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寿命を喰って進化する最弱モンスターに転生した俺、気づけば最強の捕食者になっていた  作者: トウザキ


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第4話 狩りの始まり

森の奥へ、足を進める。


さっきまでとは違う。


逃げるためじゃない。

獲物を探すための動きだった。


「……いるな」


意識を向けると、気配が浮かび上がる。


曖昧だった感覚が、今ははっきりしている。


位置。距離。動き。


すべてが、なんとなくだが“分かる”。


(これが……捕食特化か)


完全じゃない。

だが、確実に変わっている。


草むらの奥。


小さな影が動いた。


「……あれか」


視線を向ける。


さっき倒した獣と、よく似た個体。


同じくらいの大きさ。

同じような牙。


(なら――問題ない)


ゆっくりと距離を詰める。


相手はまだ気づいていない。


呼吸を抑える。

足音を消す。


不思議と、体が自然に動く。


「……いけるな」


確信に近い何かがあった。


一気に踏み込む。


地面を蹴る音と同時に、獣が振り向く。


だが、遅い。


爪を振るう。


今度は――深く入った。


「ギャッ!?」


そのまま押し込み、体勢を崩させる。


反撃は来ない。


そのまま、首元に噛みついた。


数秒で、動きが止まる。


「……あっさりだな」


息を吐く。


さっきとは比べものにならない。


戦いになっていない。


【捕食が可能です】


「分かってる」


迷わず、食らいつく。


熱が流れ込む。


体の奥に、力が溜まっていく。


【寿命が回復しました】


数字が、わずかに増える。


【残り寿命:309日】


「……いいな」


短く呟く。


これなら、生き延びられる。


だが。


違和感があった。


「……なんだ?」


体の奥に、何かが“残っている”。


いつもなら、取り込んで終わりのはずだ。


だが今回は違う。


消えない。


何かが、引っかかっている。


「……気のせいか?」


小さく首を振る。


今は考えるべきじゃない。


それよりも――


「次だ」


再び、気配を探る。


今度は、少し離れた場所。


二体。


「……まとめていけるか?」


一瞬だけ考える。


だが、すぐに決めた。


「やってみるか」


草むらを抜ける。


二体の獣が、縄張りを争うように唸っていた。


好都合だ。


意識は互いに向いている。


「――今だ」


地面を蹴る。


一体目へ一直線。


気づいたときには遅い。


爪が食い込み、そのまま倒れる。


「ギャッ!?」


即座に首元へ。


一体、終了。


もう一体がこちらに向かってくる。


だが――


「遅い」


冷静だった。


さっきの死線が嘘のように。


動きが、よく見える。


踏み込み。


回避。


そして、爪。


あっさりと決着がついた。


「……こんなもんか」


息を吐く。


戦いですらない。


完全に“格下”だ。


【捕食が可能です】


二体分を取り込む。


熱が流れ込む。


そのときだった。


(……まただ)


さっきと同じ。


何かが、残る。


消えない。


溜まっていく。


【一定条件を満たしました】


「……は?」


思わず声が漏れる。


こんなに早く?


まだ、ほとんど時間は経っていない。


【進化が可能です】


「……おかしいだろ」


さっき進化したばかりだ。


普通なら、もっと時間がかかるはずだ。


いや――そもそも、“普通”なんて分からないが。


それでも、直感が告げている。


「……早すぎる」


だが、表示は消えない。


むしろ、強く主張してくる。


「……どうする」


進化を重ねるほど身体に異常を感じる。

少しだけ考える。


そして、ゆっくりと息を吐いた。


「……決まってるか」


この世界は単純だ。


強くなるか、死ぬか。


「乗るしかないだろ」


再び、意識を向ける。

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