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落内円は落ちている  作者: 七風


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質問答えまーす

「今日は質問に答えまーす!」


 マドカがカメラに向かって手を振る。


「どうぞー」


 リゼットがいつもの調子で続ける。


「それでは、最初の質問ですね」


 アリシアがコメント欄を確認した。


『最近、冒険者ギルドからヒロバトを注文されたって聞きました。なんでギルドがヒロバトを欲しがったんですか?』


「ん。配信みてたらびびったんじゃない?」


「でしょうね。あの幻影は手加減ができませんから」


「それだけ私達がおかしいと思ったのでしょう?訓練相手に欲しいそうよ。ただし、訓練所以外で使ったら契約違反で回収にするとは契約内容にする予定ね。」


 リゼットがさらりと言う。


「エキドナでは、あのくらいの強さをみんな持っていると思っていいわ」


『えっ』


『あれがエキドナの普通なの?』


『いやいやいやw』


『じゃあエキドナの人って全員強いのか?』


『ギルドがヒロバト欲しがるのも分かる気がしてきた』


「ビアンチは、なんだろう。記者タイプ?文官みたいなもん!戦闘はザコいね!」


「確かに戦闘はしてませんねあの人は」


「戦闘は、もともとD級くらいはあるんじゃないかしら。入って一ヶ月くらいだしね」


「ビアンチさん、調べものが忙しそうですし。また怪しいとか言って、なんかしてそうですね」


『ビアンチさんって結局何者なんだw』


『確かにいつも質問してる』


『調査員みたいな感じ?』


 そこへ、別のコメントが流れてくる。


『エキドナの配信って、ビアンチさんが質問したり話を聞いたりしてることが多いですよね。ビアンチさんってエキドナのメンバーなんですか?』


「ビアンチは正式にうちの広報してるよー」


「ええ。新商品の配信や、メンバーへの質問の配信が結構面白かったって反響があったのよね。そういう活動をしてもらっているわ。市場調査なんかも仕事ね」


「まぁ、質問配信もほぼ真実語っているだけなので。あちらが質問考えて、私達は答えるだけですしね」


「ただ、プライベートの話は配信NGにしてもらってるけどね!」


『なるほど広報だったのか』


『だからよく出てくるんだ』


『ビアンチさん有能』


『でも本人が一番怪しいことしてそうなの笑うw』


 アリシアが次のコメントを読み上げる。


『ビアンチさんの質問配信、確かに面白かったです! じゃあ次の質問。エキドナって結局、何をしている集団なんですか? 冒険者なのか、研究者なのか、商人なのか、よく分かりません!』


「さぁ?」


 マドカが首を傾げる。


「何してる人って言われても、エキドナしてますってくらいしか」


「マドカさん、それ答えになってないですよ?」


「そうね。なんでもやるけど、依頼は選ぶわ? 私達は便利屋ではないもの」


「王様も買うだけで依頼はないもんね」


「エキドナを怒らせてはいけない、とか思ってるんじゃないかしら」


「そうかもしれませんね。私達はゴールから引っ越しても構わないんですから」


『エキドナ、自由すぎるw』


『便利屋じゃないけど何でも作ってるよな』


『王様相手でもスタンス変わらないのか』


「なんかあって出ていかれたら、新商品も手に入れづらいってことかも?」


「ふふ。ガブリエルは新商品と聞いたら、発売前なのにお金持ってくるわよ?」


「だってガブちゃんだもの」


『ガブリエルw』


『やっぱりガブちゃんが出てきた』


『新商品に反応する王女』


 アリシアが笑いながら次の質問を読む。


『ガブリエルさんって、そんなにエキドナの商品が好きなんですか? 配信でもよく名前が出ますけど、エキドナのメンバーになったりはしないんですか?』


「ガブちゃんはねー。今はエキドナメンバーではないよー」


「ええ、違うわ。勝手にエキドナの屋敷に入り浸って、好きなことしてるだけね」


「でも、ガブ様はこちらが頼んでもいないのに宣伝してくれますよね」


「そこが面白いよね!」


「でもガブちゃんには、エキドナのイメージキャラクター的な活動でバイトしてもらってるね」


「ええ。王女の仕事に支障がない程度にはしてもらってるわ」


「モンバト部の方もですね。エキドナに関する事をしてもらったら、試作品などでお礼しています」


「彼女達がエキドナに入る意思があるのなら、卒業後に正式にとは言ってあるわね」


『卒業後なら入れるのか!』


『ガブちゃんエキドナ入りフラグ?』


『王女が普通にバイトしてるの面白い』


『モンバト部も実質エキドナ応援団では?』


「次はこちらですね」


 アリシアがコメントを追う。


『エキドナのメンバーって、みんな仲が良さそうですけど、逆に一番ケンカするのは誰ですか?』


「ニコラとグレタね」


「グレタは鍛冶には凝る方なのよ。それ見てニコラが『まだー?』とかせかしたり!」


「逆にニコラさんがやる気がなかった場合に『早くしろよ!』とかで、よく口喧嘩はしてますね」


「ニコラは困ったものね。あの子のやる気スイッチは、新しいアイディアを相談して面白かったらやる、なのだから」


「マドカさんがよくやる気にさせてるだけですね」


「だって便利なのがもっとほしいじゃん!」


『理由がマドカw』


『ニコラのやる気スイッチ特殊すぎる』


『グレタ「早くしろよ!」』


『ニコラ「まだー?」』


『目に浮かぶw』


「では、次の質問です」


『エキドナって、いろんな新商品を出していますけど、次に発売される商品は何ですか?』


「ん~……まぁいいか。これは別に秘密ってわけじゃないし、そのうち発表するつもりだったもんね」


「あら。もういいの?」


「うん。次回新製品はー、お湯に入れて待つだけでスープになる食品だよ」


「それだけなのよね。味をつけて乾燥させているだけよ。混ぜると乾燥させた具が元のサイズになって、スープに混ざるわ」


「味はいっぱいあるね! コーンポタージュとか、野菜スープとかー、海藻のスープとかー」


「時間がない時にちょうどいいのよね。値段は三回分で銅貨二枚ほどね」


「別に欲しいの作っただけだしね!」


「ヒナタがずっと試作してたわね。私は乾燥させる魔法を教えただけよ」


『それ普通に欲しい』


『忙しい時に便利そう』


『三回分で銅貨二枚なら安いな』


『お湯入れるだけっていいな』


『またエキドナが生活を楽にしてる』


 アリシアが続けてコメントを読む。


『ヒナタさんって、最近あまり配信に出ませんけど、エキドナでは何をしてるんですか?』


「ヒナタは最近はちょっと変わった治療薬を作ってるわね」


「あー、あれですね。ちょっとその薬、深刻みたいなんだよね!」


「ええ。ただ、まだ成功はしてないみたいだから」


『何の薬!?』


『教えてほしい!』


『深刻ってなんだw』


『めちゃくちゃ気になる』


 コメント欄が一気に流れていく。


「んー。出来なかったら『なんでできなかったんだ!』って怒らないなら、教えてもいいんじゃない?」


「そうね。ヒナタは遊びで作ってるだけだもの。もちろん治験はするつもりのようだけど」


「視聴者さん、気になってますね」


「んー……水虫ってわかる? 足がかゆくなる奴」


『!?!?!?』


『水虫!?』


『急に現実的な病名が出てきたw』


『ヒナタさん何者なんだよw』


『水虫治療薬を開発してるの!?』


『そこに目をつけるのすごいな』


「ふふ。出来るといいわね」


『それは確かに深刻だわ』


『治ったら普通に欲しい』


『完成を応援します』


「あとはヒナタは普通に料理開発を、最近入ったアーノルドと楽しくしているわ」


『アーノルドさんってどんな人?』


「ん。なんかいつのまにか料理できてる人!」


「便利ね」


「簡単に言いすぎですよ?」


 アリシアが苦笑する。


「そうですね。アーノルドさんは寡黙な方ですけど、料理に対する情熱はすごいですね」


「うんー。私は配分なんかはヒナタに任せて、思いついたのをヒナタと相談してただけだもん」


「それでもゴールの名物料理は、マドカとヒナタの努力の結果ね」


「うん。あとアーノルドは三十層の怪しい素材もすごい勢いでやってる!」


「でも美味しいわね」


「よくお話しますけど、猫カフェに通うの好きみたいですね」


「顔はこわいのにね!」


『アーノルドさん猫カフェ行くの!?』


『あの顔で!?』


『ギャップすごいw』


『猫にめっちゃ優しそう』


『猫カフェで三十層素材の話してたら面白すぎる』


 アリシアが次の質問を確認する。


『マドカさん自身は料理しないんですか? 前に配信で料理していた気がするんですが!』


「んー、私はレシピをヒナタと試作で作ったあとは、外に流して終わりかな」


「マドカさんは作れるくせに、いつも買い食いばかりです」


「お姉ちゃん、ご飯代って毎日もらいに来るのよね。本人のお金だからいいのだけど」


「だって! エキドナ館行くと、いつのまにか商品増えてるんだもん! 使いそうでこわい!」


「ああ、料理の話だったね!」


 マドカは少し考えて――。


「面倒!」


『料理から逃げたw』


『潔い』


『料理できるのに面倒なのか』


『マドカさんらしいなw』


『お姉ちゃん財布管理してるのかw』


『マドカさんの生活がどんどん分かってくる』


「次の質問ですね」


『マドカさんとリゼットさんって、普段二人で何してるんですか? 配信だといつも一緒にいる印象があります!』


「ふふ。マドカが九歳からの付き合いなの」


「ずっと一緒にいるのだけど、最近一緒に寝るのは恥ずかしいみたいね」


「もう! いつの話してるの!」


『えっ!?』


『昔は一緒に寝てたの!?』


『姉妹じゃん』


『九歳からって結構長いな』


『マドカさん今めっちゃ恥ずかしそうw』


「本当に姉と妹のようですよ」


 アリシアが微笑む。


「基本は一緒にいるけど、二人とも忙しいからね」


「私はアイドルも最近多いし、時間が合わない時も多くなってきたね」


「少し寂しいわね。これが姉離れかしら」


『仲いいなぁ』


『姉離れってリゼットさんが言うの面白いw』


『でも昔からずっと一緒なんだな』


『こういう話もっと聞きたい』


 そんなコメントを眺めながら、アリシアが次の質問を読み上げる。


『逆にリゼットさんから見て、マドカさんが昔と一番変わったところってどこですか?』


「そうね。会ったばかりはノラ猫のようで、よく私の生活能力に疑問を覚えていたわね」


「だって! 料理させたら何か魔法で味のしない栄養食って言うの出して満足してるんだもの。あれ料理じゃないよ?」


「でもお腹は膨れるのよ?」


「それ、すごくないですか? 売ったらいいのでは?」


「アリシア、まずいよあれ!」


 アリシアは少し困ったように笑った。


「そうそう。マドカの変わったところ。それは本人のやる気ね」


 リゼットが少し昔を思い出すように目を細める。


「前は『冒険者に絶対なる!』と九歳からずっと言い続けて、毎日王都の森で修行。食料調達、走り込み、魔物の間引き、体力づくり、剣術、歴史、読み書き。何でもやらせたわ」


「あれはもうしたくないね!」


「そんなにしてたんですか!?」


「そして十二歳に登録。すぐ飽きたわね。そして好きなことばかりやり始めたことかしら」


『落差がすごいw』


『九歳から毎日修行!?』


『マドカさんそんな努力家だったのか』


『今とのギャップがすごすぎる』


『十二歳で登録してすぐ飽きたの笑う』


 アリシアが次の質問を読む。


『じゃあ今のマドカさんが、一番やりたいことって何ですか?』


「んー? そうだねー。食べ歩き」


「あなた、また食べ物なの?」


「ふふ。マドカさんらしいですね」


「んー、だって私が知らないだけで、美味しいのどっかに隠れてるかもじゃん!」


「レアモンスター食材とかですか?」


「なるほど」


『結局食べ歩きw』


『修行時代からの変化がすごい』


『レアモンスター食材探しそう』


『食への執念だけは変わってないのでは?』


「旅行もいいわね。いろんなとこ行きたい!」


「どこに行きましょうか?」


「色欲は個人的にエキドナ用で転移繋げてるんだよねー。ナナリーの家に」


「ああ、なるほど。だから色欲からの配信してるのか!」


『なるほどな!』


『そこから繋がってたのか』


『ナナリーの家に直通!?』


『エキドナの転移網すごすぎない?』


「というか私、森と王都、ゴールしか怠惰行った事ないんだ」


「そういえばそうね」


「ふふ。いっぱい出かけましょうね」


『マドカさん意外と行動範囲狭い』


『旅行配信してほしい!』


『食べ歩き配信も頼む』


『マドカさん絶対食べてばっかりになるだろw』


『ナナリーも一緒に旅行してほしい』


 また新しいコメントが流れてきた。


『マドカさん、リゼットさん、アリシアさんはSランクになりましたけど、Sランクになったことで何か変わりましたか?』


「なにも?」


「なにもないわね?」


「強制依頼拒否権もらいましたから。本当にやばいってなったら呼んでとは言ってあるよ?」


「もし強制するなら、ギルドに配置する予定のヒロバト、回収してギルドカード返納するわ」


「それ脅しじゃん!」


「まぁ、忙しいですからね」


『強いw』


『ギルド「はい……」ってなりそう』


『ヒロバトまで回収されるのは困るだろうな』


『Sランクってそんなに忙しいのか』


 コメントを見ながら、アリシアが次の質問を読み上げる。


『Sランク3人の中で、もし一緒に旅行に行くなら誰が一番頼りになりますか?』


「アリシア」


「アリシアだね。色々手配してくれそう!」


「そういう事をよくエキドナではしてます……」


『満場一致じゃないのかw』


『旅行の幹事アリシア』


 アリシアが苦笑しながら次の質問を見る。


『アリシアさんはエキドナで色々手配してるそうですが、一番大変だった仕事って何ですか?』


「そうですねー。町長さんの捌ききれない仕事の内容を精査して、出来るところに任せる。あとはリゼットさんに報告。使う材料の発注、在庫確認、クレーマーの対応……」


「あとトンチンカンの皆さんにお願いする、買い出しのメモですね」


「アリシア、休んだら?」


「普通の仕事量じゃないわね」


『それ秘書の仕事量では?』


『町長の仕事まで処理してるの!?』


『アリシアさん大丈夫?』


『休ませてあげてw』


 アリシアは少し苦笑して、次のコメントを読む。


『アリシアさん、それだけ仕事してて冒険者やってるんですか!?』


「ええ。元々エキドナに加入した時は、マドカさんとリゼットさんと冒険者パーティーを始めた事からでしたから。それが今でも本業ですよ?」


「まぁアリシアは真面目だから、ちゃんとクエスト依頼を受けてるんだよね」


「それが私達との違いね」


「自力Aよ」


「それが普通なんじゃ?」


『自力A!?』


『他の二人は違うの?』


『アリシアさんだけちゃんと冒険者してるw』


『むしろSランク三人の中で一番冒険者らしい』


 アリシアは少しだけ困ったように笑った。


『じゃあ、アリシアさんは今後も冒険者を続けるんですか?』


「そうですねー。もう色々やる事が多すぎて。依頼も私達の行くとことジャンルが違うので。少し難しいです」


「三十層に行ってるのにゴール周辺の素材を求められてもね」


「ゴール周辺のモンスターなんて、ヒナタが薬草取りに行くついでに潰してるくらいじゃ?」


「劇も始まるし、トライアングルも色欲ライブとか週に二回ほどあるので、そろそろ一度休業かもしれません」


「あなた、カード返納したら?」


『アリシアさんまで休業!?』


『仕事多すぎるもんな』


『劇+ライブ週二回は普通に忙しい』


『ゴール周辺のモンスターを「ついでに」って言うなw』


「次の質問ですね」


『エキドナの皆さんは冒険者ギルドに普段どのくらい行きますか?』


「私は食堂に行くよ!」


「んで帰るね!」


「ギルドのワイルドな味が好きみたいね」


「私は用事ないもの」


「最近は……あ、マドカさん達、依頼受けないし、いいのかな?って、そのままダンジョン行って屋敷に戻りますね」


『食堂だけ利用するSランクw』


『ギルドの人からしたら謎すぎる』


『冒険者なのにクエスト受けないの?』


『素材も売らないんだっけ?』


「そう。ダンジョンに行くのは素材を取りに行くためだからね」


「依頼を受けているわけでもないし、素材をギルドに売っているわけでもないもの」


『じゃあ本当にギルドに行く意味ないじゃんw』


『マドカさんは食堂が目的』


『Sランク冒険者とは』


 アリシアが次の質問を確認する。


『マドカさん、30層まで行ってるのに、なんでまだレベル1なんですか?』


「これは私もよくわからない」


「そうね。いつみても1なのよね」


「多分ですが、私達の鑑定の情報、三桁までとかしか表記されないとかじゃないです?」


「え。じゃあ私、1001とか!?」


「さすがにそれはないわ」


「多分ステータスがおかしいのよ」


「え! 何かの病気!?」


「謎ね」


「あなた、魔力はあるのに魔法がほぼ発動しないもの。魔力Sで、なんでマッチサイズの火なのかしら?」


「わかりませんねー。同じくらい戦闘してるのに」


『レベル1なのに30層!?』


『そもそも魔力Sでマッチサイズの火って何w』


『ステータスどうなってるんだよw』


『マドカさん謎が多すぎる』


「じゃあ、リゼットさんとアリシアさんの現在のレベルって、どのくらいなんですか?」


「私は今は999ね」


「ええ!? 私400ですけど!」


「それ、カンストなんじゃないの!?」


「表記がここまでということかしら?」


「じゃあマドカさんの1000桁かも、よくわからなくなりますね」


「お姉ちゃん、999で止まってるのは表記だけだと思う! 火力上がり続けてるもん!」


「そうよね。もう何百年も999っておかしいわ」


「謎だね!」


『999で何百年ってすごいな』


『じゃあ999が本当の上限とは限らないのか』


『マドカさんのレベル1も余計に謎になったw』


 リゼットは、ふと昔のことを思い出す。


 初めてエレノアと会った時のレベルは70程度。


 王国でも強い騎士と呼ばれる者たちで、そのくらいだった。


 それが、この世界で強者と呼ばれる者たちの一つの基準だったのだ。


 だが、エキドナにいる三人の数字は、その基準からするとあまりにも遠い。


『マドカさん、最近ヒロバトや新商品とか色々ありますけど、今いちばん楽しみにしていることは何ですか?』


「んー。劇!ナナリーは私、ずっとファンだから!」


「ふふ。いつも言ってるわね」


「私も今は劇とアイドル活動が楽しいですね」


「だって! 推しと一緒に活動したり、グッズにしたり! 私、得してる!」


「これなのよ。いつもあっちこっちに顔を出して、仕事を増やすのよ?」


「ふふ、確かにそうですね」


「でもエキドナのみんなも楽しいでしょ?」


「そうね」


『推しと一緒に仕事できるの強すぎる』


『マドカさん本当にナナリー好きだなw』


『リゼットさんも楽しそう』


 そして、最後の質問がコメント欄に流れる。


『質問です! マドカさんとリゼットさんにとって、エキドナってどんな場所ですか?』


「家!」


 マドカが即答した。


「家ね」


 リゼットも、当たり前のことのように答える。


 アリシアが二人を見て、ふっと笑った。


「ふふ。そうですよね」


 コメント欄が一気に流れ始める。


『即答w』


『家だった』


『エキドナ=家』


『なんか最後に一番納得した』


『今までの話を聞いてると確かに家だわ』


『エキドナのみんな仲良すぎる』


「じゃあ、今日の質問はここまでかな?」


「うん!」


「結構たくさん答えましたね」


 マドカがカメラに向かって、もう一度手を振る。


「また質問あったら答えるねー!」


 こうして、エキドナの雑談配信は賑やかなまま終わった。


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