↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落内円は落ちている  作者: 七風


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
194/481

リンク

 ――情報塔。


 街中の情報塔に、大きな広告が流れていた。


『重大発表!』


『ヒロバト販売開始まで、あと二ヶ月!』


 ヒロバトのカードや端末が画面を彩る。


 そして――。


『それを記念して、モンバト&ヒロバトのグッズ販売決定!』


 画面いっぱいに、一枚の大きなイラストが表示された。


 エキドナのメンバーが、モンバトのモンスターたちと一緒に戦っている。


 さらにフィギュア、アクリルスタンド、クリアファイル、缶バッジなど、様々なグッズが紹介されていく。


『今、二つの世界がリンクした』


 大きく表示されたキャッチコピー。


 広告はそのまま次の商品紹介へ移っていった。


 ――場所は変わり。


 いつの間にか街にできていた、とある店。


 モンバトのファンが集まり、対戦を楽しむための店。


 通称、バトルカフェ。


 店内では何組もの客がモンバトを楽しんでいた。


 そこに、店内の情報塔から先ほどの広告が流れる。


「……おい」


 一人が画面を見上げる。


「あの広告」


「ん?」


「ガブちゃんって、あれのこと言ってたのか?」


「……ああ」


 別の客も思い出したように顔を上げる。


「前に配信で言ってたやつか?」


「『ヒロバトとも遊べるかも』ってやつ?」


「そうそう」


「でも、あの時ニコラ博士が否定してただろ?」


「否定っていうか……」


「『しらないよぉ~』しか言ってなかったぞ」


「それ否定になってないんだよなぁ」


「じゃあ、やっぱり本当だったのか?」


 店内が少しずつざわつき始める。


「いや、今回の発表はグッズだろ?」


「そうなんだよな」


「『二つの世界がリンクした』って言ってるけど、データ連携とは一言も言ってない」


「でもガブちゃんが言ってたのも『リンク』だろ?」


「……偶然?」


「偶然にしてはタイミング良すぎないか?」


「ヒロバト発売まであと二ヶ月って発表まで来たぞ」


「うーん……」


 誰かが広告に映っているフィギュアを見る。


「それより、このフィギュア欲しくない?」


「欲しい」


「エキドナのメンバーとモンバトのモンスターが一緒にいるの、普通にいいな」


「これ、限定なのか?」


「描き下ろしって書いてあるぞ」


「じゃあ買うわ」


「俺も」


 話題が少しずつグッズのほうへ流れていく。


 だが、一人だけまだ気になっているらしい。


「でもさ……」


「ん?」


「ガブちゃん、あの時なんて言ってたっけ?」


「『ヒロバトとも遊べるかも』だろ?」


「そう。それでニコラ博士が『しらないよぉ~』って」


「……」


「……」


「なんか、やっぱり怪しくないか?」


「考えすぎだろ」


「そうかなぁ」


 再び情報塔を見る。


『今、二つの世界がリンクした』


「……まあ」


 モンバトのプレイヤーが笑う。


「少なくとも、嘘は言ってないな」


「グッズでリンクしてるからな」


「ガブちゃん、これ見たらどういう顔するんだろ」


「たぶん――」


 店内の何人かが、同時に笑った。


「『私が言ってたのこれじゃありませんわ!』って言うんじゃないか?」


「言いそうだな」


 バトルカフェには、そんな笑い声が広がっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。