みなさ~ん♡怖くなんかないですよ
卯・辰の章、更新いたしました。
ざわつく大講義室、再びハイラ・カーラの今度は魔力威圧を込めた声が発せられる。
「お静かに、既に実力者の方々は自らの置かれている状況を認識して静かになさっていますよ!」
立ち会い演説会会場が一瞬で静まり返っていた。
「この学園の出資者の過半数以上の賛同を得て理事会を新設、その初代理事長にわたくしが選出されることとなりました。つまりこの学園の経営権を握らさせて頂く運びとなったという事です」
「経営権?」
再びセージが声を出す。
「この状態で声が出せるのですか?なかなか良い人材の様ですね。では、質問に答える事にしましょう。この学園は様々な街やギルドによって運営されています。その運営を理事会に一元化する事に賛成してもらったのです。これより理事会は雇用主として貴方達の教諭の雇用権や学園の生徒たちの学びの方向性に対して意見を行使できるようになったのですよ」
「学園を乗っ取ったというのですか?」
セージが問い直す。
「そうなりますね。無論あなた達は学園に雇用されているのですから、同意できないのであれば退職する事も可能です。貴方の様な有能な教諭は是非残って頂きたいのですが?好待遇を約束しますわよ」
ここで、ポーラ学長が声を出す。
「こんな手法で侵略をしてくるとはね。現、学園の総意として理事会など認めないよ」
ハイラ・カーラは笑いながら答える。
「貴方は学園の総意だと発言できる立場ですか?学長としての立場でしかないのでは?」
「経営権?理事会?そんなもので、この学園が支配できるはずがない!」
ハイラの物言いをポーラ学長は理解しかねていた。
ハイラの背後の演説の壇上席でメリーナだけは、おぼろげながらも理解していた。「敵対的買収」これは、私達の居た世界の概念でこのゲームの世界の概念ではない事を・・。
「あなた、転生者なの?」
メリーナの叫びに、ハイラは後ろを振り向き睨みながら答える。
「メリーナ・フレヴァリ!転生者?などと・・やはり、貴方はマコやわたくしと同様の存在の様ですね。貴方は今だにゲームの世界に転生したと思い込んでいるのですか?」
ハイラの言葉にメリーナは頭が混乱し言葉を返せなくなってしまっていた。
「理事会はわたくし達、龍神族のラール(赤)、ニーラー(青)、ラジャット(銀)で構成されています。それぞれが、自治体、ギルド、商人ギルドの議決権を有しています。後ほどポーラ・プティ学長には正式の「魔導契約書」を手渡しましょう」
再びハイラは正面を向きポーラ学長に向かって言葉をかけた。そして、学生達に向かって語りかける。
「では、わたくしが生徒会長に推薦するマコに今後の学園運営について語ってもらいましょう」
ハイラの後ろに控えていたマコが、ハイラに深々と一礼しながら壇上に立つと声を上げる。
「みなさ~ん♡怖くなんかないですよ。新しく楽しいアルカディア学園を創っていきましょう!」
お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
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