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文通友達が大変そうなので、私、動きます!  作者: 池中織奈


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 そう、私の視線って魅了の力が乗りやすいらしい。長時間、誰かを見つめることも避けるべきことだと言われてきた。



 幾ら制御をしていたとしても、その視線にあてられてよからぬ気持ちを刺激されてしまったりすることもあるから。

 それに魅了のことなどを抜きにしても、私は両親に似て整った顔立ちをしている。周りから可愛いって言われることも多いので、自身の見目が良いことは自覚していた。

 だからこそ眼鏡をかけるのは、少しだけ地味を装うのにも適している。少しだけ周りから注目を浴びにくくするような効果も持ち合わせているのだ。




「あ、でもパーティーに出る際は眼鏡は外すつもり。その方が目立つし、私がオーロの味方だって大々的に宣伝しなければならないんだもの」



 私の容姿は目を引くらしいので、その方がいいだろうと判断している。それに折角パーティーに出るのならば、そのあたりは徹底していた方がいいはずだから。




「ありがとう。ヴィオが私の味方をしてくれるというだけで嬉しくて仕方がないわ。不思議なことに何だって出来るような気持ちになる」

「それはお互い様かも? 私もオーロとこうして話していると、何でも挑戦できると思うから。オーロが傍に居てくれることが凄く嬉しくて、色んなことのやる気が出るの」



 オーロと直接会ってから、今までよりもより一層なんでも頑張りたいなとそんな気持ちになっている。




「それならよかった」

「と、話はこの位にしてそろそろエネア義姉様のところに行きましょう!」

「お、王太子妃様に会うのは緊張するわ……。私、大丈夫かしら?」

「問題ないわ。ヴィオは私の友人だからといって、それに驕って無礼な真似などはしないでしょう?」

「え、そんなことをするはずないわ。……そんな方、居るの?」

「居なくはないわ。ほら、私は周りに凄く可愛がられている末っ子王女だから、私と仲が良いのならば同じように甘えてもいいみたいに勘違いする子とかね」




 昔、お父様の紹介で会った子がそんな感じだった。私は兄弟達やその伴侶の方々にそれはもう可愛がられている。

 でもそれって妹である特権でしかない。私だから優しくされているのに、それが分からない人っていなくはない。




 王族って立場は人への接し方を考えなければならない。



 侍女達に対してもそう。場合によっては王族に気に入られていると勘違いして、好き勝手行動をする者も居なくはない。そういう侍女は発覚次第、処罰がされる。というか基本的に王族に仕える侍女は質が良いはずなのだけど……どうしてもそういう問題のある存在を雇ってしまうことはなくはない。

 そもそも王族や貴族の子供には、近づいてほしくないような人種が近づいてくることってあり得るのだ。王族に近づいて甘い蜜を吸おうとする人はそれはもう多い。




 私はそう言う人たちと関わるのが面倒だと思っているのもあって、社交界には出ようとしていなかった。

 家族から結婚相手を自由に選んでいいと言われているのは魅了の力が原因でもあるけれどね。




 下手に私の魅了の力がききやすい相手と結婚でもしようものならば、大事件に繋がったりするかもしれない。私は自分の力を制御出来るようになってはいるけれど、気を抜いた時などは漏れ出すことは当然ある。

 夫婦生活を営むにあたって、気を抜く瞬間なんてきっと幾らでもある。その時に私の力のせいで好きになった相手が正気を失うなんてのは避けたい。……それになんというか、結局魅了の力が生じて私を好きになったのか、それを抜きにして私を好きになってくれたのか分からないもの。




 幼い頃は特に……家族の愛情も私が無意識に魅了してしまっているからなんじゃないかとか、そういう悩みもあった。

 今はそんなことは考えていないし、魅了の力も含めて私だって思っているけれど、子供の頃はそういうことで沢山悩んでいたのよね。





 ただ私が恋愛をしたりするのって、結構難しいって知っている。余程……魅了の力を踏まえた上で、この人と生きたいと思える男性と出会えたら別だろうけれど……今の所、そんな相手とは出会えていない。

 王族の姫であること、そして魅了の力を持ち合わせていること。

 その二つのことが重なって、私は人と関わることが大分難しかったりするのだ。




「やっぱり王族って大変なのね……。今の私は、あなたに何かあった時に話を聞くだけしか出来ないかもしれないけれど、力になるから言ってね?」

「ふふっ、ありがとう。嫌なことがあったらオーロに相談するわ」




 文通を通して仲良くなったオーロは、王族という身分や私の魅了の力などの関係なしに私のお友達になってくれた。

 ――私が誰か知らないのに、愛称だけしか伝えてなかったのに私を沢山文を交わしてくれた。

 そんなオーロだから、私にとってやっぱり特別なお友達なんだなと思った。





 そうこう話している間に、エネア義姉様の居る宮へとたどり着いた。エネア義姉様一家は、次期国王夫妻として社交界も凄く頑張っているらしい。私は実際に参加していないけれど、そう言う話を沢山聞く。

 私にとって自慢の兄夫婦だ。一番上のお兄様が王位を継いだ後は、エネア義姉様が王妃になるのよね。

 その時が今から楽しみだったりするの。


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