一緒に頑張ってから新学期を迎えようね♡
丑・寅の章、更新いたしました。
「昨晩は楽しい宴だった。これより、部隊は解散する。里に戻り昔の生活を続けてくれ」
翌朝、温泉の入口でバサラは、犬人達に部隊の解散を宣言した。
「あのう、よろしいですか?」
犬人の一人が手を上げる。
「なんだい?」
バサラは少し戸惑った表情で答えた。
「里がもう無い者や、私の様に最初から一人だった者はどうすれば良いのでしょう?」
その言葉にバサラはハッとした表情で皆を見渡すと同様の境遇の者が挙手をしていた。
「たしかに、それぞれ境遇が違うからな・・」
バサラがそう言うとメリーナが声を掛ける。
「大丈夫よ、わたしが魔法学園都市で暮らせないか学長に頼んでみる。一緒にアルカディアに向いましょうね♡」
その声に犬人達から一斉に安堵の声が上がった。こうして、犬人族の一部の者と猿人達を含めてアルカディア学園都市へと一行は向かう事となった。
「ただいま~♡」
メリーナたちが学園都市に帰還すると正城門前にはポーラ学長と市政統括責任者のヴィクターが出迎えてくれていた。
「おかえり、ご苦労だったね」
ポーラが笑顔で声を掛けると、隣りのヴィクターは少し引きつった表情で一同を見渡していた。
「セゴクメドウ開放、ありがとうございました。話の詳細はポーラ学長より聞いておりますが、とんでもない戦力での帰還になりましたな」
ヴィクターの驚きは、当然と言えば当然の事だった。これから、この魔法都市を侵略すると言われてもおかしくない程の戦力となっての帰還だったのだから。
「そう、緊張するんじゃないよヴィクター。私が、魔法学園が責任をもって身柄を預かる。みな良い働き手になってくれるよ」
ポーラは、ヴィクターにそう言いながらメリーナとエスターテに目を向け話しかける。
「もう新学期は目の前だ、生徒会のみんなと一緒に入学式の準備が待っているよ。他のみんなは、サンテラが壊して立て直した大講義室の仕上げに取り掛かってもらうよ」
ポーラそう言いながら、サンテラにウインクをしながら笑みを浮かべ、身をひるがえすと学園へと向かって歩き出した。
「サンテラ、お前派手にやらかしていたのか?」
シンダラが小声でサンテラにささやく。
「ええ、少し・・」
バツが悪そうに返事をすると、バサラが声を掛ける。
「つまり、いきなり仕事が待っていると・・」
「人出が多くて良かったよね、サンテラ」
アニラが茶化す様に告げる。
「鳥人族たちにも声を掛けた方が良いのでしょうか?」
メキーラが真顔で問いかける。
「いやそこまで人手は、いらないかな~とは思っているけど・・」
頭を掻きながらサンテラは黒馬の横を共に歩いているメリーナとエスターテに、助けてくれと目配せをすると。そんなサンテラを励ます様にメリーナは明るく声を出す。
「さあ♡みんなで、一緒に頑張ってから新学期を迎えようね♡」
いよいよ、アルカディア魔法学園の新学期が始まろうとしていた。
お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
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