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第12話 解放

 獣が解放されたらどうなるか? 目に入る全てに襲いかかるだろう。そうして、地球上で最も凶悪な獣は人間である。空手をやっていなくたって、全員がデンジャラスライオンなのである。

 今、正に、ポンプ小屋(エクスタシーハット)にて、獣が解き放たれようとしていた。残る拘束は一か所、左手首だけだ。

 足の甲だけじゃない、手の平に伝わる僅かな刺激でさえ、花井の感度はデンジャラスライオン、キャオラァッッキャオラァッッと善がり狂う。正しく、獣。しかし浜辺、解放に一切の躊躇なし。16歳、まだ擦れていないのだ。人間を信じているのだ。花井くんは酷い事しない、と信じているのだ。この純粋こそが、若さの美徳である。

 前述の通り、既に花井の右手はフリーハンドである。残る左手首の拘束は、己で解くことが出来るのだ。しかし、解かない。浜辺におまかせ! である。アッコにおまかせ! が放送終了した時代に、女性に全てを委ねるスタイルである。

 ここで、女性読者および女性の心を持つ読者に質問したい。幼稚園バスのお迎えが迫るなか、パジャマのまま一向に着替えない息子を、あなたならどうしますか? はい、ありがとうございます。あなたのお答えは、着替えさせてあげる、ですね・・・・・・残念! 残念侍! あなたのその選択は、ミスチョイスです! 教育上の観点から、決して、着替えさせてあげてはいけない! 自分でやらせなくてはいけない!

 近代日本における教育の祖、反助紙軟DEATH(はんすけ かみなんです 1791年~1891年)はこの様に説いた。「自分でやらせろ! 100万年かかっても!」とこの様に説いた。しかし、現代日本において、その教えは露と消えている。それというのも、全部やってあげてしまうからだ、母性が! 着替えさせてあげてしまう、歯磨きまでしてあげてしまう、靴まで履かせてあげてしまう、全部やってあげてしまう! 初速からマッハ超えの現代社会にあっては、全部やってあげてしまうのも無理はないが、限度がある! だって、その子の靴、ハンズフリーだよ! 心身に不調がないのであれば、それくらいは自分で履かせて! だけど、やってあげてしまうんだね。それが母性なんだね(筆者は決して女性を否定しているわけではありません。男性だって、全部やってあげてしまいます。しかも、男性の場合は母性という尊い性質からではなく、面倒くさいから、という一点で全部やってあげてしまうのです。男性のほうが女性よりもタチが悪いのです・・・・・・ちくしょう! フェミニストを恐れるあまりに無益な予防線を張っちまった! なんて時代だ!)。

 幼稚園児までなら、全部やってあげるのも許容範囲だ、やむを得ない。けれど母性ってやつは、息子が小学生になろうが中学生になろうが高校生になろうが、全部やってあげてしまうんだなぁ。毎日毎日、相撲部屋みたいな食事量を用意してあげて、ガビガビのパンツを洗ってあげて、部屋の掃除までしてあげて。そうして、息子のベッドの下に変な本を見つけて、そいつを資源回収車に向かってシュート、超エキサイティング! で息子の心を壊していくんだなぁ。その結果が、現代社会です。成人男性の9割が逆コナンという地獄絵図です。しょうがないね!

 兎にも角にも、やってあげてしまうのが母性。もちろん、浜辺も母性を有している。必然、左手首の拘束も解いてあげてしまう。しょうがないね!

 そうして、花井は解き放たれた。

 パンツ一丁がそのままライオンハート、勇気があればなんでもできる! 第12話にして遂にガチの濡れ場解禁か!? そんなふうに考えいた時期が筆者にもありました。

 「浜辺さん。少しだけ時間をください」その声は、黒部川の流れよりも清んでいた。「服を着ます」

 そうだった。そうだったのだ。今、花井のキンタマの中身はスッカラカンなのだ。それすなわち、賢者。女を襲うわけがない。

 花井くんは酷い事しない、浜辺がそう思っていたのは、事実。それでいて、心の奥底では、間違いが起こることを望んでいた。セックスという名の既成事実・・・・・・初恋ゆえに、浜辺の追い詰められ具合半端ないって。あの女の、薫子の残像が花井に纏わりついて離れない。誰かに盗られるくらいなら、あなたと寝たっていいですよ。寝るも殺すも同じ、石川さゆり氏から続く女の情念。これだから女は恐ろしく、そして、美しい。

 「そのままでいいよ」漏れ出て、ハッとするも、情念の流れは止められなかった。「着ないでいいよ」

 平時であれば、花井は歓喜したことだろう。そうして、許された現状維持を脱して、パンツを脱ぎ捨てたことだろう。しかし、くどいようだが、賢者である。メラとホイミを使い分けるのが賢者ではないのだ。エロに負けない流されない、それが賢者なのである。

 「浜辺さん。僕は謝罪をするために、真剣に謝罪をするために、君をこの場所に招いたんだよ」紛うことなき賢者ヴォイス。「パンツ一丁では真剣もクソもないでしょ」

 どの口が言うの、あなた自らパンツ一丁で迎えたのに! そんな正論は、超重戦車マウスの装甲を上回る面の皮の厚さに気圧されて、喉の奥に沈んだ。難なく再当選を果たした汚職議員に対する有権者みたいに。

 花井の着衣一式は、小屋の隅に置かれた小机の上にあった。それは、一流旅館の浴衣がそうであるように、清潔の極みで畳まれていた。つまり、洋服の本畳みである。何を言っているのか分からねぇって? 俺も自分で何を言っているのか分からねぇ。

 何にしたって、清潔だ。その清潔を見つけて、浜辺の顔は綻んだ。

 結局のところ、女が男に求めるのは清潔感なのだ。この清潔感を誤解しているところに、男の悲劇はある。毎日クリーニングに出しているブリオーニのスーツをビシッと着こなして、「どうだい? 清潔だろ?」と全力でドヤって、さあベッドインだ! という段で、脱いだブリオーニのスーツをテレビに引っかけたら試合終了、女の恋は冷める。この事例から、『女は男が着ている服に清潔感を覚えるのではなく、男が脱いだ服に清潔感を覚える』ということが分かるだろう。要するに、3か月以上も洗っていないタンクトップを着ていたって、脱いだそれを丁寧に畳めば、それがそのまま清潔感なのだ。この狂ったルッキズム時代にあっても、女は男の所作をしっかりと見ているのだ。男は、それを肝に銘じなければならない。

 洋服の本畳みによって首の皮一枚つながった花井は、依然として恋愛の崖っぷちに立っていることなど気付きもしない賢者失格ムーブで、服を着始めた。鼻歌まじりだ。曲は、わんわんディスコフィーバー。

 靴下から穿くのは紳士の嗜みか・・・・・・覗けた足裏を、そこから連なるトランクスまでのセクシーラインを、そうしてまた足裏を、浜辺は見つめた。

 『スピナリオを鑑賞しているみたい・・・・・・』浜辺のハートに棘が刺さった。『男の子って、美しいんだ・・・・・・』

 恥じらいに勝る欲情で、浜辺は増々、花井の体に食い入った。

 靴下を穿いたら、次はインナーシャツだ。ブリーフよりも汚れのない純白を、身に纏うために躍動する背筋と肩甲骨。これは男が放つ最も強い色気である。

 スンドゥブチゲを食したかのように、浜辺の体は火照った。吐息の色が強まった。

 インナーシャツ、装着完了! ネクスト、Tシャツ! イエス! 装着完了! ラストミッション、ブレザー、カモン! イエス! 装着完了! 後は靴を履くだけだ!

 そうして、最強のコーディネートが爆誕した。上から、ブレザー、トランクス、ハイソックス、ローファー。クレイジーなセレブのクレイジーなコーディネーターよりクレイジーだ。

 「おまたせ、浜辺さん」男の真正面を浜辺に向けて、花井は微笑んだ。「服、着終わったよ」

 「花井くーん! まだだっ!」女子なのに、銀河万丈氏みたいな声が出た。「まだ終わっていないっ!」

 指摘されて、ズボンがまだ終わっていないことを花井は悟った。

 「わお! ごめんね、浜辺さん!」人並みに恥を覚える花井。「ズボン、すぐ穿いちゃうから!」

 そうして、人並みのコーディネートが爆誕した。

 人間らしい格好になって、すぐさま、花井は床に身を投げた。土下寝である。薄汚い床に、一切の躊躇なしである。

 「浜辺さん、ごめんなさい!」全力の叫びで、埃が舞った。「イアーセックス最高で最低でした! ごめんなさい!」

 また余計なことを言ってからに! 花井、また余計なことを言ってからに! イアーセックス最高、はいらないだろう! 最低でした、だけでいいだろう! 正直にも程があるからに!

 本畳みによる加点30点を無に帰す、イアーセックス最高による減点3000点。好感度はそのまま怒りのブレーキの利き具合、その真理は、リアルからかけ離れた恋愛シミュレーションゲームにさえ採用されている。好感度がプラス30であれば笑って許せることも、好感度がマイナス2970であれば絶対殺すマン、呼吸さえ許容しねぇ。これが分からぬ者に、恋愛を生きる道はなし。

 板目を縫う鞭が、存在感を増した。RPGなんかに出てくる、地面に突き刺さった伝説の剣みたいな存在感だ。

 選ばれし勇者のように、浜辺はごくごく自然な動作で、鞭を取った。

 「気持ちよかったの?」鞭よりも、しなる声だった。「耳に、息を吹きかけられて?」

 「最高でした!」正直にも程があるからに。「ごめんなさい!」

 浮気という過ちを犯した咎人にも、守るべき道理というものが二つある。一つ目、浮気の事実は認めること。「浮気なんかしてませんよ!」という嘘をついたらラスト、救いはない、Xの炎に抱かれて消えろ。そうして、一つ目よりも重要な二つ目、セックスはよくなかったと言い張ること。「俺、ずっとマグロでした」という嘘を貫き通したらリスタート、救いはある、Xの炎に抱かれて生きろ。

 花井は、イアーセックスを認めた。潔しである。しかし、マグロLieを怠った。人でなしである。自分の為にマグロLieがあるんじゃねぇ、パートナーの為にマグロLieがあるんだ!! 正直は時として、大罪なのである。

 鞭が、上がった。誰に浜辺を責められようか? マグロLieを放棄された以上、強打は当然の権利なのだから。

 見下ろす背中の、何と打ち易いことか。まるで空爆可能圏内にある軍艦だ、めちゃくちゃに出来る。障害は、なし。

 さあ、浜辺よ、鞭を振り下ろせ。怒りを物理エネルギーに変えて、ストレスデトックスだ・・・・・・鞭を振り下ろ、さない! 振り下ろさない、この局面に至ってさえ! 許しですか? 違う、そうじゃない。鞭で打つのは社会的リスクが・・・・・・それ、第11話でやったやつ!

 なんにしたって、鞭なんか打てるわけがねぇ。第11話の再現で、鞭は地に落ちた。

 「浜辺さん・・・・・・」土下寝キープで、言う。「鞭はまだですか?」

 打たなくてよかったね! 浜辺、打たなくてよかったね! マゾにとって罰はご褒美です。

 罰すor許す、そんな二択、そもそも存在しなかった。ご褒美orお預け、その二択だけが存在していたのだ。それならば、どっちに転んでもマゾの勝利。

 エクスタシーハットに足を踏み入れた時点で、浜辺は、罰する権利を有する者は、許されざる者の手の平の上だった。端から、ストレスをデトックスできるシチュエーションではなかったのだ。それならば、浜辺は一体全体なんのためにエクスタシーハットへダイレクトエントリーしたというのか? まさか、不条理? カフカ半端ないって、でお茶を濁す腹? てやんでぃ、べらぼうめぃ! こちとらプロの小説家志望でぃ! カフカ御大を逃げ口上に利用するかってんでぃ!

 愛と憎しみは表裏一体。攻撃力100の愛を裏切られたのであれば、攻撃力100の拳を返すのがスジ。それが終わらせたい関係であるならば、慰謝料という名の拳でケツの毛まで抜いてやれ、裏切られた者の当然の権利だ。しかし、それが終わらせたくない関係であるならば、拳を解け。そうして、対話しろ。自分が気持ちよく在れるポジションにたどり着くまで、徹底的に対話しろ。妥協はするな、自分が100パーセント気持ちよく在れるポジションだ。そいつが出来たなら、続けられるさ、ラブロマンス。

 30年以上の人生経験を積んだ女性でさえ、対話はおろか拳を解くことさえ困難だ、憎しみを晴らすことしか考えられない。しかし、そこは常日頃から自らを律している浜辺、16歳ながら感情のコントロールに長けている。故に、対話の構えだ。花井との恋愛関係を続けるため、最善手をうつことだけを考えている。

 『約束が欲しいの』浜辺は花井の背中にそっと手を置いた。『二度と他の女性と性的なことをしないって、約束が欲しいだけなの』

 その約束を取り付ける手段が、対話なのだ。拳では決してたどり着けない境地。しあわせは歩いてこない、だから対話をするんだね・・・・・・アメリカ人女性にこそ聞いてほしい言霊である。

 背中に感じる仄かな熱、そのタナゴコロがココロに届かないのであれば、手遅れだ、お前はもう人間じゃねぇ。そうして花井、持ちこたえた。キメラ化の崖っぷちで、持ちこたえた。ギリギリで人間です。

 立ち上がる、花井。女の子みたいな筋肉量だというのに、俯せからの直立を背筋のみで実現したウルトラC。この芸当、パフォーマンスではなく誠意。ご褒美もお預けも必要ない、という意思表明。

 『僕は大馬鹿者だった!』花井、魂の叫び。『この世で最も大切な浜辺さんを蔑ろにして、自己満足だけを求めていた! 許されればいいと、気持ちよくなれればいいと! 浜辺さんが僕を放置したんじゃない、僕が浜辺さんを放置していたんだ、最初から! そんな酷い話ってないよ! 浜辺さんの御心にそう、それこそが咎人の、僕の在るべき在り方! 気持ちよくなるべきは、僕ではなく、浜辺さんなのだから!』

 憎悪を越えたとき、女は男に寄りそえる。性欲を越えたとき、男は女に寄りそえる。猿人の時代から、すれ違い続けてきた男と女が、今、真の意味で交わる・・・・・・。

 「浜辺さん」

 愛する女の姓を呼び、そっと手を差し出す。まるで映画だ。

 「花井くん」

 愛する男の姓を呼び、差し出された手をそっと取る。まるで映画だ。

 真っすぐな眼差しを向け合えば、必然、ごっつんこ、視線のごっつんこ。

 同時に浮かべた照れ笑いの、余りに汚れなく、えくぼさえ透明だった。

 「ごめんね、浜辺さん。僕はもう、君からの罰を求めないよ」

 『思いが通じた!』気絶してしまいそうになる程の、強すぎる喜び。『そうなの、花井くん! 私、あなたを罰したい訳じゃないの!』

 エクスタシーハットが幻の対話空間と化した。ポンプなんてないさポンプなんてうそさ、幻とは思えぬほどにリアルなジョージアン様式。ネイサンのテーブルとイス、ウェッジウッドのポットにカップとソーサー、ケーキスタンドも忘れずに。これじゃあ丸っ切りアフタヌーン、マンガじゃない、アフタヌーン。

 浜辺が、着席した。対話の準備万端だ。ポットから香るのはダージリン。対話の準備万端だ。後は花井が着席すれば万事良し。

 ネイサンのテーブルへと歩み寄って、徐に、花井はポケットに手を突っ込んだ。ハンカチでも取り出して、座面に敷くのかしら?

 花井がポケットから取り出したのは・・・・・・耳かきだった。使い捨ての、プラスチック製の、薬局なんかで売っているブツだ。そいつをポケットから取り出したのだ。セックスのベテランがゴムを取り出すよりも自然な所作で。

 「イアーセックスの罪はイアーデトックスで償うよ、浜辺さん」花井は耳かきの封を解いた。「浜辺さんが気持ちよくなれなければ、終わらないから」

 瞬く間に、幻は吹っ飛んだ。無骨なポンプの強すぎる自己主張、香るは埃の擦れたパルファム、そうして、空気椅子スタイルな浜辺。

 「何を言っているのか、分からないよ、花井くん」足腰だけではなく、声までもが震えていた。「花井くん、分からないよ、何を言っているのか」

 「僕の耳で不快な思いをさせてしまった浜辺さんを、僕の耳かきで気持ちよくしたいんだ」花井は、真剣そのものだった。「償わされるよりも償いたいマジで」

 結局、男はどこまでいっても硝子の少年なのだ。つまり、責任を負いたいのだ。そうして、責任を取りたいのだ。24時間365日、切腹したいのが男です。

 花井が、正座した。茶道の達人よりも上品な正座だ。

 「どうぞ、浜辺さん。花井の太腿、空いてますよ」

 悲しいかな、男の9割はマザコンだ。女がどれほど嫌悪しようとも、男の9割はマザコンだ。そうして、女の9割もファザコンだ。それがホモサピエンスという生き物である。故に、甘えたい。女は男に甘えたい。処女を貫くと決意した女傑も、男性社会に反旗を翻した女傑も、フェミニストでさえ、レズビアンを除く全ての女は、男に甘えたいのだ、本能では。ニコ・ロビンの、「生きたいっ!!!!」と同等の熱量で、「甘えたいっ!!!!」と願っているのだ、本能では。しかし、先述の通り、男の9割はマザコンだ、甘えられるよりも甘えたいマジで。この悲劇たるや、筆舌に尽くしがたし。

 甘えられる男がいる、という奇跡。奇跡な上に、その男は好きな男、行きずりのタフガイではない、ガチの恋人。これはもう、奇跡の枠をオーバーしているとしか言いようがない。奇跡という概念の外側としか言いようがない。人はこれを、ミラクルと呼ぶ。

 古来より、『セックスしたら二人の間の問題がなかった事になってた』という格言がある。世の童貞と処女は、これに異を唱える事だろう。「そもそも二人の間に問題があったらセックスなんてしないだろう!」と声を荒げる事だろう。なるほど、正論だ。世の童貞と処女は何一つ間違ったことは言っていない。しかし、正しさと真実はイコールではないのだ・・・・・・これから非童貞を目指す武士(もののふ)と非処女を目指す武士に伝えたい。人を好きになるという事は頭がおかしくなるという事なのだ、と伝えたい。世の恋人は全て、頭がおかしいのだ。頭がおかしくなっていなくっちゃ、恋愛やらセックスやら、馬鹿らしくってやっていられないだろう? そういう事さ。

 浜辺娃、ただ今、恋愛の真っ最中。故に、頭がおかしくなっている。棚上げしてはいけないイアーセックスの問題を、棚の最上段に上げて、耳かきをしてもらう心構えだ。「そんなのおかしいよ!」って、このチェリーボーイにチェリーガールが! 今、言ったばっかりだろう! 恋愛していると頭がおかしくなるって、今、言ったばっかりだろう!? おかしくなっているんだよ、浜辺は!

 そんなこんなで、花井の太腿に頭を預ける浜辺だったとさ。

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