間話 間話だからなんでもできる、年明けまであと少し!!
「ということで、ミミィさん? あと少しで年明けということで」
森の中だとは思えないほどのなぜか正装に身を包んで二人は正座でそこに座っていた。
「そうだね、早くお正月なって欲しいなぁ」
「なんでなんだ?」
「いや、お正月ってさ、おせちとかお雑煮とか美味しいものが沢山あるじゃん?」
よだれを垂らしながらミミィはそう呟く。ジンは呆れたように呟いた。
「……お前、それじゃ太るぞ?」
「あ! お兄ちゃんそれ言っちゃう? 女の子にそれ言っちゃう?」
「残念、俺はお前を女の子として見ていない、妹扱いだからな」
「……むぅ、嬉しいような悲しいような」
ジンはそういえばと、思い出したように話を切り出した。
「というか、なんで異世界人のミミィが正月とか知っているんだよ?」
「え、えっと。なんか知ってた」
「いや、なんでだよ! それ結構大事な話だぞ?」
「え、いや、もちろん普通の話だったら知らないよ? でもこれ、間話だから。あんまり関係ない」
「なんでそんなメタなことが言えるんだよ! 間話関係ないだろぉ!」
「いやいや、間話ならなんでもできるよ? ほら宙に浮いたり」
そう言うと、ミミィはフッと浮いてみせた。
ジンはそれを見て唖然とした表情を浮かべる。
「なんなら、魔王討伐できるよ。間話だから」
「へっ? ちょっとそれはまずいんじゃ! 俺ふつうに地球帰っちゃうよ?」
「あ、」
「ボトッ!」
天空から落ちてくる、魔王と思われる首。それに一応脳内モザイクをかける。
「間話、最強かよ! って、おい! 俺の身体がどんどん半透明に! えっ、地球に帰れるの? やった! やった!」
「戻れる訳ないじゃん、だって間話だよ。この話が終われば、多分お兄ちゃん何事もなかったかのようにゾンビと戦ってるよ」
「………」
「ということで、少し早めの、明けましておめでとう御座います!!」
ミミィが大声で叫んだ。その声はきっと地球に届いたのだろう。
日本に帰りてぇ。おせち食べてぇ。黒豆食べてぇ。
残酷にもジンの訴えは誰にも届くことはなかった……。
ガキ使またやってくんないかな




