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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第12章:交錯する異世界(クロス・オーバー) ~再会を誓う王の紋章~
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五色の光、集う時。 ~愛を貫く羅針盤は、再会の座標を指す~

 漆黒聖域エゴ・サンクチュアリが完全に消滅し、柔らかな光が満ちていた。


「……あ、あの……」


 シルヴァーナが震える声で呼びかける。


「助けてくれて、ありがとう。……貴女は、一体……」


 葵はゆっくりと振り返り、シルヴァーナを見つめた。


「葵、と申します。……貴女の一途な想いは、次元すら超える力になります」


 葵がそっと掌を差し出すと、バロールが独占していた「ロウィンの座標」が、淡い光を放つ羅針盤となって浮かんでいた。


「……彼の魂へ辿たどり着くための、ささやかな贈り物です」


 シルヴァーナはその光を両手で包み込み、ボロボロと涙をこぼした。


「……いつか、私も貴女みたいに……強くなれるのかしら。愛する人を、守れるくらいに」


「ふふ……。何を仰いますか。敵が卑劣ひれつだっただけで、貴女の奥の手は最強の一手のはず」


 葵の言葉は、単なる慰めではなかった。


「……さあ、羅針盤が指す先へ。愛する人を守り抜くための、本当の戦いはこれからですよ」


 その時、天の向こうから四つの巨大な輝きが降り注ぐ。

 一切の汚れを許さぬ潔白の閃き、万物を照らす黄金、森羅万象を司る精霊光、そして――空腹の蒼光。


「……ようやく五色の輝きが揃い、レインへの『扉』が開いたようです」


 葵の体が、黄金の粒子に包まれ始める。


「シルヴァーナ、貴女の旅に幸あらんことを。……レイン、今すぐその胸に飛び込みに参ります」


 葵は最後にもう一度、愛を貫く少女へ微笑むと、光の奔流ほんりゅうとなって次元を跳躍ちょうやくした。


 後に残されたシルヴァーナは、握りしめた羅針盤の光を見つめ、力強く立ち上がる。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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