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あぁああああああー!

丑・寅の章、更新いたしました。

 アンテラは、エスターテの蹴りを紙一重で避けきったが、その神聖魔法の効果により隠密魔法の一部がそぎ落とされてしまう。

「生理現象中に触れてくるなんてもう!スロウ!」

相手の位置が認識できたメリーナは、時魔法をアンテラに放つ。

(時魔法など、私にはきかんぞ!)

たしかにスロウで遅くなっているはずのアンテラが高速移動で、メリーナが声をだした方向に向かって雷撃を纏い伸ばした爪で切りかかる。

「これで、遅くなっているの?」

メリーナは、とっさに白銀のブレスレットを黒いブレードを持つレイピアへに変化させ受け止めるが、しかし・・。

「あぁああああああー!」

強い電撃がメリーナの身体まで伝わってしまい、悲痛な叫び声を上げる。

「メリー!」

再びエスターテがその姿を認識できたアンテラに向かって迷うことなく奥義「聖幻闘舞」を放つ。


その聖気で囲まれたエスターテの幻影と共に超高速の連続蹴りによって、アンテラの俊敏に蹴りを躱そうとする。しかし、その動きをもってしても最後の凄まじい拳の一撃の直撃を躱し事はかなわなかった。

「畜生!スロウの影響さえなければ!」

その深刻なダメージに敗北を悟ったアンテラは、アサシンとして最後の行動に出る。

「メリーナ!貴様だけは!」

そう叫ぶと、電撃の影響が残っているメリーナに向かって最後の力を振り絞って跳躍する。

「ライフ・イグニッション!」


その言葉を最後に。巨大な山脈の南端の山で、その山の姿をも変える程の超巨大な爆発の轟音が深夜のアルカディアの街に響き渡っていた。



「なんて衝撃波!」

メーキラは深夜においても魔牛達との戦場の上空で監視活動を続けていた。

「メーキラ、何が起きたか解かるか?」

シンダラが雲に乗ってすぐさま上昇してきた。

「巨大な山脈の南端の山で巨大な爆発が起きました」

「やはり、寅が何かをしかけたか」

その時、ポーラ学長から強力な魔法通信が入る。

(救援に、メリーナとエスターテの救援に向かっておくれ!)

「あそこに、メリーナがいるのか!」

シンダラが思わず声に出して叫ぶと、メーキラが顔を青くしながら告げる。

「今の魔法通信は無指向性の緊急事態用通信です。あそこで戦いが有ったんですよ!」

「寅め!わたしが救援に向かう。みんなには作戦を一時停止する様に連絡を頼む」

シンダラは間髪入れずそう言い残して、北へと猛スピードで飛び去って行った。


丑の十二魔将ショウトラ・パテルも巨大な山脈の南端の山で巨大な爆発と、寅の十二魔将アンテラ・ダンタヴァルマの命の波動がついえた事も同期し悟っていた。

「アサシンである、奴の最後の切り札を使用したのか?」


ショウトラ・パテルは、今回の作戦の頓挫を自覚しながら、今後の身の処し方についても考え込んでいた。



お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。


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