんだからしっかり活躍しろよ?」
「わかった!」
「了解なのじゃ」
黄昏の空も終わり辺りは段々と暗闇を帯び始める。
そして森の奥から夥しい呻き声ガード聞こえ出す。
ついにゾンビが木々から顔を出し始める。
「おっキタキタ」
切り刻んでやらぁ!




