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川面のきらめきの中に





わたしは一歩づつ、ゆっくりと

何も考えずに歩いていく。


少し前屈みで、姿勢を悪くしながら

それでも ゆっくりと・・・・

ゆっくりと河川の方へと

足を進めていく。




わたしは 何がしたいんだろう。


何を求めているんだろう。



あの子に、会いたかった。


ただ、それだけ・・・。



それだけ?


元々は、なにを考えて生きてきたのだろう?



30歳を過ぎ、独身、アパート暮らし。

職も転々とし、そして先日解雇もされた・・・。


それが悲劇だとは思わないが、


わたしは・・・・

彼氏も欲しいし、その後 結婚、子供も もちろん欲しい。

月収は30万円ほどあれば御の字だし

家もアパートじゃなく、借家であれば・・・なお良し。

一般的な理想しか、持ち合わせていない。


でも・・・、なんだろう・・・・。



いまは・・・・


無性に淋しさを感じている。




わたしは、心からの笑顔


笑える心、気持ちが備わったと思ったのに・・・


それって、


ただの幻だったのかな。



わからない。


もう、全然わからない。





しかし・・・・


ほどなく、

私の邪心を吹き飛ばすような

輝きと美しさを纏った黄金の光に

全身を包まれ、

ハッと、息を呑んだ。


川面が眩しいくらいの金色にきらめき

キラキラと、まばゆく美しい光を放っている。


それを

わたしは、いま全身に受けている。


わたしは、水を得た魚のように

前へ前へと小走りに草原を掻き分けていく。


やがて

静かな川の流れの音が聞こえてくる。

とても心地良いせせらぎ。


サァーーーーーと、

途切れることの無い音を聞いていると

とても心が満たされていく気がしてくる。


無心になっていくのがわかる。


そして、仄かな喜び

感謝の気持ちが溢れてくる。


なみだが、涙が溢れてくる。


拭っても、拭いきれない涙

大粒の涙が溢れてくる。



わたしは、これ以上近寄れない

川岸のギリギリの所まで詰め寄り、

そして

口に両手をあて


『 あ、ありがとーーーーーーーーーーーーーーーーー 』 


と、溢れ出る感謝の気持ちを最大級の笑顔で叫んだ。


顔をくしゃくしゃにし、


情けないほど


そして、声が続くまで・・・・


わたしは黄金のきらめきに向かって 叫び続けた。








~つづく~


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