表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/50

ねずみ小僧





ねずみ小僧?


私のアパートには、幽霊でも座敷童でもなく

ねずみ小僧がいる。


まるで小学生の女の子が好みそうな

可愛らしいクマのイラストが入った封筒で、

おカネを入れてくれる人が現れた?


そんなワケ、ないか・・・。



でも、これは一体・・・なに?


いたずら?


それとも、ニセ札?


アパート廊下を薄暗く照らす外灯に少しかざしてみる。


透かし・・・


福沢さんが二人、確認できる。


やっぱりホンモノか・・・



「 ルルルルル 」


( あ、電話。 とりあえず、なかに入るか )


私は自分の部屋のカギを開け、玄関口で

慌ててバッグから青色のガラケーを取り出す。



( なんだ、母さんからか・・・ )


液晶画面の表示に少しゲンナリしながらも、通話ボタンを押した。


『 あ、もしもし 』 

『 ん、なに? 』

『 あ、うん。 』

『 何かあったの? 夜に掛けてくるなんて、珍しいじゃん。 』

『 いや、実はね・・・

ちょっと、あなたのことが気になって・・・ 』

『 え? なんで? 』


『 なんで・・・って、ねぇ。 』


( ねぇ、と言われても、こっちにはちっともわからないよ )


『 なんかテレビでも観てたの? 』

『 いや、そういう訳じゃないんだけど・・・ 』

『 まぁ、親が子供に電話するのに理由なんかいらないけど・・・

なんか、気になるじゃん。 』

『 あなた、大人ね。 』

『 そう? そんなこと無いよ。 』

『 いや、ちょっと・・・昔のあなたのことを思い出しちゃって

つい、つい・・・ 』

『 ついつい、電話してきた、と? 』

『 まぁ、そんな感じよ。 元気? 』

『 うん。 元気は元気だけど・・・30過ぎて独身で・・・

何かと心配かけてしまって、ゴメンナサイ。 』

『 彼氏とか・・・? 』

『 いません。 欲しいけど・・・ 』

『 そう・・・。 あ、ゴメンね。 立ち入ったこと聞いて・・・ 』


『 いいよ。 ( あれ? ) 』


なんか、階段を昇ってくる足音が聞こえてくる。


( こんな時間に、だれ? ) 


『 あ、ごめんね、もう切るね。 お父さんにもよろしく言っておいて。 』


私は慌てて電話を切り、薄い玄関戸に自分の左耳をくっ付けて

外の音に耳を澄ました。




カタン、カタン。



タッ、タッ、タッ。



( うわーー。 結構ハッキリと聞こえる。 誰だ? )



タッ、タッ、タッ・・・・。




( 私の部屋に向かっているよね? なんか、怖いよ~~、でも。 )


こんな夜中に・・・

しかも、独身女性の部屋に・・・

チカン? ストーカー? 新聞勧誘? 大家さん?

それとも・・・・ねずみ小僧?


なんでもいいや、開ければわかるさ!!!



私は意を決して、思い切りドアを開けて相手を確認する。


そう、相手が驚くほどの勢いで・・・




でも、驚いたのは自分の方だった。


それも腰が抜けるくらいの衝撃。


あとにも先にも、あんなに驚いたことなんて無い。




だって・・・・・


そこに立っていたのは、


制服姿で10歳くらいの・・・



自分そっくりの女の子だったから・・・







~つづく~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ