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はじまり

「失礼します。岩城先生はいますか?」

「おう?どうした國木?]」

「いえ、青柳さんの文理選択の調査表を持ってきたんですけど。」

「ああ、ありがとう。お前にまで手を焼かせてしまって・・・・。全くあいつは・・・・。すまないな。國木。」

「いえ、大丈夫です。こういうことには慣れていますから。」

「嫌ならこういうことはしなくてもいいぞ。どうもお前を見ていると、どうも背負わなくてもいい厄介ごとに首を突っ込んでいるように見えるのでな。少し不安になる。」

いらんお世話だと思うのだが。

「それっていいことじゃないんですか?」

少しだけ食ってかかってみることにした。

「確かにいいことだと私も思うが、お前は引き際を知らない。一生徒がやらなくてもいいようなことまでやってしまう。しかし、厄介なことにお前は能力が高いがゆえにそういう問題も解決してしまう。まるで困難などがないかのように。協力者もないままにな・・・。」

「解決するんならいいんじゃないんですか?」

「まあ、そうなのかもしれないが・・・・。まあ、その時になってみないとわからないか。」

まるで幼い子供を心配するかのような顔をしている。だからいらんお世話だ。

「はあ。」

「今はわからなくてもいい。でも、いつかわからないといけない時が来ると私は思う。まあ、私の杞憂なのかもしれないが。おっと、すまない。どうも私は話をすると長い。すまない。どうも職業柄な。」

そう言うと先生は豪快に笑う。岩城先生はうちのクラスの担任の先生。熱いハートの持ち主で男らしい先生だが、ちびだし口うるさい。そのせいか、いい人だと自分は思うがそんなに人気もない。俺は嫌いなタイプではない。熱い心の持ち主は大歓迎だ。まあ、いつも一緒にいるとうんざりするのも確かだが。

「いえいえ。それでは先生失礼します。自分は帰宅するので。」

「そうか。気をつけて帰ってな。」

「はい。」

俺はそう言うと、職員室を後にした。

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