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8/15 二話目
オーロの元夫たちが亡命しようとしていた国は、ソシエア王国らしいということが分かった。
このあたりはブロ兄様を含む騎士達が尋問をした結果、分かったらしい。とはいってもオーロの元夫たちは割と口が軽かったみたいだけど。
……というか、ソシエア王国がすぐに彼らを受け入れなかったのも、こういう口の軽さなどを信用出来なかったからなのかもしれない。
私はそんな風に思った。
それにしてもこれだけ色んな所に首を突っ込むタイプで、情報を拡散してしまう恐れがある人が伯爵位についていたことも恐ろしいことよね。
改めて情報漏洩をしないように貴族達には通達が必要な気もする。
だってこのくらいは問題ないと思って告げた情報で、国が窮地に陥ることだってきっとあるだろうから。
私も下手に情報漏洩をしないように気をつけないと。私は王族だから、特に私の言葉って周りにとって重かったりするはず。
そういう影響力を持つことをもっと自覚しておかなきゃならないもの。
そうそう、オーロは元夫の伯爵と話に言った。私もついていくって言ったのに、「一人で行く」といってしまった。
もちろん、護衛騎士は居るけれども。
オーロってやっぱり強いというか、かっこいいのだ。悪妻呼ばわりされていた頃の彼女しか知らない人からしたら、びっくりするようなことなのかもね。でも本来のオーロってこういう性格なのだ。
オーロはしっかり元夫と話して、清算をしたらしい。オーロはすっきりした表情を浮かべていて、私もほっとした。
私もオーロみたいにかっこよくありたいな。私は女性だから、可愛い面も持ちたいけれど、だからといってかっこいい面だって持っておきたい。
私は誰かに甘えることも好きだし、その方が楽な時もある。だけれども王族としてしっかりしなければならない時は、ちゃんとシャキッとしておきたいなというのが本音だ。
さて、そちらの事に関してはリュン兄様たちに任せるとして、王宮内の密偵などを探ったりはお母様と一緒にしている。
大分、問題はなくなってきたはず。やっぱりお母様も凄い。
相変わらず私のことを調べている人達も居るらしくて、そのことも気を付けておかないといけないなということも改めて実感している。
「ねぇ、ヴィオ、デート行くのでしょう。準備しましょう」
「ヴィオにぴったりのものを選んであげるから」
オーロとエネア義姉様にそう言われた。……私とフルダーナスのデートの日が決まったの。
フルダーナスの予定があう日だけれども。
なんだか改めてデートの日が決まると、妙に緊張してしまうわ。だってデートなんて初めてのことだから。
何か粗相でもしてしまわないかとか。可愛い恰好の私を見たいと言われたけれど、どんな格好をしたらいいかも分からない。なんだろう、嫌われたくはないの。
結局、デート前にオーロ達に相談したら、二人とも凄く張り切っていた。
リュン兄様たちはね、私のことを可愛がってくれているからこそ、私が異性とデートするのを面白くないと思っているみたい。少しだけ拗ねた様子で、思わず笑ってしまったもの。
それはお父様もそうだった。
やっぱり可愛がっている存在に恋人が出来るとそういう感情を抱いたりしてしまうのかな。私としては大切な人に恋人が出来たら、幸せそうでいいなとそう思うのにな。
デートなんてするのは初めてで、なんだか色々とどうしたらいいか分からなくなりそう。フルダーナスが私のことを守ってくれるから、他の護衛も最低限のはずだし。
それにしてもそれだけの信頼を得ているフルダーナスはやっぱり凄い。
他国の人間なのに、こうしてお父様達からも私と一緒に出掛けていいって判断されているってことだもの。その辺、しっかりしているんだろうな。
「ヴィオはどんな服を着たい?」
「ヴィオは普段は似たり寄ったりの服装ばかりだから、着飾らせるのが楽しみだわ。ドレス姿とはまた違った可愛らしい姿を見ることが出来るのよね」
にこにこしながら二人にそう言われて、本当に楽しそうだなとびっくりする。人のデート、そこまで楽しいのかな。
……と言うか、私だけこんなにも緊張して準備しているのかと思うとちょっとおもしろくないかも。
フルダーナスって、私に求婚する前は少なからず女性遊びとかもしていたみたいだし。きっとデートも慣れているはず……。
「どういったのって……フルダーナスに可愛い恰好してほしいって言われたから、そういう恰好はしようとは思っているけれど。でも私にそういう可愛らしい恰好似合うかしら」
可愛い恰好をするって約束したから、そういった服装をするつもりだけど……。でもなんというか、そう言うデート風の服装なんて普段は着ないから似合うの? と思ってしまった。
「似合うに決まっているわ。だってヴィオは元から可愛いのだもの」
「私もそう思うわ。可愛らしい恰好をしたら、フルダーナスも喜ぶわよ」
二人とも自信満々にそう言うから、おそらく大丈夫なんだろうなとは思うけれど……。
でもフルダーナスが望むような恰好を出来なかったらそれはそれで悔しい。だから精一杯恰好も気をつけようってそう思っているの。
そうして私は可愛らしいデート服を、オーロ達と一緒に選んだ。
私はずっと、デートまでの間しばらくドキドキしていた。だって、どんな感じになるのか、凄く緊張してならないのだもの。




