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文通友達が大変そうなので、私、動きます!  作者: 池中織奈


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 今回、私がパーティーに参加することは周りに周知されている。というより、エネア義姉様たちが広めていた。私がパーティーに参加することをそれはもう喜んでくださっていた。




 これまでずっと王宮に引きこもっていて、表に立つことなどがほとんどなかったのが私である。私と直接話したことのない貴族もそれはもう多い。

 王宮勤めの人達は私と挨拶をしたことはあるし、王族達の住まいで働いている人達は私を認識している。とはいえ、それ以外の人達は私のことをそこまで知っているわけじゃない。



「ヴィオ、とても似合っているわ。眼鏡をはずしているとまた印象も変わるわね」



 パーティーの準備のために侍女達にドレスの着付けや髪型を整えてもらっている。




 オーロは何処か落ち着かない様子である。彼女は若くして結婚して、その結婚生活期間中にパーティーなどに出ることは一度も出来なかったと聞く。だからこそ、こうしてパーティーに参加することに色んなことを考えてしまっているのかも。

 私とオーロは色違いのドレスを身に着けているの。私は水色で、オーロは赤色のもの。

 そこに魔法を加えて、美しい花の模様を描いている。オーロはお花も大好きなんだって。




 オーロは実家に居た頃は、屋敷の庭園の世話も自分でしていたみたい。男爵家はそこまでお金の余裕がなかったかららしいけれどね。

 下位貴族だと、貴族とは名ばかりで暮らしていくことが難しい場合もあるようだった。国としては、不測の事態があった際の補助制度などは確立している。とはいえ、その制度自体を知らない貴族家もそれなりにいるらしい。




 お父様もお母様も国民達が暮らしやすいものにしようと一生懸命だ。心を尽くしていることを知っている。

 ……ただ幾ら両親がこの国のためにと頑張っていたとしても、全ての国民が不満なく暮らすなんてまず無理なのでこれだけ王族が国民のために行動を起こしていても不満を抱く人っているもの!




 信じられないような思考で、私達王族を害そうとする人だっているからパーティーの際は気をつけないといけないのよね。




 特に私は未婚の王族であり、大々的に公表しているわけではないけれども魅了の力を持つことは知る人ぞ知ることである。

 私は……自分の魅了の力を、意図的に使おうとは全くしないけれど制御をしなければどうなるのかを考えると恐ろしくはなる。

 もし私が良からぬ人の手に落ちて、望まない行動を強制されるなんてことになったら大惨事である。





 それにしても眼鏡外して、化粧を施している私はとても可愛い。

 オーロもとても綺麗で、こんなに素敵ならば色んな人に話しかけられるのではないかしらってそう思う。



「オーロも綺麗だから、参列者たちの目が釘付けになるわね。オーロは……もし良い人が居たら恋人になりたいとか思っている?」

「え、いや、流石にまだ考えていないわ。それに前回の結婚がその……上手く行かなかったでしょう。結婚するまではそれはもう素晴らしい人だったの。私は結婚生活が成功することを一切疑っていなかったわ。それなのに……あんな日々を過ごしてしまったから、誰かとそう言う関係にあるのは怖さの方が大きいわ」




 そう言って寂し気に笑うオーロを見ると、抱きしめたい気持ちにもなった。流石にドレスが乱れるからやらかったけれど……。



 オーロの元夫の伯爵のろくでもなしなところって、結婚までは良い夫になるだろうという皮を被っていたことよね。今回参加するパーティーには、オーロの元夫と新しい妻は参加しない予定だけど……。

 おそらく彼らの噂を知る者達は参加はする。そう言う人たちは何を言ってくるのかしら?

 いずれオーロを手放したことを後悔するぐらいにはやり返したいわよね。




「そうなのね。ねぇ、オーロ。もし好きな方が出来たら私に教えてね?」



 オーロが誰かと親しくなりたいだとか、結婚をしたいとか、そう言う気持ちがもし今後芽生えたのならば私はオーロが幸せになれるように全力で手助けしたい。

 オーロが好きになった相手が、元夫のように外面が良いだけの人間ではないかも調べないといけないわね。ただあまりにも余計な行動をしすぎると、彼女に嫌われてしまうかもしれないからそのあたりはきちんと相談した上でやらないといけないわ。




「ええ。もちろんよ。ヴィオは……そう言う相手は居ないの?」

「うん。いないよ。私は今の所、そう言う相手は居ないわ。もしそう言う相手が出来たら私も言うわ」



 魅了の力があるからこそ、私はこの先誰かに純粋に恋をするかというと分からない。

 でももし、好きな人が出来たらオーロには相談するだろうな。




「今日は私にもオーロにも沢山の人達が話しかけてくると思うの。オーロを虐めるような人は、私が撃退するからね?」

「大丈夫よ。しっかり元夫の広めていることは偽りだということをはっきり告げようと思うわ。これまで弁解をする機会もなかったから……」

「ええ。それがいいわ。私もオーロが素敵な女性だって皆に自慢するわ」



 それにしてもオーロは社交界にも出してもらえずに、噂を否定する場所も与えられていなかったのって本当に悪質だわ。



 ただオーロの元夫と、その幼なじみが広めることだけが真実だと思われているなんてひどい話だもの。


 しっかりパーティーでそれは違うと、否定しないと。


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