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14話 もしかして貴方も

「もしかしてあなたも敵なのですか?」

「い、いえ! 滅相もございません! 私はただ———」

Do(やれ)

 目の前の少女が手を挙げると同時に、土下座をしていた王国の幹部の頭が跳ね飛ばされた。亡骸はすぐに騎士たちによって片づけられていく。血すら落ちていない。

「明るい未来のために、犠牲は仕方ないんですよ」

「あなた様のお考えは正しいです。ユミカ女王」

 玉座には肘をついているユミカが座っていた。表情はどこか楽しげだった。

 転移直後にへブエレス王を消した後、ユミカは『次の王は私です!』と名乗った。もちろん反発はあったが、先ほどのように一人ずつ処理していった。だから王になれた。

「さて、次の障害は?」

「『反乱軍』を先に片づけておいた方がよいかと…ユミカ女王は生活を向上させるための政策を行っているというのに。救いようがないですね」

 ユミカの第一信者であるシープはため息をついた。

「全く、この世界には私のことが嫌いな人が多いようですね! そこで、邪魔するモブたちは根絶やしにしてしまいましょうか!」

「それがよろしいかと!」

 ユミカが王となった国では、いつもこの二人によって方針が決まる。他の貴族たちはただ見ているだけで一切口出しができない。

 口出しした場合はついさっきのように首を跳ね飛ばされる。恐怖によって支配されているのだ。

 結局、周りにはイエスマンしかいない。

「じゃあ、早速しましょう! 『善は急げ』ですからね!」


 頭脳も、剣術や魔法のポテンシャルも、人脈も、容姿も、まさに勇者そのものだ。

 ただ、目が怖い。彼女は本当に人間なのか―——。

 あれ、ユミカは勇者ではなくラスボスでは?


「こんにちは! 反乱軍の皆さん! 今からあなた方を根絶やしにしたいと思います!」

 反乱軍が拠点としている廃教会の地下に、ユミカが直々に突入した。

「ま、まさかお前、一人で——うっ」

「はい! 足手まといはいらないので! おっと、もう死んでいるので言っても意味がないのでした」

 狼狽えていた男は既に息をしていなかった。ユミカが剣で胸を一突きしたからだ。

「さあ、次はどなたでしょうか?」

 ユミカは震えあがっている十数人の反乱軍を見渡した。

「まあ、最終的に全員死にますけどね!」

 けろっとした顔でユミカが言うのを見て、反乱軍の戦意は消え去った。

 わずか五分ほどでの出来事である。


「最終目標は、そうですねえ…私のことを散々虚仮(こけ)にしてくれた『あの二人』を…いえ、ここから先はお楽しみに取っておきましょうか! 楽しみが減るのは嫌なので!」

 勇者が『正義』とは限らない。

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