表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの悪魔の眼を見ろ  作者: 写輪眼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/10

第5話五月蝿い

いよいよ、会うことになった。1人目の中学時代の露晴天の玩具だった人に、そこにあったのはとにかく血泥まみれの醜く汚い過去だった...果たして露晴天は悪魔だったのか?それが今解明されていく。

私たち3人はマスドナルドでハンバーガーを食べていた。すると詠太は「ってか、ことちーなんでさ俺らについてくるの?正直今からでも引き返せるけど?どうする?」露晴天はモグモグとハムスターのように口にハンバーガーを運びながら、興味が無さそうに光の届かない真っ黒な眼でこちらを見ている。

琴江「私ね...露晴天が可哀想な人だと思ってしまったの...過去が無くなってしまった空っぽの悪魔と呼ばれた「ヒト」がどう変わっていくのか...私は見届けたい。この眼で、最後まで...」

詠太「なるほどねえー、まあ怖い思いしても責任は取れないよ?」

琴江「分かってる。」そして時間はどんどん迫ってくる、いわゆる時間は待ってはくれない。っていうやつだ、集合時間に間に合うように私たちは店を出た。

20分後...

詠太「ここだよ。」っと私たちを案内する。そして私たちはそのまま1人目の玩具ヒトをそこで待つことになった。でも露晴天の様子が少し変だ。貧乏ゆすりと手の震えが止まっていない。

琴江「露晴天...大丈夫?」私はそっと露晴天が今心配している事を頭から流してあげるかのように問いかけた。そしたら彼は「ゾッとしちゃうね」っとただそう話しただけだった。この人はいつもそんな感じだ、冷たくて誰も知らない暗い部屋でただ一人で佇んでるかのような。それ以上は何も言わない、そしてちょこまかしてる内にこちらにやってきた詠太ともう一人の女の人。その女の人の特徴は茶髪に凛とした高い鼻で溶け込みそうな真っ赤な唇をしている身長は155センチくらい?かな、するとその子はモジモジと小さな声で

「森川菜乃花もりかわなのはなです...よっ...よろしくお願いします...」小動物のような小さく、か弱い女の子がどうあの頃の悪魔を語るのか、私はこの部屋の張り詰めた空気がとても気持ち悪くなっていくのを感じながら森川菜乃花の話を聞くことにした。森川さんは言った。

「どこから話したらいいのか分からないんだけど...私が露晴天さんにされてきたことは...」っと森川さんは服を捲りお腹を恥ずかしそうに見せた...それはそれは言葉が出なかった。タバコの焼き目に赤と青の混ざった紫色のアザが沢山あった。詠太は言った。

詠太「それは誰の仕業だい?」すると森川さんは震えている指先を脇に冷や汗がすーっと流れ落ちるような怖気さで、露晴天...嫌...悪魔を指していた。

詠太「そうか、だってよ露晴天...」露晴天は血を吸いすぎた真っ黒な眼を下に下げた。すると詠太が露晴天の髪の毛をガチッ!と掴み大声で胸が切り裂くように露晴天の耳元で叫んだ!

詠太「お前だよっ!!お前がやったんだぞ!!見ろ!!その汚ねぇクソみたいな目に焼き付けろよ!!」露晴天は今にでも死んでしまいそうな虫の声のように「ごめんなさい。」と一言放った。詠太は追い打ちをかけるように「森川、それだけじゃねぇだろ?」すると森川は言った。

森川「何度も何度も河合小学校の保健室で露晴天さんや他の男の人たちに強姦まわされて、お腹に赤ちゃんができてしまって...無理やり堕ろされて...」っと森川はドミノ倒しで途中で止まってしまったドミノのように言うのを止めた。詠太はそれでも「おい、そんでお腹の子はどうしたんだよ...」私は耐えられなかった。

琴江「もうこれ以上は辞めよう!」

詠太「黙れ!!お前に何が分かるんだ!!あぁん!?この悪魔が俺たちを玩具にして弄んだ罪はどうしたらいいんだよ!!じゃあ教えてくれよ琴江!!」露晴天は「本当にごめんなさい。でも僕には記憶がないんです、だから覚えていなくて...それでももし昔の僕がそんなことをしていたのなら生涯ずっと謝罪させてください...」詠太は掴んでいた露晴天の髪の毛を地面にバコンッ!!っとぶつけて言った「何が謝罪させてくださいだっ!!気持ち悪ぃ!綺麗事ばかり並べて御託こいてんじゃねぇよ!!」詠太は止まらなかった...物理的に露晴天をナイフで刺して殺すんじゃなくて、一つ一つ鋭く尖っている言葉を十字架に架けられている露晴天に深く、深く侵食するかのように刺していく。すると、か弱い小動物のような小さな女の子が大きな声で叫んだ「五月蝿い!!!」その場の全ての憎しみが湿気のように空気中に漂っていたのにその空間がその一言でガラッと変わった。そして森川菜乃花が喋り出す。小さな声だけど何か怒りと共に頭が狂いそうで何を言い出すか分からずにただ、それだけで熱中症になって倒れてしまいそうたっだ。今日はもう帰りたい。もう何も無かったことにしたい。琴江はただその願いをこのゲスの世の中に刻んだ。

そして森川菜乃花が言った。「私は許さない。絶対にこの事は忘れないし、絶対に許さない。」ああ、ダメだ露晴天の表情が狂っていく、だんだん人間の顔じゃ無くなっていくようだった、それでも彼女は「正直、記憶を失ったことを聞いて、本当に殺してやろうと思ったし、あなたがただ憎くて、悍ましくて、塵みたいで、生きている価値なんて殆ど無いくらい...いいえ皆無と言っていいほどの人なの...そう...正しく悪魔。」ダメだ。露晴天が壊れていく...泣く場所や逃げ出す場所さえも無くした1人の青少年が乾いた笑顔で追い詰められて笑っている。限界なのだろう、

露晴天「あはははははっ、こんなことをしたもんね...」っと最後まで水を振り絞った雑巾のように力の無い言葉を放った。

詠太「気持ち悪ぃ、心底君に失望したよ。」っと掴んでいた露晴天の髪の毛を離して、塵を見るような眼で見下している。詠太はなりふり構わず

詠太「今日はここまでにしよう。彼が悪魔になるための道導じごくはまだまだみたいだ。」そしてこちらを一度も振り返らずに明日への希望をまだ夢見ている子供のように早足で詠太は帰った。森川さんは気苦しそうに露晴天に近づいて蹲っている露晴天を殴って、蹴ったりしていた。全体で12回ほどそしたら森川さんがその口からは出ないようなことを喋った。

森川「露晴天さんってこんなにも弱かったんだ笑。今なら殺せるのかな...」っとナイフを取りだして躊躇なく露晴天を刺そうとした。私は本気で止めに入った。

琴江「馬鹿っ!!止めなさい!!人殺しになるわよ!!」

森川「それでもっ!!それでも!!憎いのよ!!人殺しになってでもこの悪魔を殺さないといけないの!!いいえ!殺してやる!!だから離しなさい!!何!?あなたは悪魔の味方なの!?魔女なの!?!?」

琴江「違うの!!あなたが露晴天にされてきたことは分かってる!でも彼は変わろうとしてるの!!お願いだから辞めて!!」空っぽで過去の無い青少年がこの残酷でクソみたいな過去を持っていたもう一人の自分と向き合っているのにそう考えたって上手くいかない。人間は自分の都合に合わせて生きている。みんな自己中心だから...私はやっと森川さんのナイフを奪って言った。そして露晴天の生涯残りの涙を私が肩持ちしたかのように私は泣いた。

琴江「お願い...お願いだから...今だけでもいいから...見届けてあげて欲しいの...彼が彼自身の落とし前を付けるまで...」

森川「なに?あなたこの悪魔のことでも好きなの?」

琴江「私は愛しているの...この悪魔と呼ばれているヒトを...」

森川「もう好きにして...もう疲れちゃったみたい...」っと森川さんはこの血泥まみれのギスギスした空気にそう告げて帰って行った。

露晴天「僕のことを愛しているの?」

琴江「あなたがみんなに悪魔と呼ばれてでも私はあなたを見放さないし、愛し続ける。」それが露晴天を少しでも、ただ少しでもこの言葉と愛情で自分の今まで犯してきた罪の重さが少しでも軽くなるなら私は悪魔あなたを愛し続ける。そして気持ちの悪いヌメリが暖かくて心地の良いお湯で溶けていくかのように私は胸にそっと露晴天を抱き寄せた。そしてただ冷たかった空気が琴江のお陰で暖かくほんわかと穏やかに変わっていった。



追加

森川菜乃花はその後、首吊り自殺で見つかりました。

そしてその横に置いていかれていた手紙にはこう書かれてあった。



あの悪魔はまだ目覚めていないだけ...きっと心の奥底で眠らせている憎悪を私達に向けてくる。

  っと。



どうだったでしょうか。あなたには森川さんにつきますか?それとも琴江側につきますか?人間とは愛情で狂ってしまうこともあるのですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ