表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女性が少ない世界でVTuberやります!  作者: ブル(犬川)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/46

24話 エドヴィンさんの子供



「話してもらえますか?エドヴィンさん」



配信が終わりリビングへ移動してソファに座ると、黙ったままのエドヴィンさんも向かいに座った。

アーヴァさんは心配そうな顔でエドヴィンさんを見つつ彼の隣に座った。

この表情ってことは、私以外はみんな知ってたってことだよね。

お兄ちゃんはここにいないけど、お父さん達が試験したんだし知らないわけないよね。



「どうして黙っていたんですか?」



少しムカムカしながら口を開いたからか、思いの外低い声が出た。

その声を聞いたエドヴィンさんの肩が跳ねた。

私よりずっとガタイの良い男性なのに、小さく縮こまる今の彼は臆病な大型犬に見えて少し申し訳なく思う。

でも子供がいたことを隠してたって何!? そんな大事なこと言うよね普通!

そう思うとやっぱり腹が立ってくる。



「べつにエドヴィンかくしてたちがうよ!言わないのがふつうで…「アーヴァさんは黙ってて」

「はい」



エドヴィンさんの為に慌てて話し出したアーヴァさんに黙るよう言うとしゅんと落ち込んでしまった。

申し訳ないけど今はエドヴィンさんの口からきちんと話を聞きたい。



「…黙っていたこと、本当に申し訳ない」



彼を見詰めていると暫くしてからすっと私に頭を下げ謝罪してきた。

少し待ってみるがそれ以上何かを話すこともなく頭も上げないので仕方なく口を開く。



「お子さんは何歳なんですか?名前や性別は?今どこにいるんですか?」

「名前はフリードリヒ。3歳の男の子で、今はドイツの養護施設で暮らしています」

「3歳……」



3歳なんてまだまだ小さな幼子が、母親の元にいるのかと思えば養護施設に預けてるなんて……

話を聞くほど怒りが込み上げてくる。

そんな小さな子供を1人で放置したエドヴィンさんも、知っていたのに黙っていたお兄ちゃん達にも!



「っ、どうして話してくれなかったんですか?大切な子供じゃなかったんですか?

 たった1人で寂しい思いをしてると思わなかったんですか!?」

「大切だ!連れて来ようか何度も悩んだよ!でも連れて来れるわけないだろ!!」



感情を抑えようと思っていたのに、最後の方は思わず熱くなってしまった。

でもそのお陰でエドヴィンさんの本心を聞くことができた。

彼は怒鳴ってしまったことをすぐに謝罪してくれたが私は首を横に振り尋ねる。



「なぜ黙っていたんですか?子供のことを言ったら私が拒むと思って黙っていたんですか?」

「違います。子供のことを話すのは思いを寄せる女性に対して失礼なことだから黙っていたんです。

 でも、貴女は優しい女性だから…もっと早く話しておくべきでした」



子供のことを話すのが失礼? 子供がいると嫌がられるから隠しておくわけじゃなく失礼になるの??

不思議に思ってアーヴァさんを見ると彼も同意する。

「じょせいにとって、夫がだれと子供いようとかんけいないこと。なのに子供のはなしをするのは、前の妻のはなしをするようなもので、とてもしつれい」

その言葉を聞いて驚いた。

夫の連れ子は女性にとって全く興味のないものなのかと。

確かに前妻の話をされたら気分はよくないかもしれないが、夫の子供なら彼の家族なのに前妻を思い出すからだめってことなの!?

え?愛する人の子供なのに!?

なんというか、カルチャーショックに目眩がする。



「……私は、エドヴィンさんに子供がいたことを話してもらえなかったことがショックです。

 それに私のせいで貴方とフリードリヒ君を引き離してしまったことも。

 知らなかったとはいえ、3歳の幼い子に寂しい思いをさせてしまったことに…申し訳なかったと心から思っています」

「っ!花美は何も悪くない!知らなかったのだから、全部私が悪いんだ!!」

「では、フリードリヒ君を連れてきてくれますか?」

「「「!?」」」



私の気持ちを正直に伝えると、エドヴィンさんが自分が悪かったと言ってくれた。

彼の行動がこの世界では一般的なことなのだと分かったけど、一番の被害者はフリードリヒ君だよね。

何も悪くないのに1人ぼっちにされてしまったんだから。

なので息子さんを連れてきてくれるよう言うと驚いた顔で3人に凝視された。

丁度お兄ちゃんがリビングにやってきた所だったが、そんな驚くこと?



「花美、3歳の子供なんて色々世話が必要なんだよ?おトイレもまだできないかもしれないしおむつの取り替えが必要かもしれないし」

「フリードリヒはトイレを1人で使えます。おねしょは時々することもありますが」

「あ、そうなんだ。おねしょか〜、ちょっと大変だな。

 あ、ドイツ語しか喋れないだろうからコミュニケーションとるのも難しいと思うな。

 それなのに本当に呼び寄せちゃっていいのか?」



小さな子供の大変さを教えてくれるお兄ちゃんと、それを補完するエドヴィンさん。

私の為に色々教えて本当に呼んでいいのか聞いてくれてるんだから、ちゃんと答えないと。



「お父さんと離れて寂しい思いをするより、一緒にここに住んだ方がいいと思う。

 私の護衛もあるからずっと一緒にいられるわけじゃないだろうけど、エドヴィンさんは私のことよりフリードリヒ君を優先してほしい。

 お世話はそりゃ大変だろうけど、大人が4人もいるんだから子供1人くらい面倒見れるでしょう?」



私達で世話できるよね?と言えばし〜んとなった。

え?変なこと言った?3歳の子ってそこまで大変?

蓮の面倒よく見てたけど、最初のうちは色々大変だったけど結構覚えるの早いからそこまで大変じゃなかったよ?

何か障害があったりしたら大変だろうけど。エドヴィンさんからそういった言及はなかったし大丈夫だと思うんだけど。



「フリードリヒ君の意見もちゃんと聞いてねエドヴィンさん。もしどうしてもお父さんとドイツで暮らしたいって言うなら護衛から降りてもらうからね!」

「……はい」



お友達がいて嫌がるかもしれないし、本人の意思も大事だよね。

お父さんとドイツで暮らしたいって言うなら、エドヴィンさんには護衛から…夫候補から降りてもらうしかないよね。

現代日本人からするとやっぱり子供第一に考えてほしいよ。

エドヴィンさんは私の言葉を聞いて青褪めている。

よく見たら全員?え、なんで??

振られそうだからそんな青褪めてるの?エドヴィンさんなら分かるけどなんでみんなまで??

……まぁいいや。

後は寮の管理人さんに子供を住ませていいか確認して、エドヴィンさんに責任をもって迎えに行ってもらえばいいよね。

そんな風に私は呑気に考えていた。



この世界の子供の話しを伝えたいからエドヴィンさんは子持ち設定になりました(;'∀')

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ