Scene11 -4-
到着まであと40分となったところで通信機に呼び出し音が鳴る。
その音に起こされたアクトは時計を見て自分がぐっすり眠っていたことに驚きつつ隊員服の上着を羽織い、イカロスの後部にあるハンガーへと向かった。
5分遅れてルークがやってくるが、いつも一番にやってくるエマが来ない。さらに5分ほどしてようやくエマが駆け込んできた。
「ごめんなさい。いつもより深く眠ってしまって呼び出しに気が付かなかった」
「エマでもそんなことあるんだな。でもゆっくり休めたのならいいことじゃん」
「そうだよ。三人で力を合わせてやってやろうぜ!」
と気合を入れた三人の腰を折るように、後ろから声が掛かった。
「残念ながらセイバーが仕上がらない。最初はノエルとレオンの二体だけだ」
「そうですか」
「到着までは30分ほどだがセイバーのバージョンアップにはあと1時間くらい掛かるだろう。幸いなのは機械虫だけしか確認されていないことだな」
つまり現状ではセガロイドと機械獣は現れていない。
「ならレオンとノエルだけで十分だ」
「作戦としてはB級以下はノエルが、A級をルークがメインとして対応してもらう。各種スタイルの攻撃力ではA級や連結機械虫には効果が薄いからな」
新型の装甲に換装して防御力や耐久性は向上したが攻撃力の変化はない。
「戦場の状況を教えて」
エマの言葉を聞いて博士はハンガーに置かれた端末から戦場となっているA国の地図を出す。
「第一派の数体が例のエリアに接触したためA国軍との交戦が始まった。先のE国領土での戦いで試した新兵器がそれなりに効果があるようで足止めにはなっている。だが、第二派が到着すればエリア内での防戦になってしまうと予想される」
「機動重機隊は?」
先行しているGOTが気になるアクトは博士に聞く。
機動重機隊の新型装甲は製造中で換装はまだ完了していない。それゆえ今回の対高位機械虫の戦いは大変苦しいモノになるであろうこと容易に想像がつく。
今回は前回と違い中破していたガードロンも完全に修復され、各種サポートツールロボも全機投入しての戦いとなるはずであった。
博士は腕時計を確認する。
「GOTはあと12分で現地に到着する。第一派との交戦地点へと降下してA国の支援をおこなう手はずだ。我々も同盟軍ではなくA国部隊の支援がメインだと考えて欲しい」
それは、今回のエリア132を舞台とした戦いにA国は他国を関わらせたくない傾向があるからだ。なので同盟軍だけでエリアに侵入する前の機械虫に戦力が集中している。
ガーディアンズは同盟軍に比べて戦力の低いA国の直接支援が目的だった。
GOTの機動重機では難しいエリア内に侵入しての戦闘になることに対する保険でもある。そのときは支援相手のA国軍に攻撃されることも覚悟をしなれければならない。
ルークとエマが合身を済ませ、それぞれのオプションアームズを装着する。
ノエルは腰部にダガーを二本とバリアブルガンをぶら下げ、ヘビーアームズ・スタイルを装着する。
並ぶレオンは今回導入されたレオン専用のピンポイントガーダー・スタイル(仮)という手甲と脚甲のみのシンプルな物だった。
「うん、これなら悪くない」
オプションアームズ嫌いなルークだったがこれはすんなりと受け入れてもらえたようで、博士もアクトも一安心。万が一セガロイドが出てきたときに少しでも条件を良くするための苦肉の策だった。
準備が整い降下ハッチ前で待機した頃、GOTの機動重機がA国軍の支援のためにエリア132の防衛ラインで戦闘を開始していた。




