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女性が少ない世界でVTuberやります!  作者: ブル(犬川)


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閑話 騒ぎと記事



日本初女性VTuberのメイさんへの取材を断られ、諦めずにまた学校へとやってきた私は校門で何やら揉めていることに気付いた。

近付くと「メイに会わせなさい!」と言う女性の怒鳴り声と、「困ります」「関係者以外立ち入り禁止です!」「帰ってください!」と言う男達の声が聞こえた。

幾人か集まる野次馬達に混ざりつつ近付き、「やっぱり止めよう由麻」「迷惑だから帰ろう由麻」と言う声と、三浦由麻(みうらゆま)の夫として有名な大企業社長の濱口博也(はまぐちひろや)が見えたことでアイドルの三浦由麻がメイに会いに来たのだと分かった。

慌てて写真を撮り何とか状況を知ろうと人混みをかき分け進む。

すると「私に何か用ですか?」と言う若い女性の声が聞こえ、「あんたがメイ?」「はい。藤岡花美(ふじおかはなび)と申します」と言うやり取りが聞こえ心臓が跳ねた!


すぐ側に藤岡花美(メイ)がいる!!


その事実に鼻息が荒くなりもっと近付こうとしたが、これ以上は警備員に阻まれ近付けない。

すぐに「場所を変えませんか?」と藤岡さんが提案し、彼女達は学校へと入って行ってしまった。

その場では野次馬達が「えっメイ!? 本物の!?」「ふじおかはなびとか言ってたな!」「それがメイの本名!?」そんな会話で盛り上がっているが私からすればそれは既に知っていることでしかない。

2人が気になり奥を見ていた私は隙だらけだった。



「あっ」

「これは没収します」



ちょっとした油断から警備員にカメラを奪われてしまった。

文句を言いたいが、こと女性に関わることとなると警備員の行動は当たり前のことでしかなく、2人が気になり油断した私が悪い。

カメラは返ってこないだろうなと悲しく思いながら、ならばと矢継ぎ早に警備員に質問する。

彼らは嫌そうにしていて大した情報を落としてはくれなかったが、他にも野次馬達に質問して情報を集める。

これは一大ニュースになるぞ!と興奮するが、あの我儘女王こと三浦由麻相手にメイちゃんが無事でいられるか不安になる。

メイちゃんは優しい女性だからな。虐められて泣かされるんじゃないかとか色々考えると心配になる。

彼女のお兄さん、アーヴァ、エドヴィン達3人にはしっかり彼女を守ってもらいたい。

そう心から願った。


ヤキモキしながら2時間ほど待機していると、三浦由麻とその夫達が帰ってきた。

しかし、どうしたことだろう。

あの勝ち気な三浦由麻が意気消沈して、夫達に支えられながらの帰還である。

メイは優しい女の子だ。そんな女性相手にあの三浦由麻があんな状態になるだろうか?

腑に落ちない事態に困惑してるのは私だけではなく、周囲の野次馬達も不思議そうで。

口々に色々な予想をし出した。



「メイちゃんの護衛にボコボコにされたんじゃないか?」

「メイちゃんは良い子だから自分の醜さを知って打ちのめされたんじゃないか?」

「あの女がそんなタマかよ!」

「メイに会って自分が落ち目だって気付いたんじゃないか?」

「確かに」

「「ハハハ!」」



一部女性に対して大分不快になる会話も聞こえたが、最近の三浦由麻の行動は不愉快だったのは事実だから仕方ないとも思える。

本当に最近の三浦由麻はメイへのライバル意識が酷く何かと彼女を罵り、他のアイドルやスタッフ、ファンにまで当たり散らしていて見ていて不愉快でしかなかった。

当たり前のことだがファンは物凄い勢いで減りテレビ出演の依頼も減り、作曲家達とも不仲。そろそろ引退だろうと思われていた。

そんな後がない三浦由麻がメイに会いに来たのだ。何が起こるか不安しかなかった。

それが予想外にあんなぐったりした三浦由麻を見ることになるとは……

非常に気になる結果だ。


私は教師陣や生徒達への聞き込みを行い情報をまとめ、そしてそれらを記事にした。

反響は中々で、中にはメイへとしつこく取材依頼をする私を叩くものもあったが事実てしかないので甘んじて受け入れよう。

記者とはそういうものなのだ。決して私がメイのストーカーだからでは断じてない!










  【三浦由麻メイへ突撃!まさかの返り討ち!?】



女性アイドルとして知られる三浦由麻が某日に、日之水都(ひのみと)高校へメイに会いに行っていたことが分かった!

これは著者が実際に目にしたことだ。

私はその日、メイへの取材申し込みで日之水都高校へと向かっていた。

メイが本物の女性VTuberであることはYTube事件で世間に知れ渡っただろう。

その前から私達ジャーナリストは彼女が女性であるという事実を掴んでいた。

しかしそれは女性に関わることとして勝手に公表するわけにはいかない。

ネットでメイへの誹謗中傷を見る度私達は腸が煮えくり返る思いを我慢し、時に怒りでペンをへし折り耐えていた。

それがようやく女性だと世間に知れ渡り隠す必要がなくなったのだ。その喜びは大きい。

著者もつい、メイへの誹謗中傷をしていた者達をネット状でボロクソ叩いて憂さ晴らしをしたのは仕方ないことなのだ。

身から出た錆、自業自得である。うん。


それから私は幾度となく彼女のご家族に取材申し込みを行なったがしかし、何度も断られていた。

そうですか、分かりました。なんて諦めきれない私はその日もいつものように学校へと足を運んだ。

学校関係者への取材や学校側へメイと会わせてもらえないか交渉する為だ。

もちろんこちらも女性へのガードは固く何も話してはもらえない。

しかしそれで諦めていたらジャーナリストではない。

強い志で学校へと到着すると、校門で警備員と誰かが揉めているのに気付いた。

野次馬も集まりなんだなんだと騒ぎつつ、しかしよく見れば揉めているのはアイドルの三浦由麻ではないか!

これには本当に驚いた。

三浦氏はいつも通りの女王様ぶりを発揮し「メイに会わせなさい!」と警備員に命令し、断られても諦めず夫達に窘めらても聞く耳をもたず何度も怒鳴り散らしていた。

これはとんでもないことだぞと焦っていると、女性VTuberとして一躍時の人となったメイが現れた。

私からは彼女達の様子が見えず会話が聞こえるだけだったが、三浦氏はメイを侮辱していたと思う。

それだけでも許せないのに男の笑い声が聞こえ、私の顔は怒りで真っ赤になった。

著者ももちろんメイのファンの1人だ。あの優しい彼女への侮辱は許せない!

しかしすぐに彼らは学校へと入って行ってしまった。

結局最後まで人の波で姿は見えず声だけだったが、三浦氏のメイを小バカにした態度に不安が膨らんだ。

あの三浦氏である。メイは侮辱され泣かされやしないかと誰もが気がきではなかった。

しかし、2時間程経ち校舎から出て来た三浦由麻はぐったりとし、夫達に支えられ何とか歩いている状態だった。

一体2人の間で何があったのだろう?

どんな話をしたのか部外者の私達には分からない。


けれどジャーナリストである私は真相が気になり学校関係者へと何度となく質問した。教師や生徒、野次馬達。

口が堅い者は驚くほど堅いが、中にはお喋りの者もいた。いや、誰かに話さずにはいられなかったのだろう。

その結果教えられたのは驚くべき真相だった。


なんと、あの宝王院財閥の娘として有名な宝王院麗華(ほうおういんれいか)様が三浦由麻に一喝なさったのだと言う!

メイと宝王院家のご令嬢がご友人というのも衝撃だが、2人は大変仲が良く三浦氏との面会にも立ち会ったらしい。

そして更に驚くことに、この場には最上マリア(もがみまりあ)もいたらしい。

ご存知だろうか?あの1億横領で有名な最上源蔵(もがみげんぞう)の1人娘だ!

信じ難いことにこの3人は非常に仲が良いらしい。

あの潔癖で知られる宝王院財閥のその娘と、言っては何だが犯罪者の娘が友人というのは本当に信じ難い。

しかし私が取材したところそれは事実で、いつも3人一緒に授業を受けていると言う同級生の証言が手に入った。

女同士で群れて恥ずかしい人達という同じ女子寮の女性もいたが。

女性が授業……?と誰もが思うだろう。私もそうだ。しかしこれは全て事実なのだ。

……と、話しが大分脱線したので戻そう。

その話し合いの場で三浦氏が「私以外の女なんていらない!」ととんでもないことを言ったらしい。

我々男からすると「は?」であろう。いや女性からしてもそうか。

それに怒った宝王院様が「女性には女性を増やす使命があるの!貴女は低俗にも程がある!」と甘ったれな彼女の思考をバッサリ切り捨てたらしい。

何という誇り高い考えか!

メイという、普通の女性とは違う素晴らしい女性がこの世の中にはいることを知ったが、

他にも宝王院様という素晴らしい女性がいることを知り、著者は感動しこの話を聞いたときは涙が止まらなかった。


女性に夢をみれなくなった男性諸君!この世の中はまだまだ捨てたものじゃないぞ!

著者は一層メイと会い、宝王院様にもぜひ一度会ってお話を聞かせていただきたいと心から思っている。


その為にも私は取材を諦めないと、ここに宣言しておこう!



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