アルカディアの街から脱走する事にします♡
丑・寅の章、更新いたしました。
「メリー、これが厳しい現実なのです。明日より我々は学園を離れ魔牛軍団を個別撃破に参ります。その動きを寅が観察していたなら、おそらくその夜から行動を起こすでしょう」
席を立ち上り悲痛な叫びを上げているメリーナをなだめる様にサンテラが立ち上がり口を開く。
「奴は闇夜に忍び目的を達成する夜の暗殺者なんです」
アニラも続けて立ち上がり言葉を続ける。
「我々も昼夜を問わず急ぎ丑の十二魔将とその軍団と相対しますが、奴らの目的が陽動ならば時間を稼ぐためにあらゆる手段を講じてきましょう。どうかご無事で。学園を守り抜いて下さい」
メキーラも立ち上がると決意を述べる。そして最後に立ち上ったシンダラがポーラ学長に向かって口を開く。
「この場に居ないバサラと犬人猿人達は引き続き万が一に備えて街の警護に残ってもらいます。元十二魔将として、僅かな期間でしたが今までにない実に満ち足りた生活を送らさせてもらいました。その恩、ここで僅かでしょうが返させて下さい」
そう言うと、全員は退席し大講義室を出ていこうとしていた。・・その時、カイラが席を立ちながら声を上げる。
「明日の早朝、学生食堂にお寄り!また弁当を用意しておくからね」
その言葉を背に全員が嬉しそうに少し涙ぐみながら大講義室を退席していった。
「さて、今後の方針が固まったな。これで敵の狙いはメリーナに集中するとみて良いね。これより学園内での移動は必ず複数人で行う様に、特に夜の学生寮は教員、職員で寝ずの番を行う。そして、メリーナお前は分かりやすいように集団に囲まれて移動するようにして、そして夜は私の部屋で就寝する様に。わたしの部屋で迎え撃つよ!」
ポーラ学長の言葉にメリーナは心配そうに言葉を返す。
「わたしだけを狙ってくれるでしょうか?」
「そう動いてくれるとありがたいが、お前一人をおびき出そうとするだろうね」
「私一人で街を離れたら駄目ですか?巻き添えがでるなんて絶対嫌です!」
メリーナは必死に学長に懇願する。
「それじゃあ、相手が逆に警戒するよ」
「でも、でも・・」
メリーナは目に涙を見せながら首を振り、やがて正面を向くと声をあげる。
「わたし、アルカディアの街から脱走する事にします♡」
そう笑顔で宣言すると、メリーナは大講義室から駆け足で退室してしまった。
「全くあの子は・・」
ポーラ学長が溜息をついていると、血相を変えてエスターテが立ちあがり手を上げる。
「わたしも脱走します。お許しください!」
そう言うと、メリーナを追いかける様にエスターテも駆け足で退席してしまった。
「えーっ、もう!・・いいかい他の者の退席は絶対許さないよ!そこ、立ち上がらない!」
生徒会役員席で立ち上がろうとする面々をポーラ学長は強い口調で一蹴していた。
お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
もしよろしければ小説家になろうでの、評価、ブックマーク・フォロー、感想などを頂けますと幸いです。




