青柳紅葉編その3
ファミレスからの帰り道の本屋に立ち寄ることにした。
本屋に行くのは自分がまだ幼いころからの癖みたいなものだ。どこに出かけても本屋があればふらりと寄ってしまう。どこの本屋も同じようで同じではないのが好きなのだ。本屋は本屋でも古本屋と本屋では立ち入った時のにおいが違う。古本屋は人が読んだことで生まれるどことなく人の生活のにおいを発し、一般のよくある本屋はこれから読まれるだろう本のインクのにおいがする。他にも雨のにおいがする書店。朝陽のにおいがする書店。夕焼けのにおいがする書店。
今日はいつもの本屋さんに寄った。ここのにおいは外で乾かした太陽のにおいをたくさん含んだ本屋さんといったところだろうか。
別に本を買うわけでもなく、ふらふらと本を眺めている。読まなくてもタイトルが並んでるの見ているのだけで楽しいものだ。そんな中でふと目に留まったタイトルがあった。
「妖怪図鑑?」
それを見た瞬間。ずきっと頭が痛んだ。ただただ頭が痛い。なんでだろうすごい懐かしいような気持ちになる。誰かと一緒に読んでいてそれを忘れているような気がしなくもない。だが、俺が妖怪なんて興味を持つことがあっただろうか?わからない。
「ふーふー。」
頭の痛みは消えていた。少し息が乱れている。
しかし、この本の内容はすごく気になった。俺はレジにもっていって、会計を済ませると本屋を出た。




