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何もない・・

卯・辰の章、更新いたしました。

 巨大な青龍となったニーラー(青)は、メリーナと後方の街に向かって巨大な極寒のコキュートスブレスを吐いてくる。

「いけない!パイローダス!」

対してメリーナは街を守るべく、超高熱の焔を全身にまといタイムアクセルを併用すると、ニーラー(青)に向かってブレスを相殺する為に正面から突っ込んでいく。

互いの温度差から激しい水蒸気爆発と衝撃波を辺りにまきおこしながら、超高熱の焔につつまれたメリーナは、レイピアでの両手突きで青龍の口の中に飛び込み首筋を突き破る。

「グッ!」

声も出せずにニーラー(青)は、絶命していった。

反対側に着地したメリーナは、役割を終えたマコの二つのレイピアがゆっくりと消滅していくのを悲しそうにじっと見つめていた。


一方、巨大な白銀龍へと獣化していったラジャット(銀)は、エスターテとの戦いの中、倒れゆくニーラー(青)の姿を目で追ってしまっていた。この隙をエスターテが見逃すはずもなく、第二の奥義を発動させていた。

「聖真金剛破!」

隙を見せた白銀龍の横っ腹に押し込む様に放った下突きは、その一点からラジャット(銀)の全身へと聖をおびた衝撃が波のように伝わり、臓器を破壊していく。

「貴様!」

鮮血を吐きながらラジャット(銀)は、その巨体な身体が崩れ落ちるように膝をついていく。

「・・このままで・・終わってたまるか!」

獣化をときながら全ての魔力を長い棒状の武器ムサラに集中させる。

「ライトニング・オーバーチャージ」

棒のような一瞬の巨大プラズマ光、超高層雷放電により、ムサラの周囲その全てが爆散していった。


「エスちゃん!」

学園の正門が有った場所に出来た、巨大な穴に向かってあわててメリーナは駆け出す。

「何もない・・」

学園の正面玄関まで広範囲その全てが吹き飛ばされていた。

「エスちゃんもマコちゃんも誰もいない・・」

呆然と立ちすくんでいると、玄関の奥の横にあった瓦礫がほんの僅か動いていた。メリーナが駆け寄ると瓦礫の下敷きになったカイラの姿が見えた。

「おばちゃん!大丈夫ですか?」

メリーナが駆け寄ると血だらけのカイラの目が開いた。

「エクストラ・ヒール!」

メリーナが慌てて回復魔法をかけると、カイラの更に下からも回復魔法の反応がおきる。

「やれやれ、死ぬかと思ったよ。ルームメイトは無事だと思うよ」

カイラは、よろよろと立ち上がりながらそう言うと、その下に失神しているエスターテの姿が見えた。

「大技を使った直後に失神していたんだよ。あわてて連れ出してやったんだが、吹き飛ばされてしまったよ」

「ありがとう♡おばちゃん」

メリーナはカイラに抱きつくと、カイラは再び腰をつき苦笑いする。

「・・安静にさせておくれ、わたしも一杯一杯なんだよ」

「ごめんなさい。エスちゃんを頼みます。わたしは学長室の様子を見てきます」


そう言うと、メリーナは学長室に向かって走り去っていった。



お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。


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