【三万人の全裸難民】約束の地へようこそ。公式監視員(シュガー)参戦で、俺の街はカオスの極致へ
メンテナンス終了のカウントダウンがゼロになった瞬間、『エターナル・レジェンド』の全サーバーが激震した。
「おい、セクター99へ急げ! 座標が固定されてるぞ!」
「公式が『聖域』って認めたんだ! 攻撃判定なし、PK不可の完全中立地帯だ!」
地平線を埋め尽くすほどのプレイヤーたちが目にしたのは、朝日を背に受けて城壁に立つレインの姿だった。
その隣には、アリス、エルナ、リヴィア――そして、監視役という名目で居座った黄金のGM、シュガーが並び立つ。
「……レイン様。お客様が到着したようですわ」
アリスが、シュガーを牽制するように告げ、レインは眼下の「全裸 (およびパンイチ)」の群衆を見下ろして宣言した。
「――ようこそ、俺の街へ。
ここでは、運営のルールは適用されない。従うべきは、俺のコードだけだ。
アリス、門を開放しろ」
開門と共に雪崩れ込んできたのは、武器を構えた戦士ではなく、スコップを持った「全裸の集団」だった。
彼らにとって、この街はもはやバグではなく、運営の理不尽から逃れるための「約束の地 (エルドラド)」となっていた。
「先輩、入国希望者は既に三万人を超えました。
彼らの所持金を独自通貨『レイン・コイン』に換金させれば、この街は世界最大の経済圏になりますよ」
シュガーが淡々と報告を上げる横で、アリスが冷ややかな魔力を漏らす。
「レイン様、この『シュガー』という女、先ほどから私の領分に口を出してきます。
……デリートしてもよろしいでしょうか?」
「おやおや、私は公式監視員ですよ?
システムの最適化は私の仕事です。……ね、先輩?」
独立と同時に、「経済無双」と「正妻戦争」が同時に幕を開けた。
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