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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第12章:交錯する異世界(クロス・オーバー) ~再会を誓う王の紋章~
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【慈愛】信仰の一閃。 ~偽りの神を射抜く眼差し~

 「神聖な静寂」に包まれた漆黒聖域エゴ・サンクチュアリ


 バロールは、己の支配権が急速にがれ落ちていく感覚に、戦慄せんりつを覚えていた。


「巫女……だと? 神に仕える身でありながら、創世の理を司る我に牙をくというのか!」


 バロールが絶叫し、神力が「復讐ふくしゅう」という形を成す。

 触れた者の過去を、絶望で塗りつぶし、怨念おんねんの泥へと沈める概念の奔流ほんりゅう


「死ね! その清らかな魂ごと、我が憎悪に呑み込まれるがいい!」


 激流となって押し寄せる闇。


 だが、葵は一歩も引かず、静かに――愛しき人を想うように、まぶたを伏せた。


「……それが神の御業みわざとでも? 愛を知らぬ孤独が、形を求めて歪んだだけ……」


 葵の指先が、神刀『叢雲むらくも』のつばをわずかに押し上げる。


「――失礼。レインへの祈りの時間ですので、手短に」


 ただの「鞘走さやばしり」。

 カチリ、と硬質な音が響く。


 放たれた衝撃は、「概念」を真っ向から切り裂き、清らかな光へと浄化した。


「な……!? 我の『復讐』が……救われているだと……!?」


 崩れ落ちるバロールの前に、葵は歩み寄る。

 瞳には軽蔑けいべつも憎しみもなく、透き通る慈愛だけが宿っていた。


ひざまずきなさい。貴方が仕えるべきは……世界を照らす愛の温もりなのです」


 葵がそっとバロールの額に手を触れる。

 その瞬間、創世神としての傲慢ごうまんな自我が、神々しさに耐えきれず、崩壊を始めた。


 敗北ではなく、葵の「愛」に屈した瞬間だった。


「……ああ、これが……本物の、光……」


 バロールの姿が光の粒子となって消えていく。

 漆黒聖域エゴ・サンクチュアリが崩壊し、温かな「夜明け」の光が差し込んだ。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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