構築
ミズハは一歩前に出た。じっとPUPAを見つめる。
「不法侵入ですよ。しかもシルクハットの方は以前東京でお会いしましたよね?」
「去年ぶりだね」
「…何をしに来たのですか?」
すかさずラナドールも言い返した。
「お主こそ、なぜこんな時間におるのじゃ? 既に0時を回っておるぞ?」
「関係者ですから」
「…それでまかり通るとは思えんがな」
この時間は誰もいないのにミズハは立っている。あまりも不自然だ。
「私たちはね、とある友人を助け出すためにここにいるんだよ」
「友人…?」
「そう、君の大事な『マスター』をね」
「…っ」
息をのみ込んだ。
「アンドロイドなのに、人間らしい反応をするんじゃな。珍しい」
「…本当に、助け出すことが出来るのですか?」
「君が手伝ってくれると言うのなら、確率はグンと跳ね上がるよ」
PUPAの提案に、ミズハは迷っていた。この怪しげな二人に手を貸すべきなのか。
「別に来なくてもよいぞ。危険な目に遭うかもしれんからの」
異世界と言えば戦闘が付き物。日本よりも安全とは言い難い。
しばらく考え、ミズハは決断した。
「...同行します」
「ん〜? よう聞こえんかったな?」
イタズラっぽくラナドールが聞き返した。もちろんミズハの返答を聞いたうえで。
「ですから、私も同行します。あなた方にEF81を運転できるとは思えませんし」
「ウィキ調べじゃあダメなのかい?」
PUPAは既にEF81についての知識を頭に入れてある。覚えてさえしまえば何でもできるのが”PUPA”という怪盗だ。
「ダメに決まってます。免許をもった人物しか運転できません。なので、私が運転士として同行します」
「頼もしいのぉ。戦闘は我とこやつに任せておけ」
こうして、期間限定の関係が構築された。
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( ° 皿 ° )< 逸れろ |
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