↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落内円は落ちている  作者: 七風


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
284/516

マドカの体質

 幻影が消えた訓練場。


 しばらく、その場にいた誰もが言葉を失っていた。


 やがてリゼットがムサシへ声をかける。


「ムサシ、どうかしら? 私の弟子は」


「想像以上すぎて、言葉にもなりませんな」


 ムサシは、まだ先ほどまで幻影が立っていた場所を見ている。


「ふふ。そうでしょう? あの子、異常なのよ」


「お姉ちゃん、異常って……」


 マドカが少し不満そうな顔をする。


「ああ、悪い意味じゃないのよ?」


 リゼットが笑う。


「あなたのステータスの問題、少し分かってきたのよ」


 その言葉に、周囲にいた者たちも興味を示す。


「問題ですか?」


 エレノアが尋ねる。


「ええ。マドカは魔力が異常に多いけれども、外部に出すのが下手くそでしょう?」


「確かに、マドカの魔法は子供以下だな」


 グレタも頷く。


「それはマドカが特異体質ではないかと考えていたのよ」


 リゼットはマドカを見る。


「放出系が、ほぼ使えない。では、その放出できない魔力はどこで消費すると思う?」


「そうですねー。体内に残り続けるしかないのだったら……身体強化でしょうね」


「そうね、マドカの異常に速いスピード、体力、回復力。マドカって、怪我なんてしたことがないのよ。昔からすぐ直るのは気づいてたけれどね。」


「再生能力もあるということですかな?」


「そーだっけ?」


「さすがに部位欠損がすぐに治るというものではないけど、かすり傷程度ならすぐに治ると思えばいいわ。防御力も上がっている。もちろん、攻撃力も。常に身体強化をしている状態なのよ」


「なるほどー!疲れにくいとは思ってた!」


「そして、先ほどの戦闘ですな。異常なまでの学習能力ですか」


「ええ。目も強化されているのよ。だから観察して、それを吸収して、自分のものにしてしまう。おかしいと思わない?9歳で保護した時この子ほぼ休みなしで体動かしていたのよ?私の組んだ訓練メニューを。それに最近だとダンスなんかも早かったでしょう?」


 エレノアが思い出したように言う。


「確かに、そうかもしれませんね」


「んー!何か見てると、出来そうだなって思ってしまうんだよね」


「マドカよ。それが出来るのは、天賦の才を持つ者だけなのだ」


「師よ。その代償に、マドカちゃんは放出系がダメダメだということなのですか?」


「多分だがな」


 ムサシは腕を組む。


「マドカのステータスは魔力S。それで魔法があれほど苦手なのはおかしいと、私もいつも思っていましたが……そういうことですか」


「ふーん。筋肉バカとか言われなくてよかった!」


 と、妙なところで安心した。


「まぁ、これは私の憶測にすぎないけど、まぁ、ほぼその通りじゃないかしら」


 そして、ふとマドカのステータスを確認する。


「……あら?」


「どうしたの?」


「ステータスに、宮本流って出てるわね」


「何それ?」


 マドカが首を傾げる。


「宮本?」


「ムサシ?」


「なに?」


 ムサシが目を見開いた。


「宮本武蔵?」


 その言葉に、訓練場の空気が変わった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。