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私の部屋にも招待するね♡

亥・子の章、更新いたしました。

 「このまま鼠を捜しますか?」

馬上のメリーナにサンテラは今後の方針を尋ねる。

「うん~。あの人、ビカラさんは本当にこの街にいるのかな?」

メリーナの問いかけにサンテラは絶句する。

「あの鼠、この街に居ないかもしれないのですか!」

もう一度メリーナは考え込むと、振り返ってメーキラに声をかける。

「メーちゃん、ビカラさんと直接連絡をとった事が有る?」

「え、それは何度かは有りますけど。なるべく空中から会話をしてました」

「いつも、あの仮面の様な笑顔だった?」

「ええ、いつもあんな感じでした」

「多分、みんなに本当の姿を見せていないと思うの?誰かあの仮面の様な笑顔以外のビカラさんに会ったことある人いない?」

メリーナの問いかけに元十二魔将達は驚きながら考え込んでいた。


「なぜ、そう思えるのですか?」

シンダラが問いかけるとメリーナは答える。

「それは、情報調査用魔法で情報を窃取した時に「基礎能力値(群体値)98、最大能力値(群体値)686」って読み取れたの。群体値なんて初めて見たから、もしかしたら群体値の表示のないビカラさんが居るのかなって考えたの」

「群体値ですか?なるほど、私達の知る鼠は鼠ではなかったって事なのですね」

シンダラが再び考え込んでいるとメリーナがみんなに告げる。

「このまま街に留まっているのも危ないから、一旦街を離れて私の家に行って作戦を立て直しませんか?」

みなもその提案に賛同し、メリーナ達は再び実家に戻る事になった。



「ここがメリーの実家なのね」

実家の山小屋の石門を通りながら、少し落ち込んでいたエスターテがやっと明るい笑顔を見せていた。

「エスちゃん、後で私の部屋にも招待するね♡ さあみんなで、お弁当を食べよ~ぉ」

一階の広間で用意した弁当を食べながら作戦会議が始まった。

「あれが鼠だとずっと信じ込んでたわ」

アニラがまず最初に声を出すと、隣りのバサラもうなずきながら応じる。

「わたしもあんな奴だと思い込んでた」

「わたしたちは誰も本当の鼠を知らなかったんだな」

サンテラがしみじみと答える。

「さて、街に本当にいるかもわからない鼠をどうやって探すかだが」


シンダラが皆に問いかけていると、エスターテが隣の、メリーナに話しかける。

「ねえ、あの大魔法、街の人全員にかけるには何日位かかりそう?」

「うん~、ニ、三日あればできると思うけど。今のままじゃあ、また感染しちゃうよ」

「あ、そうかまたかかっちゃうかもしれないんだ」

「そう。そこが問題なんだよね」

「先に感染源をやっつけるしかないのか・・」

「街中の人に、情報調査用魔法をかけ続けるしかないのかな~」

メリーナが溜息をついていた。

「それしか今のところありませんな。わたしと空から情報調査用魔法をかけ回りますか?」

シンダラの提案にバサラが反論する。

「だめだよ、建物に隠れてたら見つけようがない。せめて匂いで嗅ぎ分けられたらなぁ~」

「駄目なのか?」

「鼠の匂いの違いを知らないから無理です」

二人がそんな会話をしていると、表にいるサンテラの黒馬が騒ぎ出す。

「誰かが近づいて来ています!」

サンテラが叫び、みなが緊張に包まれる中、メリーナが玄関戸へ走り出す。


「大じいちゃん♡」

メリーナはそう叫びながら外へと飛び出して行った。




お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。


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