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落内円は落ちている  作者: 七風


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マドカの試練

翌日。


銀翼の黎明は、最難関ダンジョンの新たな階層に立っていた。


目の前にあるのは、これまでのダンジョンとは少し雰囲気の違う広い部屋。


壁にはいくつもの大きな画面が設置されている。


「……ダンジョン、だよな?」


ガレスが周囲を見回す。


「たぶん……」


セリナも少し困惑していた。


その頃、別室ではエキドナのメンバーとゲンナイが、設置された画面を見ていた。


「おお……ちゃんと映ってんな」


ゲンナイが画面を覗き込む。


そこには銀翼の黎明の姿が映し出されていた。


「ニコラ、ちゃんと映像飛ばせてるね」


「うんうん。ばっちりだよ~」


ニコラが嬉しそうに答える。


「それじゃ、始めようか」


マドカがそう言うと、部屋に機械的な声が響いた。


『――テストプレイを開始します』


銀翼の五人が身構える。


『第一試練の説明を開始します』


ガレスが剣に手をかける。


「来るぞ」


『この部屋では、同色のスライムを三匹以上連続して消してください』


「…………」


五人が黙る。


「……スライム?」


セリナが首を傾げた。


すると、部屋の中央に色とりどりのスライムが大量に現れた。


赤。


青。


緑。


黄色。


そして、それぞれが格子状に並んでいる。


「……なんだこれ」


クロードが呟く。


「魔物なのか?」


ヴァルトが盾を構える。


『同色のスライムを三匹以上連続して消すことで、得点が加算されます』


「倒せばいいんじゃないのか?」


ガレスが一匹のスライムを斬った。


スパンッ!


スライムが消える。


『一匹消滅。連鎖なし』


「…………」


「…………」


セリナが画面を見る。


「たぶん、普通に倒すゲームじゃないわね」


『なお、試練中の攻撃によってスライムを直接消滅させることは禁止されています』


「先に言え!」


ガレスの声が響いた。


観戦室では、


「ふふ」


マドカが笑っていた。


ゲンナイも画面を見ながら口元を緩める。


「こいつぁ面白ぇな」


「でしょ?」


「しかし、あいつら本当に分かってんのか?」


「たぶんまだ分かってない」


「だろうな」


銀翼はしばらく画面を睨んでいた。


やがてセリナが一歩前に出る。


「……同じ色を三つ並べればいいのよね?」


『正解です』


「じゃあ、こうして……」


スライムを一つ動かす。


赤、赤、赤。


三匹が並んだ瞬間――


ぽんっ。


三匹のスライムが消えた。


『成功』


「なるほど!」


セリナの顔が明るくなる。


「そういうことね!」


「これ、魔物じゃなくてパズルなのか?」


クロードも興味を持ち始める。


ガレスが腕を組む。


「……思ってたより簡単じゃないか?」


その言葉を聞いたマドカが、観戦室でニヤッと笑った。


「それ、今言う?」


「ん?」


ゲンナイも笑う。


「なんか仕掛けがあるってことか?」


「まあね」


銀翼の五人は、まだ知らなかった。


このダンジョンには、戦うだけでは終わらない。


考え、覚え、失敗し、そしてもう一度挑みたくなる。


そんな試練が、いくつも待ち構えていることを。


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