↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/34

27話 合流(1)

 結局、98の簡易シートを引っ張り出して眠ることにした。(ちゃんと男女で分かれましたから…)

 そうやって眠っていると、98の車体をノックする音が聞こえた。ようやくか…。

「はーい」

 窓を覗き込むと、案の定制服に身を包んだ駅員たちがいた。

「あの、これって……」

「電話あります?」

「huh???」


 ちなみに電話したって、その日のうちに区長たちが来るわけじゃあない。車でも電車でも十時間、飛行機なら一時間半…なのだが、あいにく台風が接近していて飛んでいないらしい。参った。

 さらに面倒だったのが、フォールさんと福本さんの処遇だった。何せ長い期間も行方不明だったのだから。……まあ、そりゃそうなるわな。


 で、肝心の98のブレーキの件。日本に帰還できたから正常になっているはず……と思っていた自分がバカでした。

 戻ってないんだな、これが。

 こうなると、やっぱりどこかで漏れているんだろう。

「また吹田行きだよ…」



 翌日、ようやく区長たちがやってきた。

「翫くん!」

「翫さん!」

 区長も加賀谷も般若みたいな表情だった。

「お前っ……心配かけやがって…」

「そうですよ…! 急にいなくなるんですから…!」

「……ほんと、すみません。あと加賀谷、首締まる…」

「え…あ、ごめんなさい! つい」

 またノンブレスに(n番煎じ)

 そんな状況の二人を、ミズハと共に慰めていた。すると、遠くから聞きなじみのあるエンジン音が響いてきた。

パシュッ

「かなでぇ!」

「お姉ちゃん…!」

 目の前にGRカローラが停まり、運転席から白鷺(お姉ちゃん)が飛び出してきた。

「と、遠かったんじゃ…」

「別に850キロなんてあっという間なんだから!」

「は、850キロ!?」

 まさか法定速度を軽々と…。

「…今、何考えた?」

「ナンデモナイデス」

 こういう時は逆らわないのが一番である。

 それよりも絵面がマズいと思う。お姉ちゃんに泣きつかれてるし、それを区長や加賀谷にも見られている。それ即ち…。

「「……」」

 二人とも無言で、微笑みながら見つめていた。

 めちゃくちゃ恥ずかしい。

「お姉ちゃん、離れて…」

「やだ」

「いや、だから…」

「やだ」

 うん、無理だ。諦めよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。