第86話「契約とは」
ヘルマーナ「大丈夫?」
ヒルンベルト「うん、まだヒリヒリを感じるけど」
ヒルンベルト「インペリウム様、醜態を晒してしまい大変恥ずかしく思います」
ヒルンベルト「失礼しました」
インペリウム『それはもういい』
インペリウム『それより"戦争"の準備はまだか』
ヴェディル「もうすぐです」
インペリウム『…そうか』
インペリウム『ホト・ヴァネゴッザ…とんだ期待外れだったか』
ヒルンベルト「はい、私も"黒絶"かと思いましたが違ったようです」
インペリウム『だがあれは"未完成な黒絶"だ』
インペリウム『ただ黒絶の扉を開いただけで、中には入れていない』
ヴェディル「扉の中へと踏み出す一歩手前というわけですか?」
インペリウム『そうだ、その表現が正しい』
ティバ「黒絶ねぇ…」
ガーマ「俺が成る」
ティバ「ガーマくんに出来るの?」
ヴェディル「出来んの?」
ガーマ「………」
タカマ「ホトねぇ……」
ガーマ「インペリウム様…聞いてもいいですか?」
インペリウム『…クレアラとの契約者、ガーマ・ネクロスワロティ』
インペリウム『よかろう、なんだ』
ガーマ「"黒絶"に至るにはどうすればよいのですか」
ヒルンベルト「………」
インペリウム『…ほう』
インペリウム『そもそも契約とは、悪魔に身を預ける禁術とされている』
インペリウム『契約を酷使すると悪魔に"なってしまう"』
インペリウム『だが"黒絶"とは悪魔に"成る"ことだ』
インペリウム『それを成すには悪魔を従順に従わせる必要がある』
インペリウム『儂が生きてきた中で見た数100人の契約者で黒絶に至ったのは17人だ』
ガーマ「17……………」
インペリウム『皆帰るぞ』
インペリウム『"偉大なる彼女"が望んだ世界を創り上げる』
ホト「……っは!!」
ホトは突然目が覚め飛び起きる
そこは新騎士団本部のベッドの上だ
ホト「あれ…俺は何を……」
ケレマ「ホトさん!」
ホト「ケレマ……」
ホト「一体何が……」
ヴァネッサ「"黒絶"を使ったみたい」
ホト「黒絶を……?俺が…?」
ヴァネッサ「うん、でも未完成で本物とは言えなかった」
ホト「そっか……」
ヴァネッサ「でもあの力を使えばヒルンベルトにも対抗できるって証明できた」
ケレマ「……インペリウムってやつには対抗できなかったけど」
ホト「3年前…トガネと戦った時、見覚えのない記憶を見たんだ」
ヴァネッサ「記憶?」
ホト「うん…もしかしたらあれが俺の契約代償なのかなって」
ヴァネッサ「断片的に"契約で奪われたもの"を取り戻してるってこと……?」
ケレマ「だ、だったらオレもじいちゃんのことを思い出して………」
ヴァネッサ「本来奪われたものを取り戻すってのは有り得ない」
ヴァネッサ「異例だよ」
ケレマ「…悪魔に育てられたっていうお前のこと……まだちゃんと聞いてない」
ホト「………」
ヴァネッサ「…そうだね、話さなきゃだよね」
ヴァネッサ「私がまだ…3歳とかかな」
ヴァネッサ「そこらへんの記憶は私との契約悪魔・ソムニウムから聞いた話なんだけどね」
ヴァネッサ「私は…黙示録の四騎士にあったことがある」
ヴァネッサ「第一の騎士・インペリウム」
ヴァネッサ「それと…第二の騎士・ベルルム」




