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学園を守ってみせます!

卯・辰の章、更新いたしました。

 大講義室の卒業式会場に全ての在校生が集まると、文化委員による音楽と共に正面玄関扉から卒業生代表のリヴィア・テンプルを先頭に卒業生達が二列になって入場し席に着くと卒業式が始まった。


「本年度は、半年早い卒業式となりましたが、アルカディア学園卒業刻印授与式を挙行するにあたり、ご臨席いただきました、ご来賓の皆様に厚く御礼申し上げます。そして、卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。これより一人ひとりに手渡した卒業刻印は、皆さんの長年の努力と成長の証です。大きくたくましく成長しました。困難な壁にぶつかった時も、友と励まし合い、乗り越えてきたその経験は、皆さんの大きな財産です。これより、それぞれの新しい道を歩み始めます。自分を信じて、一歩一歩、夢に向かって力強く羽ばたいていってください。結びに、卒業生のこれからの人生が光に満ちた素晴らしいものであることを祈念し、式辞といたします」

ポーラ学長の式辞の後、卒業生達が壇上に名前を呼ばれながら一人一人、学長より卒業刻印を授与されていった。そして最後に卒業生代表のリヴィア・テンプルが呼ばれ壇上に上がり、刻印を授与されると学長と演台席を交代し卒業生代表挨拶を述べる。

「このアルカディア学園での旅の集大成を迎えるにあたり、本日皆様の前でお話しできることを深く光栄に思います。私たちはあらゆる環境から集まった個人でしたが、魔法の座学やそれに伴う訓練という試練を通じて、一つの壊れることのない魔法戦士となりました。教員、職員の皆様、私たちの限界を押し広げ、一人前の魔法戦士へと育ててくださり、ありがとうございました。私たちは準備ができています。名誉を持って率い、邪悪なる秘密結社たちとの戦いに終止符を打つために、本日只今より学園を離れ戦いに従事することを誓います」

最後にリヴィアは、会場の来賓席を睨みつけ頭の魔具のカチューシャを空高く放り投げる。同時に卒業生達は、魔具のネクタイやカチューシャを一斉に空中に投げると、そのまま立ち上がり駆け足で大講義室の卒業式会場を去っていく。


そして、リヴィアだけはゆっくりと来賓席の前に歩んでいくとタクシャカ・ラール、ヴァースキ・ニーラー、シェーシャ・ラジャットに向かって宣言する。

「学園を離れた我々は、必ず貴方たちから学園を守ってみせます!」

そう言いきると、正面玄関扉へと歩んでいた。

「面白い、私たちもこんな面倒な仕事より戦いの方が性分に合っているよ」

赤髪の龍人、タクシャカ・ラールが声を上げ変化しようとするのを青髪の龍人、ヴァースキ・ニーラーが静かに往なす。

「ハイラ・カーラ様の命に背くつもりですか?」

「もう卒業したんだから学園とは関係ないだろう?」

銀髪の龍人、シェーシャ・ラジャットが冷静に口を開く。

「それが、あの小娘の狙いだね。直接の戦闘をして学園の乗っ取りを妨害しようと、ゲリラ戦に誘っている。我々に対して、いい度胸しているよ」

「散り散りになる前に踏みつぶせば良いだろうに」

タクシャカ・ラールが不満顔を向けると、ヴァースキ・ニーラーが含み笑いしながら答える。

「あたしたちは、公的立場で訪れているのですから。つまり、この街を離れたら、何をしても良ろしいんですよ」

「公的立場を離れたら、あいつらに何をしても良いという訳か・・」


タクシャカ・ラールは席に座りなおすと、正面玄関扉をいつまでも睨み続けていた。



お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。


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