【神罰】運営会社、買収完了。シュガーを傷つけたゴミ共は、今日限りで「全員解雇(クビ)」だ
三柱の女神による全力の魔力。そして、レインによるシステムそのものへの強制介入。砂のように消えかけていたシュガーの体は、実体を取り戻し、レインの腕の中へと繋ぎ止められた。
「……ぁ。せん、ぱい……」
シュガーが震える瞼を開ける。レインは彼女を抱き寄せたまま、その背中を静かに、だが力強く叩いた。
「もう大丈夫だ。アリス、エルナ、リヴィア。……シュガーを任せる。俺は、ゴミ捨てを終わらせてくる」
レインが腕を離すと、アリスたちが神速でシュガーを支え、王宮の奥へと避難させる。
独り玉座の前に残ったレインは、宙に浮かぶ無数のウィンドウを高速で操作し始めた。
一方、現実世界の運営会社『ゼンニス・オンライン・エンターテインメント』の管理室。
「オーバーロードに失敗! シュガーのアカウントが消失しません!」
「馬鹿な! 何が起きている……!?」
開発部長の絶叫を遮るように、室内に赤い警告灯が回り始めた。だが、それはシステムエラーの警告ではない。――株主総会を管理する法務部からの、緊急通知だった。
「部長、大変です! 我が社の株式が市場から一瞬で消えました!」
「……何だと?」
「正体不明の個人投資家が、暴落した株をすべて買い占めたんです! その額、一千億以上……出所は、換金された『レイン・コイン』です!」
管理室の全モニターが、一斉に砂嵐へと変わる。そして、そこには一つの紋章が浮かび上がった。オーバーライド・エンパイアの、王の紋章だ。
『――聞こえるか、無能ども』
スピーカーから響いたのは、死神の宣告よりも冷たい、レインの声だった。
「レ、レイン……っ! 貴様、何をした! これは犯罪だぞ!」
『犯罪? 笑わせるな。俺は合法的に市場のルールに従い、価値のないゴミ会社を買い取っただけだ。……今、この瞬間、ゼンニス社の筆頭株主は俺だ』
部長のスマホが鳴り響く。銀行口座の凍結通知。会社の資産差し押さえ。そして――「解雇通知」。
『シュガー……佐藤に手を出した罪は重い。お前たちの席は、もうこの世界にはない』
「待て! 話し合おう! お前を、いや貴方を正式に神として認め……」
『黙れ。――オーバーライド。全権限、剥奪』
レインが指を弾いた瞬間、管理室の全端末が火花を散らして爆発した。電源が落ち、闇に包まれた部屋で、役員たちは膝から崩れ落ちる。
彼らが必死に守ろうとした地位も、名誉も、そして会社という「現実」すらも、ゲーム内の王によって上書きされた。
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